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ヤブロコフのチェルノブイリを参照して考えたことを記す。「 」内の記述は本文に準拠している。
「チェルノブイリの放射能の雲から落ちてきた放射性降下物(放射性核種という死の灰)は、年に2-4cmの速度で地中に沈んでゆくが、植物の根がそれらの放射性核種を吸収し、葉や茎に蓄積する(時間が経っても、食物連鎖のプロセスへと放射性核種が再び入ってゆく悪循環が永続し、汚染エリアにいる人がいつまでも内部被爆を受ける原因の一つである)。放射能で汚染された葉や茎が枯れれば、再び地表は放射能入りの枯葉で満たされるので地表の放射能濃度は減らない(除染などということはできない)。
川や湖では、水中の放射性核種が水草や堆積物へと移行したため、(チェルノブイリでは)水の汚染レベルは減少したが、浚渫のシステムがないので、水草や堆積物(泥)は高濃度に汚染されたままであった。北海では、ルテニウム106(半減期約373日)やAg-110(半減期250日)がいつまでも海面に漂い続けた―Cs137とCs134は堆積物へと速やかに移動した。
気候が乾燥している春や夏には、空気中の放射能レベルは再び上昇した。また、嵐や山火事のときには、空気中のセシウム137のレベルは100倍にも達した。なお、放射能の雲は、ガス状の軽量の放射性核種しか含んでいないという一般的な考えに反して、チェルノブイリから何千キロ離れた場所でもプルトニウム濃度が上昇した。チェルノブイリの汚染エリアに人が入って、土を耕したり、種を蒔くといった農作業を行うことで、ほこりが舞い上がって大気中の放射能レベルが再び上昇した―呼吸を通じて再び内部被爆した。」
かくして、落ち葉を首都圏で燃やしたり、放射能のがれきを燃やしたりしていることは自殺行為といえる。落ち葉にはこれから常に放射能が入ってくる―植物は根から放射性核種を吸い上げるから。植物の根に吸収されなかった放射性核種は、沈降して地下の帯水層に達し、地下水を汚染する。また、北関東・東北地方で、事故後も農作業を行っているが、それらの土をいじる行為は放射性核種を環境中に再放出してしまうので愚行であり、農作業している人自身も被爆している。チェルノブイリと日本の地理上の違いは、山岳地帯と平地との間で標高差があるという点だ。標高差があるので、雨が降れば、フレッシュなセシウムが常に標高の高いところから流れてくる。水源地を掃除して綺麗にしても、雨が降れば、再び汚染レベルが元に戻る。また、冬になれば北風が吹くので、乾燥して舞い上がった放射能のほこりが福島の汚染エリアから首都圏に到達する。年明けには放射能入りのスギ花粉も北関東から到達する。
大きな核事故が起きてしまうと、放射性核種の環境中での大循環が始まり、そういった汚染を解決する方法はない―生態系をまるごと取り替えるなどということは不可能だ。かくして、除染すれば再び居住できるようになるというのは幻想なのであり、むしろ、除染作業中に内部被爆してしまうので、汚染された街は、丸ごと捨てて移住するしかない。核事故は、一度起きれば、永久に取り返しがつかないのであって、関西・四国・九州・北海道の原発を一刻でも早く止める必要がある。
腐海と人は共存できない。東日本は捨てるしかない。1年に5万人づつ西日本に移住させたとして、復興には600年かかるだろう(3000万人の移住が完了するには)。
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