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放射能汚染された首都圏の飲料水 前段
http://shunminchawa.seesaa.net/article/232742997.html
春眠茶話
現在首都圏の上水からは放射能は検出されておらず、福島第一原発事故に端を発する飲料水の放射能汚染は一段落したものと見られている。
検出精度をかなり高めれば放射能が検出される可能性があるとしても、極微量に止まると推測される。
それでも、今後の放射能防護対策を考えるために、首都圏を襲った飲料水汚染を振り返ってみたい。
まず、3月23日に東京の金町浄水場で前日午前9時に採取された水から210Bq/kgのヨウ素131が検出され、東京のみならず、日本全国、いや、全世界に衝撃が走った。アメリカの大手テレビ局もトップニュースの扱いで東京の水の放射能汚染を報じた。
この数値は水の暫定基準値である300Bq/kgを下回ったものの、乳児の基準である100Bq/kgを上回り、東京都は急遽乳児向けに水のペットボトルの配布を始めた。
このとき、国が決めた飲料水の基準値について様々な異論や反論が噴出した。そのほとんどが基準値が高すぎるというものだった。WHOの基準では1Bq/Lだとか、10Bq/Lだとか、特にネットでは議論になった。
東京都水道局は、3月17日の上水の検査では、WHOの飲料水水質ガイドラインに従って、全α放射能が0.5Bq/L、全β放射能が1Bq/Lをそれぞれ下回ったとして、水は安全だと発表している。とすると、1よりもっと低い0.5が上限なのかと思ってしまう。
WHOの飲料水の水質判定方法は3段階あるので、冷静になって理解しないと混乱を引き起こす。
まず、第1段階として、全α放射能が0.5Bq/Lを上回るか、または全β放射能が1Bq/Lを上回った場合、第2段階に進む。
第2段階では、核種ごとに放射能濃度を測る。たとえば、主要3核種と呼ばれるヨウ素131、セシウム134、セシウム137についてはそれぞれ
10Bq/Lが制限値となる。この値を超えると第3段階に進む。
第3段階では、年間線量が0.1mSvを超えるなら、放射能低減の対策が必要となる、と定めている。
つまり、1とか10とかという議論はどちらも正しく、どちらも厳密には間違っている。ただ、核種ごとに見れば、主要3核種については10Bq/Lということになろうか。
確かにWHOの基準と比べると事故後に国が定めた暫定値は高すぎるように思われる。これは事故直後の一時的な基準として決められたと理解したい。
飲料水の放射能汚染では一時首都圏は騒然としたけれども、今では冒頭にも記したように首都圏の上水からは放射能は検出されていない。
この飲料水放射能汚染騒動は、今後の放射能防護対策を考えるとき、私は飲料水の問題だけで止まるものではないと思っている。
最初に東京都で問題となった金町浄水場は江戸川から水を引いている。そして、その後に首都圏で次々と飲料水の高いレベルの放射能汚染が、千葉県の一部や埼玉県の一部で発見されたが、これら高いレベルの放射能汚染が発見された浄水場は江戸川水系から水を引いているところがほとんどだった。
そして、文科省が公表した航空機モニタリングの結果でも東京都東部とそこに接する千葉県西部で高い線量が確認されたが、ここは江戸川水系流域である。
関東への放射能汚染の広がりについては早くから群馬大の早川教授が発表しており、早川教授の汚染マップの高濃度汚染地帯と重なるエリアでもある。
早川教授は大気中の火山灰拡散の理論に基づいて汚染マップを作ってくれた。この汚染マップは、放射能防護にたいへん有益な情報を提供してくれていると思う。
ただ、もうおわかりかもしれないが、私は大気の流れに加えて河川が放射能の汚染に果たした役割に注目している。
(後段に続く)
以下の後段に続く
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