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クローズアップ2011:原発ストレステスト提出 安全性担保、遠く (毎日新聞) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/871.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 10 月 30 日 01:11:29: igsppGRN/E9PQ
 

クローズアップ2011:原発ストレステスト提出 安全性担保、遠く
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111029ddm003040122000c.html
毎日新聞 2011年10月29日 東京朝刊


 関西電力は28日、大飯原発3号機(福井県おおい町、118万キロワット)の安全評価(ストレステスト)の結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出。全国の原発に先がけて再稼働に向けた最初の手続きが始まった。東京電力福島第1原発事故を受け、当時の菅直人政権が導入したストレステスト。受け取った保安院は「透明性をもたせて国民の理解や安全につなげたい」としているが、この結果で再稼働に必要な地元の合意が得られるか、先行きは不透明だ。

 ◇カギ握る想定基準

大飯原発3号機の安全評価結果を保安院の担当者(右)に手渡す片岡正憲・関西電力東京支社長=経済産業省で2011年10月28日、武市公孝撮影 「外部の専門家の意見を聞きながら(関電の報告書を)議論したい。(保安院が関電に)追加の資料などを求める場合は、しっかり対応してほしい」。片岡正憲・関電東京支社長から報告書を受け取った保安院の黒木慎一審議官は、こうくぎを刺した。

 ストレステストは、原発が想定を超える地震や津波に襲われた場合、安全上重要な機器類がどこまで耐え、過酷事故の炉心損傷を防げるのかを調べる検査だ。炉心への給水機能の喪失や外部電源の喪失などから炉心損傷に至るまでのシナリオを幾通りも想定。炉心損傷までどのくらいの余裕があるかを評価する。

 大飯3号機の報告書で関電は、地震の揺れが想定(700ガル、ガルは加速度の単位)より約1・8倍大きくなると、空冷式の非常用発電装置からの電力供給に失敗して炉心損傷に至ると評価。津波の高さが想定(2・85メートル)より約4倍高くなると、補助給水ポンプの機能喪失で同様の事態に陥る。地震と津波が重なって起きても、こうした余裕度は変わらないとした。

 一方、東京電力福島第1原発でも起きた全電源喪失や、炉内で発生した熱を最終的に海に逃がす機能が喪失した場合でも、約16日間は炉内の核燃料を冷却できると評価した。では、ストレステストをパスすれば、安全性は担保されるのか。

 安全解析が専門のエネルギー総合工学研究所の内藤正則部長は「ストレステストは安全性の余裕度を数値として示すもので、『余裕度がゼロ』という結果は出ないはず。ただし福島原発のように、今後想定外のシナリオが起きることは否定できない」と指摘する。

 ストレステストでは、国の指針などに基づき電力会社が用いる地震や津波の想定が重要なカギを握る。

 だが福島第1原発では前提となる国による津波の想定基準が甘かった。九州大の工藤和彦特任教授(原子炉工学)は「今後は、基準の見直しを踏まえた審査が必要だ。再稼働に向けた手続きを進める中で、国民や住民が納得できるよう、国や電力会社はテストの妥当性を示す必要がある」と話す。

 保安院は28日、3月11日の東日本大震災を受け中断していた国の新耐震指針に基づく耐震性の評価作業(バックチェック)を再開すると発表した。今回の震災の新たな知見を踏まえ、地震や津波の評価を改めて検討するという。

 森山善範・保安院原子力災害対策監は「基準の大幅な見直しにつながれば、ストレステスト自体をやり直す必要が出てくる可能性がある」と話し、場合によっては原発の再稼働がさらに先送りになる可能性を示唆した。【河内敏康、関東晋慈】

 ◇再稼働「来夏も厳しい」

 「(原子力安全・保安院などによるストレステスト結果のチェックは)期限を切っていつまでにやろうという性質のものではない。月単位の期間を要するのは間違いない」。枝野幸男経済産業相は28日の閣議後記者会見でこう述べ、原発再稼働にはまだ時間がかかるとの見通しを示した。

 枝野氏は周辺に「ストレステストは周辺地域の住民の理解を求めるための手段の一つに過ぎない」と話しているという。たとえ、ストレステストの結果が原子力安全・保安院や国際原子力機関などから「問題なし」と判断されても、地元の了承がなければ「再稼働は認めない」との立場だ。資源エネルギー庁幹部は「ストレステストで安全性が示されても、それをいかに地元住民や国民にわかりやすく説明するかが課題になる」と頭を悩ましている。

 経産省幹部は「(ストレステストの結果報告は)原発再稼働への第一歩とは言えるが、ハードルはまだ高い」と話す。電力関係者の中には「今冬だけでなく、来夏までの再稼働も厳しいのではないか」との見方もある。

 今回の評価結果に対し、地元の反応は厳しい。福井県の満田誉副知事は28日、県庁で関電からの説明を受け「福島第1原発で得られた知見を受けた(新しい)安全基準の話がないと、あらゆることがスタートしない」と、再稼働を認めるには不十分だと強調した。おおい町の時岡忍町長は28日開いた会見で、「テストを受けて点数が出たが、現段階で合格ラインが決められていないのに町として再稼働の判断材料にできない」と述べた。

 一方、電力会社からは、先陣を切って始まった再稼働の手続きに期待がかかる。関電と同時期の今年9月に評価結果提出を検討していた東北電力の海輪(かいわ)誠社長は、「トップバッターとしてなるべく早く審議され、結論を出してほしい」と述べた。

 東北電力は、女川原発(宮城県女川町、石巻市)と東通原発(青森県東通村)で27日からストレステストの2次評価を始めた。年内に作業を終えたいとしていたが、28日に原子力安全・保安院が耐震バックチェックを再開すると発表したことを受け、年内という想定より遅れる見通し。【野原大輔、安藤大介、松野和生、宇多川はるか】

 

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コメント
 
01. 2011年10月30日 10:18:20: 1a11Ke9TZE
> 資源エネルギー庁幹部は「ストレステストで安全性が示されても、
> それをいかに地元住民や国民にわかりやすく説明するかが課題になる」
> と頭を悩ましている。

これまで50年ホラを吹き続けた省庁の話を
真に受けるほうがおかしい。

今後真摯な対応を続ければ50年後には受け入れられるかもな


02. 2011年10月30日 10:44:18: GB1y72Cjic
ストレステスト=コンピュータを使った計算。

計算には、想定外の現実を含み得ない。

事故が起これば、「想定外の原初の世界」に我々人類が放り込まれるのに。


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