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ICRPも、科学的に100mSv以下の被ばくでも癌が過剰発生すると認めている (日隅 一雄) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/696.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 10 月 23 日 08:55:45: igsppGRN/E9PQ
 

ICRPも、科学的に100mSv以下の被ばくでも癌が過剰発生すると認めている
http://the-news.jp/archives/7535
2011年10月 23日  日隅 一雄


国際放射線防護委員会(ICRP)のパブリケーション99は、低線量被ばくの健康への影響をまとめたもので、2004年10月に同委員会によって承認された。そこでは、疫学的(これまでの症例に基づく統計的)なアプローチ、放射線がどのようにDNAに影響を与えるかという細胞学的アプローチ、動物実験に基づくアプローチがなされている。

このうち、細胞学的アプローチについては、「現在のところの線量と、時間ー線量の関係についてのメカニズムと定量データの理解は、低線量においては直線的な線量反応関係を支持する」(日本アイソトープ協会翻訳版:総括(e))という結論だ。つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じることを裏付けているという結論だ。

動物実験に基づくアプローチの結論は、「早期のイニシエーション事象は、細胞遺伝学的損傷の誘発に相当するように思われる。この考えでいくと、低線量域ではメカニズムの議論から直線的な反応が支持される」(日本アイソトープ協会翻訳版:総括(f))というものだ。つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じることを裏付けているという結論だ。

残る疫学的なアプローチは、低線量の場合、さまざまな要因によって数値が影響するために、結論を出しにくい状況にある。しかし、危険を避けるという観点からは、10mSv単位でも健康被害が出ているというデータを無視することはできない。

一つは、X線骨盤計測によって体内被ばくした胎児に関するデータだ。日本アイソトープ協会翻訳版の(48)では、「15歳までに白血病及び固形がんで死亡する相対リスクは約1.4となることが知られている」としたうえ、(49)で、このデータのレビュー論文の結論を紹介している。その結論は、「事実を総合的に考えると、胎児被ばくは小児がんリスクを増加させ、リスク増加は10mGy(ヤメ蚊注:mGyは、mSvと読み替えら得る)オーダーの線量で起こり、このような状況下での過剰リスクは1Gyあたり約6%である」というものだ。

もう一つは、胸部X線撮影を繰り返し受けた女性に関するデータだ。日本アイソトープ協会翻訳版の(52)では、「前項ほど直接的ではないが、若い女性で1回平均10mGyオーダーの胸部X線撮影を繰り返して受けた結果、高い累積線量になったたために生じた乳がんリスク増加の例がある」としている。

結局、理論面(細胞学的アプローチ)及び動物実験からは、100mSv以下でも健康被害が出ることが裏付けられている。そして、統計面(疫学的アプローチ)からも、それを裏付けるデータがある。

したがって、現在の科学的知見では、100mSv以下でも健康被害があるというのが、正確な表現であり、100mSv以下の健康被害が不明だというのは、ごまかしだ。

ICRPも、「全体としての事実は普遍的なしきいの存在を支持しない」としている(日本アイソトープ協会翻訳版:総括(h))。


日隅 一雄 プロフィール: NPJの編集長・情報流通促進計画のライター・弁護士(Editor of NPJ/Writer of Blog Project for Free flow of information ) http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005

 

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コメント
 
01. 2011年10月23日 11:18:03: dQmpOeX1oQ

>したがって、現在の科学的知見では、
>100mSv以下でも健康被害があるというのが、正確な表現であり、
>100mSv以下の健康被害が不明だというのは、ごまかしだ。

いいこというねー。

とすると、毎日まいにち、ウソ売やウソ日や毎ウソ、惨経、などのマスゴミに乗っけてある安全だグラフは、イッタイ何なんだ!

毎日ペテンか!毎日被曝させながら茹でガエルにしてんのか?!!


02. 2011年10月24日 20:20:07: zCh3Blsiis
うーんと、正しくは、

「低線量被曝リスクについての知見はICRPも知っているが、まだまだ科学的根拠の足りない領域なので断定的なことは言えない。よって、少なくともICRPの公式見解としては100mSv以上は危険、ということになっている。但し、安全性等考慮するとやはり100mSv以下を無視することはできない。現状でICRPとしての一番適切な被曝線量と健康リスクのモデルはLNT仮説(閾値なし、低線量のリスクも考慮したモデル)」

ということだったように思います(違ってたらどなたか訂正願います)
何でもかんでもICRPが悪いわけじゃないし、ECRRだって少々強硬すぎる主張をしている場合もある。

結局、まだまだデータが足りないからわからないけど、低線量被曝リスクを示す知見はいくつもあるから、危うきは罰するべし、という以前と変わらない状況。

寧ろここで問題とすべきはICRPじゃなくて、何でもかんでも悪いわけじゃないICRP勧告を「都合よく利用している日本政府」である、ということ。


03. 2011年10月24日 20:32:13: zCh3Blsiis
連投すいません。補足です。

「低線量被曝では影響はない」という知見もまたあるわけで…
現状、「低線量被曝リスクについて断定的なことが言えない」のは、詳細な情報がないからです。
どのようなケースでどのように人体に影響する、という詳細な根拠がないと、断定的に「低線量被曝は危険」ということはできない。現状で、低線量被曝が危険とするデータも安全とするデータもあるのは、交絡要因が多く人体に対する低線量被曝データ自体少ないのが原因であり、結論を出す段階じゃない、ってことです。
投稿に挙げられているデータもごく一部のデータに過ぎず、それだけでは断定できないレベルのものと思います。

だから結局、現状では「危険である可能性がある」としか結論は出せない。
しかし「危険である可能性がある」のだから、そこんとこをもっとメディアは公開していくべきだし、そこんとこを無視して突っ走る政府を糾弾しなきゃならない。


04. 2011年10月25日 20:29:32: JZ3J0fnQLo
ICRPの勧告が、放射線障害防止法に取り入れられ文科省告示になる点が大切では。
現在、平成12年文科省告示で公衆ひばく実効線量年1ミリシーベルト。
外部被ばくと内部被ばくの和で、1990年ICRP勧告を受け入れた結果です。
ICRP勧告はあくまで勧告で日本の法律ではない点を注意すべきと思う。

福島原発事故後、文科省が2007年ICRP勧告を使って年1ミリシーベルトを緩和
しようとたくらんでいる。

「今回、ICRP2007年勧告が公表された。現在の法令の基礎になっているのは1990年勧告であり、国内法令への取り入れは2001年4月であった。その例から
もわかるように、2007年勧告の国内法令への取り入れはかなり先のこととなる
と思われる。」 放射線取り扱いの基礎 日本アイソトープ協会 平成21年6版
この本の副題、第一種放射線取り扱い主任試験の要点、に書いてあるとおり。
法律の改悪を許してはいけない。


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