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除染「科学者の責任」 児玉東大教授・同行ルポ 南相馬
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/11/20111119t63020.htm
2011年11月19日 河北新報
福島第1原発事故で、東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授が福島県南相馬市で幼稚園などの除染活動に取り組んでいる。児玉教授は国会で立法府の放射線汚染対策の遅れを痛烈に批判して注目を集めた。「除染は科学者の責任」と言い切る教授の除染活動に同行した。(伊藤寿行)
「0.95マイクロシーベルト。コケのある部分は1.15マイクロシーベルト」。センターの男性准教授が放射線測定器を手に園舎の屋根に上り、測定結果を児玉教授に伝える。屋根の表面にコケの張り付いている所が高い数値を示すとして念入りに測定器を当てる。
10月27日、南相馬市原町区の原町みなみ幼稚園。児玉教授のグループが測定調査に訪れた。同幼稚園の調査は8月の初回に続いて2回目。初回の測定後に除染作業が行われ、線量がどれぐらい下がったのかを調べた。
屋根の線量は1時間当たり1マイクロシーベルト前後。除染前より低下したとみられるが、園内では最も高い。園庭は地面から50センチの高さで0.18〜0.29マイクロシーベルトだった。除染前は1.1〜1.3マイクロシーベルトあり、効果が表れた。
「出入り口付近は0.2マイクロシーベルト台にとどまっていますが、奥の窓の近くでは0.3マイクロシーベルト台に上がります」。教室で線量を測った准教授が児玉教授に声を掛けた。園関係者を交えて原因を探ると、教室の裏庭は未除染で線量が高く、その影響を受けていることが分かった。
除染作業は8月下旬に行われた。1600平方メートルの園庭の表土を重機で深さ5センチずつ全面的にはぎ取り、汚染されていない新しい土をかぶせた。はいだ土は園庭に掘った深さ3メートルの穴に埋め、土とシートでふさいだ。園舎は高圧洗浄機で洗い、遊具は雑巾で拭いた。
費用は約500万円掛かった。園で立て替え、後で行政を通じて東京電力に請求する。
児玉教授は「除染のポイントは放射線量の高い屋根と雨どいと園庭。屋根と雨どいは放射性物質が染み込み、洗浄しても効果は薄く、取り替えるしかない。園庭は土のはぎ取りによって子どもが外遊びしても大丈夫なレベルになった。土ぼこりを抑える対策を取ってほしい」と助言した。
園は原発事故のあった日の3月12日に閉鎖した。同市原町区は第1原発の二十数キロ北で緊急時避難準備区域に指定され、園児の多くは親と一緒に市内外に逃げた。園は9月30日の区域指定解除を受け、10月11日に再開した。戻った園児は約30人。閉鎖前の約170人の5分の1以下に減った。
児玉教授は5月から南相馬市に頻繁に足を運び、ボランティアで市内の幼稚園や保育所などの除染活動をしている。これまで19施設に出向き、除染作業を指導した。市と東大が9月に結んだ除染協定に基づいて活動している。
児玉教授は7月、国会の参考人質疑で「7万人の人が自宅を離れてさまよっている時に国会は一体何をやっているのですか!」と怒りをあらわにして話題になった。
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