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食品「生涯100ミリシーベルト」の問題点 (東京新聞 「こちら特報部」)
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/160.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 11 月 03 日 10:33:59: igsppGRN/E9PQ
 

食品「生涯100ミリシーベルト」の問題点 (東京新聞)
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1261.html
11月2日 東京新聞「こちら特報部」:日々坦々


 原爆調査参考は疑問

 福島第一原発事故から八カ月近く経て、ようやく食品に含まれる放射性物質の量が高い暫定規制値が見直される。先月二十七日、内閣府の食品安全委員会は生涯の内部被ばくを「一〇〇ミリシーベルトに抑える」とし、それを基に厚生労働省は新しい規制値を五分の一程度に引き下げる方針だ。これに対し「十分の一ともっと厳しくすべきだ」と主張するのが、九州大学大学院医学研究院の長山淳哉准教授だ。放射線規制値の問題点などを聞いた。 (鈴木泰彦、小国智宏)
 放射線の健康への影響の可能性は「生涯で一〇〇ミリシーベルト以上」とした食品安全委の評価書。その根拠に挙げたのが、原爆被爆者の疫学調査だ。

 広島と長崎で被爆者を追跡調査した財団法人放射線影響研究所(広島市)の調査は広く知られ活用もされているが、「調査そのものに怪しい点があり、人への影響やリスクの評価への疑いが、他の研究者によっても指摘されている」と長山氏は言う。
 放影研の調査は、国際放射線防護委員会(ICRP)の被ばく基準ともなっている。何が問題なのか−。「放影研が被爆者の追跡調査を始めたのは一九五〇年から。調査対象になったのは、原爆が落とされてから少なくとも五年以上、生き延びていた人たちだ」と続ける。
 「つまり、調査開始までに死亡した人は含まれておらず、実際の被ばくによるリスクは放影研の研究結果よりも高い可能性がある。第一、広島・長崎での評価対象はほとんどが外部被ばくであり、内部被ばくに直面している私たちが重視すべきデータではない」

5年生存者、外部被ばくで研究

 食品安全委が「一〇〇ミリシーベルトはおおよその値であって、(それを下回ると障害が起こらない)閾(いき)値ではない」とわざわざ断りつつも、「一〇〇ミリシーベルト未満の健康影響について言及することは現在得られている知見からは困難」と説明している点にも疑問を挟む。
 「遺伝子はDNA二重らせん構造からなり、たとえ一ミリシーベルトでも、DNAの切断が起こるという研究データがある。何らかの基準を示さないと国民が納得しないから、被爆者の調査結果を援用したのではないか。原発を推進したいがための政府の方便だろう」
 チェルノブイリ原発事故によってベラルーシ共和国モギリョフ州では、年五ミリシーベルト以下の被ばくだったにもかかわらず、遺伝子の突然変異が確認されているという。

 長山氏は、現在の規制値を十分の一にするべきだと訴える。「事故の被ばくのリスクをゼロにできない以上、どこかに妥協点を見いださないといけない。受容せよとしているICRPより十倍厳しい基準が、これまでの科学的知見にも矛盾しない最低レベルの値。一般人なら年〇・一ミリシーベルトとなるが、これくらいなら許容範囲と言える」 食品安全委はこれまで、専門家によるワーキンググループによる会合を計九回重ねてきた。七月末に、案を提示してパブリックコメントも募集。その結果が、今回厚労省に答申した内容だ。
 ちなみに、パブリックコメントには三千通を超える意見が寄せられたが、「評価結果自体に影響を及ぼすような御意見・情報は確認できなかった」のだそうだ。

規制値を10分の1に

 当初、七月末の案では、一〇〇ミリシーベルトとは内部被ばくと外部被ばくの合算だった。それが答申では、外部被ばくの分が外され、緩くなった。
 被ばくはそれだけではない。私たちはふだんの生活を送るだけで自然からの放射線を浴びている。長山氏の計算では、宇宙線や大地からのカリウム、ラドンによって日本人が一年間に被ばくする線量は一・五六ミリシーベルト。

 五十年続けば七八ミリシーベルトになり、これは十万人当たり百六十人から千六百人が致死かそれに相当するがんを発症する確率に相当するという。
 ただ、これは生きている限り仕方ない。しかし、そこに本来なくてもよかった人為的な被ばくが加われば、その分だけ発がんリスクは高まる。
 「たばこや肝炎ウイルスなど、明らかなリスク要因がないのにがんが発症した場合、そこには活性酸素や自然放射線が関与している。たとえ年間被ばく線量が一ミリシーベルトと少なくても、長年継続する場合には無視できない影響が及ぶ」

1ミリシーベルトでもDNA損傷

 さらに、放射線は免疫システムにも悪影響を及ぼす。その結果、相互作用によって恒常性を維持している内分泌システムや神経システムにも変化が生じることになる。
 「生活習慣病の発症にも大いにかかわってくる。被ばくによる健康影響はがんにとどまらずに広範囲に及ぶことになる。それだけのリスクを国民が許容するかどうか」
 「許容できなければ、地震の多い国で原発を動かすべきではない。そもそもリスクを考えれば、原子力の平和利用なんてありえないのだから。原発にはこれだけのリスクがあると明示し、国民の判断を仰ぐべきだ」

 長山氏が長年力を注いできたのは、カネミ油症事件。一九六八年、カネミ倉庫製造の米ぬか油にダイオキシン類が混入し、福岡や長崎を中心に摂取した約一万四千人が健康被害を訴えた大規模な食品公害だ。

「胎児や妊婦の健康考えよ」

 原因などの調査・研究にあたりながら、被害者を支援してきた長山氏は、今回の原発事故をめぐる政府などの対応を見ていて「ある種の共通点を感じる」と言う。
 それはなかなか真実を解明させようとしない点だ。カネミ油症は、七五年の時点ですでに発見、証明されていたにもかかわらず、原因がポリ塩化ビフェニール(PCB)ではなく、ダイオキシンだと認めたのは二〇〇一年になってからだった。
 「福島原発事故でも、大事な情報が出てくるのは後になってから。企業と政治家とのつながりも然(しか)りで、過去に起きた不祥事といわれる出来事と同じ構図がまた、繰り返されているように思えてならない」

 ながやま・じゅんや 1947年、高知県生まれ。九州大学大学院医学研究科博士課程修了。大学院時代、カネミ油症の原因物質がダイオキシンの一種、ダイベンゾフランであることを発見。2010年には胎児性油症の原因物質としても証明した。専門は環境分子疫学と環境遺伝毒性学。近著に「放射線規制値のウソ」(緑風出版)。

 <食品安全委員会の評価書> 先月27日に小宮山洋子厚労相に答申した「放射性物質の食品健康影響評価」は、追加的な被ばく(内部被ばく)について「健康への影響が見いだされるのは生涯の累積でおおよそ100ミリシーベルト以上」。小児の期間は、感受性が成人よりも高い可能性があるとした。小宮山氏は、ICRPの見解を踏まえた緊急時の暫定規制値の見直しを決定。放射性セシウムの許容線量は、現在の年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトになる。年内に食品ごとの規制値を作り、来年4月から実施する。

 <デスクメモ>「規制値以下で出荷再開」。野菜や新米の安全宣言記事が載る。でも、以下っていくら? セシウムが暫定五〇〇ベクレルに対して二〇〇それとも三〇? 表示はなく、結局○×産を買うのをやめる。いら立ちの矛先は生産者ではなく国や東電だ。新規制値が少し緩ければ同じ。放射線の我慢ごっこはご免だ。 (呂)

 

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コメント
 
01. 2011年11月03日 11:11:41: 6ABZaQwCzR
論じないといけないのは、線量限度と線量拘束値の問題のような気がするがどうでしょうか。

02. 2011年11月03日 11:17:00: pwJE7dGJaY
セシウムは1日1ベクレルを上限にすべきだろう。
それでも毎日摂り続ければ200ベクレル蓄積する(※1)
これは体重20キロの子供なら体内平均濃度10ベクレル/キロ、
バンダジェフスキー論文(※2)によると様々な身体異常をもたらす値だ。

※1: http://yocaki.tumblr.com/post/10719162869/icrp-publication
※2: http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/09/non-cancer-illnesses-and-conditions-in.html


03. 2011年11月03日 11:22:47: MbDRZ7krqM
食品安全委員会
 
委 員 長  小泉 直子 (こいずみ なおこ)(常勤)
熊谷 進 (くまがい すすむ)(常勤)
長尾 拓 (ながお たく)(常勤)

廣瀬 雅雄 (ひろせ まさお)(常勤)

野村 一正 (のむら かずまさ)(非常勤)

畑江 敬子 (はたえ けいこ)(非常勤)

村田 容常 (むらた まさつね)(非常勤)

http://www.fsc.go.jp/iinkai/iin_meibo_2301.html


04. 2011年11月04日 04:29:26: P4JqbWfFGM
『そもそも、<食品安全委員会>のメンバーに「放射性物質の食品健康影響評価」を判断する“能力そのもの”があるんだろうか?』

この面通に「遺伝子学」や「疫学」のエキスパートが、果たしているのだろうか?
…私には到底そのようには見受けられない。
特に「放射性物質の内部被爆」に関しては、未解明…最も信頼できる広範な追跡データをもっているのは、<チェルノブイリ原発事故>後のべラルーシュやウクライナや東欧諸国のものである。
アメリカを中心とする国際的原発推進機関である<IAEA>や<ICRP>には碌なデータが無いか隠蔽してるかである。その証拠は「大気圏内核実験」の環境・人体に与える影響調査を、各国とも殆ど行っていない…という一点に尽きる。
(因みに広島・長崎の追跡調査だって、被爆後数年の占領時代の調査データは<GHQ>が全て持ち帰ってしまった…という事実は何人もの医師が証言している。)

この<官製御用達・食品安全委員会>の面通は、<ヘドロ官僚>の持ってきたテキトーなデータ(と称するもの)を元に、テンテンピン・計算機で「足し算・引き算・掛け算・割り算」をグダグダと繰り返していたに過ぎないのである…国民をちょろまかすテキトーな“数値”をでっち上げるためにね?
だから、『健康への影響が見いだされるのは生涯の累積でおおよそ100ミリシーベルト以上』だなんて、全く“根拠も意味も不明な”迷基準値を弾き出してしまう。
ったく、「責任者出て来い!」「ギャラ返せ!」って言いたくもなるじゃん?


05. 2011年11月04日 09:24:38: Ft8nZSfc2U
委員会に適当な結論を依頼するのは、霞ヶ関の官僚が自身らの責任回避をするための、いつものやり方。委員会のメンバーがどういった理由で選ばれたのか、委員を選任した官僚自身の所属と氏名を公表せずに、責任も立案も丸投げしている。若い時に国家公務員試験一種に合格しただけで法外な給与と手当を受け続けているのだから、現在の問題に対して官僚自身に問題検討能力と判断能力が欠如している場合には、クビになるべき。一般社会ではそれが当たり前。また、外部コンサルタントに税金原資の報酬を支払って丸投げ検討させるのなら、これも省庁の存在意義が極めて薄いことになる。現在の霞ヶ関のキャリア官僚達には、国を運営する能力が決定的に欠けている。


06. 2011年11月05日 11:04:27: f2bDRcpoc2
妻が夫を被曝死させようと汚染の高い恐れのある食品ばかり
夫に食べさせてる、なんてケースがあったりして
和牛のスキヤキが増えたと思ったら要注意だ

07. 2012年3月21日 11:28:48 : LX1h4Ickb6
長山淳哉氏が、そもそもPCBが急性毒性物質として世間を煽り、
手に平を返す様にダイオキシンに意見を変えた人。
科学者ではない医学者であり、
研究者として、データ取りを都合に合わせて行う傾向のある
要注意人物。
玄米酵素というエンザイムナンバーもない酵素の
スポークスマンとして活躍中。

真実はいずこ?


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