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恐れていたことが現実に 魚介類のセシウム汚染日に日に上昇
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2011/11/7 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
東北地方の漁業関係者らに衝撃が走っている。10月中下旬以降、福島沖などで取れた魚介類の放射性セシウムの数値がハンパじゃなく高いためだ。福島原発事故後、魚介類のセシウム汚染は予想されていたとはいえ、値は月日を追うごとにどんどん上昇している。このまま汚染が進めば、食卓から魚が消える日がいよいよ現実味を帯びてくる。
◆もうサカナは食べられない?
水産庁は原発事故後、福島や茨城などの各都道府県、業界団体と連携し、週1回程度、水産物のサンプリング調査を行っている。2日までで、計3475の検体を調べた。
それによると、10月初旬ころまでに公表されたセシウムの値は、国の規制値(1キロ当たり500ベク
レル)に達しない魚介類がほとんどだったが、中旬ごろから、規制値をオーバーする検体が徐々に出始めた。例えば、19日公表の福島沖の「コモンカスベ」は、国の規制値の2倍を超える1280ベク
レルを検出。26日公表の福島沖の「シロメバル」は、ナント、2400ベクレルだった。
11月に入ると、福島沖の「クロソイ」で1420ベクレル、「コモンカスベ」で1260ベクレル、「イシガレイ」で1180ベク
レル、「アイナメ」で1050ベクレルなどと、4ケタ台の汚染魚が続出。さらに前橋市の「ワカサギ」でも589ベク
レル、「ウグイ」は685ベクレルが検出され、汚染地域がジワジワ拡大している実態がうかがえるのである。
国の規制値は国際的に見ても高く、「非常識」との批判が噴出しているが、それをはるかに上回る値が検出されているのだから驚愕だ。
「放射能を防ぐ知恵」の著者でNPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言う。
「事故前の魚の放射性セシウムの平均値は0・086ベクレルだから、今は事故前の約2万7000〜1万6000倍ということになります。米国がビキニ環礁で行った水爆実験では、魚介類に影響が出始めたのが半年後。福島原発で汚染水が流出、投棄されたのは3月下旬〜4月上旬だったから、だいたい当てはまります。高濃度汚染の魚介類はさらに増えるだろうし、汚染域は太平洋沖にさらに拡大していく。影響は5年ほど続くとみています」
イタズラに危機をあおるつもりはないが、公表データのウオッチングは必要だ。
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