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今後の生活設計のための計算(1) 全体のこと
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平成23年11月18日 武田邦彦(中部大学)
原発事故から8ヶ月経って、多くの人が「これからどうしようか?」という段階にあります。人によっては4月に注意しなかったので、大丈夫だろうか?とか、来年からどこに移住しようか?など考えておられるとおもいます。
そこで、何回かに分けて「被曝計算」をしてみたいとおもいます。これまでもブログに被曝計算を載せてきましたが、爆発直後は、これからどうなるか判らないという状態でしたし、「直ちに健康に影響がない」などという間違った報道も行われていたので、不確実なことが多い状態でした。しかし、すでに8ヶ月を経った現在時点での計算の方法を示します。
これまでの被曝量、そしてこれからの被曝量の検討をつけておくためには「健康のため」にも「安心のため」にも必要です。2011年11月17日、福島のお米が国の審査を通って「安全宣言」が出た後に、1キロあたり600ベクレルを超えるセシウムが検出されたりしています。
このような報道はこれからも続きますから、その度にドキッとするのではなく、安心な生活をするためには、1にも2にも「正しくわかること」です。そこでここでは「ご家族が安心して暮らすため」に具体的な計算をしたいと思います。
ホールボディーカウンターは尿の検査などより、計算の方が正確にわかります。ホールボディーカウンターはすでに体の中のヨウ素が半減期(8日)を遙かに超えているので、初期の被曝が判らないこと、尿はさらに体の代謝を考えなければならないので、難しいことから心配が増えるだけと思います。
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被曝は「足し算」です。国などの計算では「牛肉だけ」とか「外部被曝だけ」を計算していますが、それではまったくダメです。医学的にも法律でも「実効線量」と言って、すべての被曝を足さなければなりません。
計算に際してのメヤスは、4つの項目があり、全体は1年1ミリです。どうしても1ミリを超えてしまう場合は5ミリが次の制限です。その場合は別途、子供(若い女性を含む)を守る方法が違うますので、一応、計算をしてから考えたいとおもいます。
計算する項目は、水、土ホコリ、食材、それに外部からの被曝です。それを、{水0.1ミリ、土ホコリ0.1ミリ、食材0.4ミリ、外部0.4ミリ}と割り振り、それを元に計算するのが良いでしょう。事故直後は、「死の灰」が空中に飛んでいたので、土ホコリなどから体内に入るものが多かったのですが、今はほとんどの死の灰が地面に落ち、一部はしみこんでいますので0.1ミリとしました。
また、場所によってはまだ空間線量(畳、土や屋根、木の葉っぱなどについている死の灰から自分に来る放射線による)が高い場合もあり、その場合は外部が1ミリ以上になる場合もあり、そのような場合についての考え方も書いていこうと思います。外部被曝から順次始めていきます。
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