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阪神淡路大震災の直撃を受けた一人の作家の希有の記録
☆怒りが私の体内で噴き上がっている。何が「大国」なのか、何が「先進国」なのかと思うだけではない。何が「共生」か、何が「人にやさしい政治」か、なのだ。これはまさに「共犯」である。
☆被災者は避難所に入ってから生活基盤を失っていくのだということが、よくよくわかった。かれらは被災して住宅を失ったのではなく、生活を失ったのだ。
☆これは「棄民政治」なのである。ていよく避難をさせて、住民を棄民させる政治なのである。
☆そもそも「防災モデル地区」とか「防災モデル都市」とは何のことなのか。しかもそれを採択するにあたって、住民を適当に参加させた「審議」でコトを済ませるのはよくない。(田老町は防災モデル都市だった)
☆震度5や震度6を想定した計画に何の意義があるのか。震度8ではカネがかかりすぎるのか。
☆緊急時に最も重要なものは「情報」である。人々が助け合うことはなにより重要だが、ついでは人々が情報交換をすることが重要なのだ。テレビのワイドショーはこのことがわかっていない。(特に原発事故で、TVの情報は人の生命を弄んだ)
☆テレビが次々に呼ぶ地震学者や都市工学屋たちは、多くが“戦犯”的学者たちだ。・・・、今度わかったことは「専門家は嘘つきだ」ということだった。(特に原子力関係の専門家)
☆大震災での5600人(東北では死者行方不明者約20000人)の死はまさしく難死(悲惨な死、無意味な死、一方的に突然もたらされた死)だった。
☆全国から集まった1600億円(東北ではどうなっているのか?)という巨額の「義援金」がどこかに滞っている。何たることか。
☆被災者への援助には「査定」が必要らしい。被災者たちもめんどうな書類に目を通さなければならないことに腹を立てていた。これは傲慢無礼というものだ。
☆日本はいつのまにか「法人資本主義」の奴隷になった。
☆日本は一方で経済大国をめざし、他方で原子力発電を率先してきた。しかし1995年12月8日夕方に、この二つの進行のあいだにある矛盾が露呈した。福井県敦賀の高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏出事故がおこったのだ。(まさに福島第一原発の事故)
☆経済と科学技術はもはや結託している。しかもどちらも自信過剰になっている。はたして技術立国はこのまま続行できるのか。(事故後も国家として原発輸出を推進している)
松岡正剛の千夜千冊番外録 小田実「被災の思想・難死の思想」より
( )は投稿者が加筆
神戸地震で被災した小田実(故人)の告発が再び ・・・これは「人間の国か」
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