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九電玄海4号 ドタバタ再稼働 地元「唐突」波紋広がる 東京新聞「こちら特報部」
http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5278119.html
2011年11月4日 東京新聞 こちら特報部 :Nuclear F.C : 原発のウソ
作業ミスで自動停止していた九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)4号機は1日、ほぼ1カ月ぶりに運転を再開し、4日には通常運転に戻る見通しだ。
東京電力福島第一原発事故後、止まっていた原発が動くのは初めて。
しかも、やらせメール問題が決着していない中での再稼働には、原発反対派ばかりか賛成派も疑問符をつける。
”唐突”な再稼働に振り回された地元を歩いた。(鈴木泰彦)
玄海原発4号機をめぐる動き
10月 4日 復水器のトラブルにより自動停止
10月21日 作業ミスが原因と九州電力が国に報告
10月31日 国の判断を受けて九電が「準備が出来次第、通常運転に復帰」と発表
11月 1日 午後11時に再稼働
11月 2日 午後3時に発電再開
11月 4日 通常運転(予定)
12月中旬 定期点検(予定)
地元「唐突」波紋広がる
4号機が再稼働してから半日が過ぎた2日の昼下がり。
玄界灘に突き出した半島に4基並ぶ玄海原発は、外から眺めた限りでは、
いつもの通りの平穏さを保っているように見えた。
平日のためか、隣接するPR施設「玄海エネルギーパーク」を訪れる人の姿もなく、発電所に向かう道を通る車すらわずか。
そのころ、玄海町役場では、職員がひっきりなしにかかってくる電話の応対にてんてこ舞いだった。
同町によると、1日に九電の山元春義副社長が町役場を訪れて岸本英雄町長と会談。
4号機のトラブル対策が国から「おおむね妥当」と評価されたことを踏まえて運転再開への理解を求め、町長はこれを容認した。
と報じられた直後から、抗議の電話やメールが殺到したという。
同日夜、九電が会見を開いて、午後11時に原子炉を再稼働し、2日午後に発電を始めることを明らかにすると、さらに拍車がかかり、当直体制に移った深夜になっても「なぜ容認したのか」との抗議が続いた。
「メールは数えてないが、電話は1日午後から2日未明までで計140件あまり。
今日(2日)も、もう夕方ですが、ずっと鳴りやまない状態です」
担当職員はやや疲れたようすで語った。
「玄海の町と原発は、今では切っても切れない間柄。無くなったら生活基盤が破綻する。
苦しんでいる福島の人を思えば大きな声では言えないが、ここはみんな、早く元通り運転してもらいたいと思っている。
「このあたりは地震もないからよそよりは安全」
ずっと玄海町で暮らす元会社員の男性(57)はこう話して首をすぼめた。
「それにしても4号機は止めたまま定期点検に入るとばかり思っていた。
それがこの数日で急に動かすなんてことになるから、『なんだろうね』って近所で噂していたところだ」
4号機のトラブルはタービンを回した蒸気を冷やして水に戻す「復水器」補修作業中におきたが、誤った手順書にのっとって作業したことによる「人為ミス」が原因だ。
定期検査で停止した他の原発は、再稼働するためにはストレステスト(耐性評価)を受けなければならない。
トラブルで止まった4号機の場合は、これにはあてはまらないため、経済産業省原子力安全・保安院が「再稼働は事業者(九電)の判断で行う」とゴーサインを出したのだ。
4号機は12月中旬には、定期検査が予定されており、再稼働したとしても1か月あまり後にはまた止めなくてはならない。
それでも、あえてこの時期に動かした糸をいぶかる声が地元でも少なくない。
既成事実つくりたい?
「このドタバタは」一体何なのか。
「唐突でしかも意味が良く分からない」
やや呆れ気味に語るのは、玄海町に隣接する唐津市の竹内御木夫総務部長だ。
同市は玄海町を抱きかかえるように位置する。
半径10キロの範囲内に約2万4000人の唐津市民が住む。その距離感はほとんど立地自治体と言っていいほど。
九電が原発関連の案件で玄海町へ報告に訪れる際、必ず唐津市にも立ち寄る。
それが、長年の慣例だった。ただ、今回の再稼働をめぐる経緯には「これまでと異なる違和感を感じる」と竹内部長は言う。
周辺市に連絡なし 慎重意見を無視
10月31日夜、九電は「準備でき次第4号機は通常運転に復帰する」と発表した。
翌1日昼すぎ、九電の山元副社長が玄海町役場を尋ねた帰りに、唐津市役所を訪れ、
「国から再発防止はおおむね妥当で、4号機はストレステストの対象外というお言葉を頂いた」と説明したが、その際に再稼働の時期についての言及は一切なかったという。
坂井俊之市長は、福島の事故で社会が原発に厳しい目を向けていることを強調。「くれぐれも慎重な対応をお願いしたい」と注文を付けた。
ところが九電は、同日夜、4号機の再稼働を発表。
唐津市には終始、詳しい情報がもたらされないままだった。
「今まで九電は何を発表するにしても、内容はこうで、時期はいつになるなど事前に丁寧な連絡をしてきた。
ところが今回は昼に直接話をする機会があったのに、夜になって突然再稼働ときた。これでは市長が慎重な対応を求めた意味がない」と、竹内部長は憤る。
「初めから決まっていた事なら、余裕をもって知らせて欲しかった。あえてこういう手順をとったのならば、今後は対応を考えたい」と、不快感さえにじませた。
九電が予想していた反対派の抗議や非難に加えて、周辺自治体の不興を買ってまで再稼働を急いだのは、たとえ1か月でも原発を動かすことで、火力発電用の燃料を節約しコストを削減するためとみられる。
「そういう側面もあるが、とにかく『福島後に止まった原発を動かした』という既成事実を作りたかったのではないか」
と推測するのは「脱原発ネットワーク・九州」の深江守代表。
原発の再稼働を一つでも認めさせれば、他の原発も動かしやすくなる。
4号機の運転再開はその足掛かりという訳だ。
「九電はやらせ問題で世間の糾弾の矢面に立たされたが、最近は何とかしのげると踏んでいる節がある。
推進派にとって好材料を提供することで、会長や社長は『われわれがいれば全面的な運転再開は可能だ』と、力を誇示したつもりでいるのだろう」
批判の経産相 なぜ容認
玄海原発4号機の再稼働に、各地で反発する声が響いた。
地元・佐賀の「玄海原発プルサーマル裁判の会」は
2日午前、佐賀県庁を訪れ、「地元住民の意思を無視している」として、運転再開中止を訴える要請書を古川康知事宛てに提出。
石丸初美代表は、東京の参議院会館で会見し、「九電は何が何でも動かそうという事が先にある。住民無視の強行だ」と怒った。
さらに再稼働を容認した枝野幸男経済産業相に矛先を向け、
「やらせ問題で九電はウソをつくのが平気な企業だと分かった。信頼はすでに失っている。
枝野さんも(九電を)批判していたはずなのに、言っていたことと、やっていることが違う」と批判した。
全国150の市民団体は連名で運転再開を停止するよう求める要請書を枝野経産相の事務所などに提出した。
また、九電東京支社の前では、約80人が「玄海原発を止めろ」などと声をあげたほか、福岡市の本店にも市民ら70人が集まり、運転停止を求める真部利応社長宛の要請書を手渡した。
(小国智宏)
デスクメモ
野田政権は九電や経産省の暴走を止められない。
自民党時代の「悪い部分」を凝縮したような政権だ。
再稼働を認めたのも同然であり、財界と官界のダークサイドに立ち、なし崩し的に原発推進へ戻るつもりだろうか。
資質や覚悟の無い人がトップに立つと、どこの組織も周りから暴走を始めるものだ。(立)
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