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「あんぽ柿」セシウム検出、苦渋の廃棄…福島
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111112-OYT1T00441.htm
2011年11月12日14時32分 読売新聞
東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県伊達地方特産の干し柿「あんぽ柿」から国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたのを受けて、地元農家は一斉に干し柿の加工をやめ、今月から柿の実の廃棄を始めた。
伊達地方には約1030軒の生産農家がある。年間約15トンを出荷するという同県国見町の渋谷貞明さん(60)方では、数十本の柿の木にはしごをかけ、たわわに実った実を1個ずつ地面に落とすなどした。
本来なら10月中旬に収穫し、今頃は出荷作業に入っていたはずだった。だが、県が試験的に加工したあんぽ柿から最大で1キロ・グラムあたり713ベクレルの放射性セシウムが検出され、県は10月14日、伊達市など3市町に出荷自粛を要請。渋谷さんは今季の出荷を断念した。 あんぽ柿は、実を乾燥させる過程で水分が80%から30〜40%に減り、加工後の放射性物質濃度が高くなる。同じく県特産の桃や梨などについては規制値を超えたことはなかった。それだけに「市場に出た後で暫定規制値を超えたことが判明したら、ブランドイメージが打撃を受ける」と、JA伊達みらい(伊達市)は農家に出荷自粛の徹底を求め、実の廃棄を指導。多くの農家が実の処分場所の確保にも困っている。
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