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[東大・児玉教授 緊急提言] 政府の除染対策は安かろう悪かろうです
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2011/11/16 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
原子力ムラの利権化を許すな!
「政府が対応を改めなければ、安かろう悪かろうの除染がはびこってしまう」――福島原発事故の警戒区域の復旧に飛び回っている東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授がきのう(15日)、都内で緊急会見。改めて野田政権の除染対策をモーレツに批判した。
「住宅の屋根に付着した放射性物質は素材の中まで染み付いたペンキと同じ。いくら高圧水洗浄しても取り除けません。福島の雨量はチェルノブイリの10倍で、水で落ちる分の放射能はすでに流れ落ちています。放射能を抜本的に隔離するには屋根を交換するしかない。雨どいも交換する必要があります」
児玉教授はこう訴えたが、そのためにはコストがかさむ。実際、福島・南相馬市の幼稚園では、除染が進んだ園庭よりも遊戯室内の放射線量の方が高い。遊戯室の屋根に放射性物質がこびりついているためだが、屋根交換の見積額は2000万円。幼稚園はもちろん、自治体だって予算は限られている。
そこで本来なら国の出番だが、野田政権はテンでダメ。クソの役にも立たないのだ。
児玉教授は、「ハウスメーカーの除染見積もりによると、一戸建て住宅の除染費用は560万円。仮に福島県内40万戸が除染対象になれば、2兆円以上が必要」と指摘するが、野田政権が3次補正と来年度予算で用意した除染費用は1・2兆円に過ぎない。野田は「年1ミリシーベルト以上の地域の除染は国が責任を持つ」と豪語しているが、「一戸あたりに配られる除染費用の上限は50万円」(政府関係者)ともいわれている。
こんなシケた額では効果なし。結局、1兆円の予算も高圧水洗浄など見せかけばかりの除染に消え、ムダ金となりかねない。
児玉教授は会見の最後にこう提言した。
「日本原子力研究開発機構は公募した除染モデル事業を、原発建設に携わってきた大成建設、鹿島、大林組を代表社とする3グループに委託している。機構と原発施工者で独占する除染では国民の信頼は得られません。機構に下りる除染予算を自治体に配分すべきです」
除染が原子力ムラの利権となる前に、野田は児玉教授の緊急提案を100%受け入れるべきだ。
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