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11月2日に起きた『福島原発臨界騒動』の検証:「事故を受けて言葉を都合よく変えた印象」を超えた言いくるめ
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/413.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 11 月 14 日 17:02:43: Mo7ApAlflbQ6s
 


 13日の日経新聞P.13の「日曜に考える」で、11月2日から3日にかけて騒動になった“再臨界”疑惑が扱われている。

 ちょうどTPP参加問題が佳境を迎えていたということもあり、当時は事実関係をチェックするだけ精一杯だった。

 騒動は、東電が当初発表した再臨界(局所的瞬発的)によるキセノン(133,135)生成説が覆され、自発的核分裂によるキセノン(133,135)の生成という話で落ち着いたように思った。

 検出されたキセノン濃度、原子炉まわり温度の変化、ヨウ素131の非検出などから、キリウム(242,244)の自発的核分裂によりキセノンが生成されたと説明されることで、再臨界が否定されたように記憶している。

 格納容器につながっている配管に装着されているフィルターからキセノンが検出されたそうだが、どこ(原子炉or格納容器orその他)で生成されたものなのか、半減期との関係でいつ生成されたものなのかなどがわからないまま、濃度や原子炉まわり温度などのデータを使ってあれこれ言われても、“メルトダウン”や“臨界”という言葉に異常なほどのタブー意識がある政府の言として、「まあ、聞いておきましょう」としか言えないだろう。

 注水が継続されているなか、格納容器で局所的瞬発的な再臨界が起きても、原子炉まわりの温度がそれほど上昇することはないはずだ。(原子炉内でもそれほど急激に温度は上昇するとは思われない)

 キセノンの半減期は、133が5.3日で135が9.1時間である。
 濃度(40ベクレル/cm3程度)を対象にあれこれ言うからには、そのキセノンがいつ生成されたのかを説明しなければ始まらない。また、臨界だとキセノンの濃度は検出値の1万倍以上になると簡単に言っているが、臨界でどれくらいの量のウラン235が核分裂を起こしたかによって、生成されるキセノンの量は異なるのだから、1万倍の濃度は臨界の規模をどれくらいと想定したものかを説明しなければならない。

 溶けた燃料内にあるキュリウムの量から自発核分裂で生じたとみられる量を計算すると検出されたキセノンの濃度に合致するとも説明しているが、核燃料がどこにどれだけあるかさえわかっていない状況で、よくもそんな見積もりができたものだと感心する。

 局所的瞬発的に連鎖的な核分裂が起きる再臨界と“高い確率”の自発的核分裂が、メルトスルーや様々な損傷を負っている原発プラントの安定性にとって決定的な違いがあるとは考えていない。
 ともに、新しく核分裂生成物ができ、鮮度の高い放射能が外部にも放出される事象である一方で、核暴走に至る可能性はどちらも非常に低いと考えているからである。

 転載する記事にもあるが、「これまで事故を過小評価する発言が目立った」東電や保安院が再臨界の可能性があると発表したのは、不勉強を否定はしないが、通常ではあり得ない放射性物質を検出したからに他ならない。
 また、政府が再臨界を否定する一つの根拠として使った原子炉まわりの温度変化を知っている東電が、再臨界の可能性を公表したのである。

 東電と保安院がそこそこ勉強しているという条件で、別の可能性で説明できる範囲のキセノンの検出であれば、「これまで事故を過小評価する発言が目立った」東電や保安院だからこそ、再臨界ではなく他の可能性を公表したはずだ。

 とにかく、自発的核分裂説を主張するのなら、その考え方が妥当かどうか、自発的核分裂はホウ酸を注入してもほとんど変わらない事象のはずだから、その後の2号機格納容器のキセノン生成状況を公表しなければならない。

 さらに、1号機や3号機にも「ガス管理システム」を設置し、キセノンがどのようなインターバルでどれほど生成されているか分析し公表するようにすべきであろう。

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福島原発の臨界騒動

 東京電力福島第2原子力発電所の2号機で、今月初めに放射性物質のキセノンが検出され、「一時的に臨界になったかもしれない」と騒がれた。東電はデータを解析し「自発核分裂だった」と結論づけたが、「臨界騒動」は原子炉内の核燃料の状態を把握できていない危うさを浮き彫りにした。政府と東電は年内をメドに冷温停止に持ち込む目標を変えていない。このまま「安全宣言」をしても説得力に欠く。

炉内の把握困難露呈 冷温停止、目標変えず 「安全宣言」へ不安も

 騒ぎの発端は2日午前3時半過ぎ、東電が報道各社に送った電子メールだった。2号機から半減期(放射性物質の量が半分になる期間)の短い放射性キセノンを検出、「核分裂反応が発生している可能性が否定できない」として、臨界を防ぐホウ酸水を原子炉に注入したと説明した。
 同日午前の東電の記者会見で、これまで事故を過小評価する発言が目立った松本純一原子力・立地本部長代理は「一時的に臨界になった可能性はある」とコメント。ほぼ同じ頃、緊急会見を開いた経済産業省原子力安全・保安院の森山善範・原子力災害対策監も「自発核分裂の可能性はないのか」という質問に「臨界が局所的に起きているかもしれない」と、臨界の可能性の方を強調した。

 核分裂反応が連鎖する臨界となると、再び原子炉の温度が上昇し、燃料が溶け出し、大量の放射性物質が放出される恐れも出てくる。炉のデータに大きな変化はなかったのに、なぜ臨界の懸念を表明したのか。濃度を試算せず 複数の関係者によると、東電は今回の2号機の気体分析でキセノンの検出を予想しておらず、臨界か、放射性物質が一定の割合で自然に分裂する自発核分裂かを判断するキセノン濃度を事前に試算していなかったという。高橋実・東京工業大学准教授は「炉内はまさに“ブラックボックス”。キセノンが検出されて東電は相当動揺したのではないか」と推測する。

 福島第1原発が臨界に達するには@溶け落ちた核燃料が固まって粒子状になり、隙間に(臨界に欠かせない)水が入ったA一部の核燃料がもともとの位置で溶け残っており、そこが水につかった−−など、複数のシナリオが考えられる。

 「炉内の状態をどう推定するかで結果も変わる」(高橋准教授)。事故後8カ月たった今も、どの程度の燃料がどこに溶け落ちたのかが全く分かっておらず、臨界という最悪の事態を想定して対応せざるを得なかったようだ。

「劇的に変わらず」

 政府と東電が原子炉安定の目安とする冷温停止の期限まであと1カ月余り。原子炉の温度や圧力、放射性物質の放出量は目標を達成しているが、そもそも、原子炉内の状況が分からないままで冷温停止を宣言する意味があるのか。
 内藤正則・エネルギー総合工学研究所安全解析グループ部長は「冷温停止しても、状態が劇的に変わるわけではない」と指摘する。

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炉心溶融、冷温停止・・・
都合良く変わる定義 専門用語解釈で混乱

 福島第1原発の事故では、「炉心溶融(メルトダウン)」を皮切りに原子力用語の解釈の違いが混乱を招く大きな要因となった。専門家の間でも定義が曖昧で、都合よく用いられるケースも見受けられた。1〜3号機が炉心溶融するという原発事故を誰も想定していなかったのだろう。前代未聞の大惨事に言葉が追いついていかなかった。

 炉心溶融を巡っては事故直後から使い方が混乱した。核燃料が過熱して溶け出す深刻な状況を指すが、少しでも溶けたら炉心溶融なのか、大部分が溶け落ちて初めて炉心溶融とするのか、専門家によっても意見が分かれた。

 経済産業省原子力安全・保安院は3月12日に「1号機で炉心溶融が進んでいる」と言及したが、翌日には撤回。4月に核燃料の損傷度合いを「炉心損傷」「燃料ペレットの溶融」 「メルトダウン」の3段階で定義した。内藤正則・エネルギー総合工学研究所安全解析グループ部長は「事故を受けて言葉を都合よく変えた印象もある」と言う。

 事故収束の当面の目標である「冷温停止」も、原子炉が安定した状態を示す言葉で、もともとは通常の原発が定期検査に入る前に使う。政府や東電は4月に示した工程表で冷温停止を目梗に掲げたが、その定義を「福島第1原発向け」に変えて正式に発表したのは7月になってからだった。

 今回の臨界騒動でも、東電は「一時的」や「局所的」と説明したが、JCO臨界事故のイメージも重なり波紋が一気に広がった。

[日経新聞11月13日P.13]

 

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コメント
 
01. 2011年11月14日 17:15:51: uZBnXXwWlo
ほんとに悪いけど、このサイト、放射能についての報道報告が非常に狭い範囲に
限定されてきている。
おそらく常連投稿者が「赤かぶ」氏と他数名であることからの必然的現象だろうが、これではいま原発をめぐって起きている現象がみえなくなる。

たとえば泉谷しげるが政府の支援を得て「東北の野菜を食べよう」コンサートを開いたことはただの一回きりで二度と話題にあがらない。
あるいは以下のようなたいへん重要なニュースや報道がとりあげられない。
http://blog.goo.ne.jp/jpnx02/e/32b06dbbfdca73d860500d5bb8095e0a

もちろん原発本体の状況を云々することは大事だが、あまりにもそれにばかり目がゆくと、社会の大きな動きが目に入らなくなる。

このサイト、「赤かぶ」氏に乗っ取られて、ある方向性に舵取りされているような気がする。

もともと投稿者が限られていることも問題だが。
もっと自由に投稿できるようにしないと、だんだん視野狭窄になるだろう。


02. 2011年11月15日 01:40:05: FhKSnhu3qU
01さんの仰ることもごもっとも。
【「栃木県のクリタケ1,850Bq」投稿者 赤かぶ氏11/06 14:32】の投稿には、
《コメント01さん;11月06日 16:30 Ezxe7dgdsE》さんが、すばらしいコメを寄せてくれてました。啓蒙され、わたしゃ勉強になりました。

バスビー教授の分析もすごいが、教授の引用提示してくれた論文・図版も驚きだった。
135Xeと133Xeとの比率でもって、核爆発か臨界かを探知する考察だった。Xe同位体比率を法則化し、比率グラフで読み解くというものだった。専門家にはあたりまえの常識なのだろうが。

あっしら氏は、ここではふれてないが、不思議なのは、東電は何でまた、Xe同位体なんか調べて見ようと思ったのかと言うことだ。 動機があったはずだが。
動機、それ、いったい何?
 
 

●東電は8月中旬にヨウ素131を検出して発表している。
 http://onodekita.sblo.jp/article/49857541.html
●福島の市民測定所発表;10/20採取の米からヨウ素131検出
●9月、10月、アメリカでネプツニウム「冥王核毒」とやらが検出されて
 いたらしい。http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/170.html
●8月下旬、グリーンピス。マコンブ、から、ヨウ素131検出。
●8月、各地の汚泥から、ヨウ素131検出。
 http://www.asyura2.com/11/genpatu16/msg/509.html
●10/25ニューズウィーク、地震で破壊し最初期にXe133漏洩の論文を紹介
 http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/894.html
●10/31文科省が6月時点のテルル129、銀110汚染マップを公表
 http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/914.html 
●高崎CTBTOは11月2日に、10月中ごろにテルル129検出してたと発表。


 
ざっと並べて見て振り返る。並み居る工作犬の攪乱をば斬捨てて見るに、浮かび上がるものがある。
(検出しなかった論のくだらん論争に引きずり込む。それで全体を見えなくさせる。攪乱は少し成功してる?全体を見えなくさせるには他の方法も使用されてる)


外国の思惑にもとづく外国から圧力、ジワジワと締め上げてくる絞め輪ではなかったか。内外から、”証拠”がつぎつぎとジワジワと突き着けられてくる。
揉み消す度に、金は払えんと、日本の誰かは考えたか??

6月時点で文科省がテルルを調査していた。米と合同で地図を作った。驚きだ。臨界を視野に入れてると公言してはいないが。10月末発表まで遅らしたワケがあったろう。

東電の専門家達は、判っていたのだ。米チームの指導もあるし。何が起きているか判っていたのだ。が政治家には別の事情があった。

東電はもう妻子の居る関西に避難したいかもしれない。後は国に任せて。3月のような、そういう判断が今でも、いっきに沸き起る、そんな”事象”がときどき起きているのかもしれない。

東電も公表せずに、常に、テルルやキセノンの同位体を計測・監視していただろう。アメリカ指導部がさせていたか。今でもしてるはずだ。
OFF-SITE AIR SAMPLING ANALYSIS AND NORTH KOREAN NUCLEAR TEST
http://belfercenter.ksg.harvard.edu/files/NKSampling_INMM07_Hui.pdf


 
マスゴミ記事は、事実にウソ混ぜてコネ繰り回してるだけではないか。
記者のモーチベイションが、真実を明らかにしよう、追求しようなんて、なってないんだから!
そんなもん、あくまで、加工されたウソ料理の参考程度だろう。だから参考バッカ貼り付けられてもねー・・・。


........................................................................ http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/236.htmlのコメント01氏を引用...
..............01. 2011年11月06日 16:30:39: Ezxe7dgdsE
クリス・バスビー教授の分析によれば、キセノン133、135を検出したサンプリングの約50時間前に、濃縮ウランの核分裂が起きたか、あるいは約60時間前に
爆発的臨界が起きたと結論付けられる。
http://fukushima-diary.com/2011/11/there-is-on-going-fission-occurring-at-the-site/
http://www.scribd.com/doc/71754242/fukuxenon


03. 恵也 2011年11月15日 08:41:05: cdRlA.6W79UEw : nIaOPnLJrY
>> 検出されたキセノン濃度、原子炉まわり温度の変化、ヨウ素131の非検出

キセノン濃度なんて、巨大な格納容器で薄められ爆発で壊され外気とツーツー
なのにまともな計算が出来るはずがない。

原子炉まわり温度って、核燃料の入ってる圧力容器に2ヶ所しか温度計がない。
圧力容器からは核燃料がメルトダウンして大部分が流れ落ちて、冷やすための
水をジャブジャブ入れてるのじゃ、温度が上がらないのは当たり前。

ヨウ素131非検出も、地下で臨界が起きたと想定したら格納容器に出てくる前
に地下水を潜り抜ける間に不活性ガスのキセノンはほとんど溶けないけど、ヨウ素
は水にドンドン溶けてしまうから、非検出なのは当たり前の事だ。
俺は地下10mくらいのところで再臨界と見る。


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