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http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2011110702000018.html
<核心>危険実感遠い安定 福島第一作業員が語る建屋内/数時間で被ばく限度 政府発表に違和感(東京新聞)
2011年11月7日
復旧作業が進む東京電力福島第一原発。作業員に義務づけてきた全面マスクの着用を八日から一部緩和するなど、事故収束が順調に進んでいるとアピールする動きが加速している。原発内のがれきはかなり片付き、放射性物質の放出も落ち着いてきたものの、現場は依然、危険と隣り合わせ。建屋内の各所では高い放射線が飛び、暗く足場も悪い。その生々しい様子を男性作業員が語った。 (片山夏子)
------------以下は直接、紙面から------------
▽次々退場
「車で待機!」。班長が、あらかじめ決めておいた放射線量を超えて被ばくした作業員に、屋外に止めた車で待機するよう指示していく。建屋でのポンプを交換する作業。ニ時間もしないうちに、作業員たちが身に着けた綿量計が次々と鳴りっばなしになった。
この日は作業内容から、被ばく線量は五_シーベルトに設定された。一般人が五年間で浴びてよい放射線量を、たった数時間で浴びることを想定した数字だ。
そんな厳しい想定をしても、いざ現場に入れば、その値に達してしまう。次々と車での待機を命じるうち、人数が減って作業が続けられなくなった。最後まで指示を出していた班長も、想定した線量を超えていた。
建屋内の放射線量は場所によって極端に変わる。数bの違いで十倍以上にはね上がることも。建屋の入り口が一_シーベルト以下でも少し奥にいくと、五〜七_シーベルトに。その奥は一〇_シーベルト以上になる。線量の高いがれきが落ちていると、一気に周辺の値が上がる。
▽ダッシュ
建屋に入るまでにも線量が高い場所がある。無駄な被ばくをしないよう、車を降りると、「走れー」の号令がかかり、一斉にダッシュするという。走る間にも線量計の数値が上がり、警告音が鳴る。
建屋内は暗く、足もとも悪い。暗闇の中でも移動に時間を掛けないよう小走りする。階段や踊り場、床がくぼんだり少し低くなったりした場所は線量が高いので、急いで通り過ぎる。
行動は班でまとまってする。だれかがコースを外れると、一人だけ線量が上がり、班全体の足を引っ張ることにもなる。チームワークが重要だ。時には配電盤など放百キロもある部材を設置する作業もあり、一つ間違えば大事故になる。見えない放射線と目前の重量物の両方に気を配りながらの作業になる。
▽残りの線量
「あと一〇_シーベルト食う(浴びる)と現場にいられなくなる」。作業員は自らの被ばく線量に危機感を募らせる。これくらいの線量はたった一回の作業で浴びる可能性が十分あるからだ。
福島第一の事故後、所属する会社は、線量の上限を倍以上に引き上げた。それでも、日々の残りの線量は減ってくる。“貯金”がなくなると、現在の仕事を失うことになる。
原発敷地内は建屋の内外とも分からないことだらけだ。一万_シーベルトが計測された1、2号機の排気筒の根元付近の高濃度汚染も、がれきを除去して初めて分かった。
そんな中で、作業員たちは少しでも被ばくを減らし、“貯金”をもたせようと、どの道具をどこに置くかまで入念に決めている。そして、「状況は安定してきている」とする政府・東電の発表と、現場の実感に隔たりがあると感じている。
「これからもっと原子炉に近く、線量の高い場所に入っての作業になる。廃炉まで三十年以上といわれる中、作業員の数は本当に足りるのか」
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作業員の年間披ばく線量限度 厚生労働省は福島第一原発事故の緊急作業に限り、特例として250_シーベルトに引き上げていたが、今月1日に本来の100_シーベルトに引き下げた。1日以降に新しく作業に従事する人に適用し、既に従事していた作業員は250_シーベルトのままとする。また、新たに従事する人でも、高い被ばくが予測される作業に従事しなければならないときは、250_シーベルトを適用することがある。
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