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Our Planet TVに寄せられた550件の異変報告を集計すると、鼻血、喉の不調、咳、鼻の痛み・鼻水などの「粘膜系の異変」と下痢、倦怠感、頭痛などの「免疫力の低下のよる異変」の二つに分けられる、という(注1)。低線量被爆の症状が早くも出始めたと言えるが、この問題を考えるため、Yablokovらの『Chernobyl』を参照してみる。
5.5 Respiratory System Diseases
チェルノブイリの降下物によって汚染されたエリアでは、いたるところで、呼吸システムの疾病率が著しく増加した。呼吸システムの病気とは、鼻腔・喉・気管と気管支・肺の病気のことであるが、それらは、被爆の最初の明白な結果であり、鼻血そして喉がチクチク(むずむず)することから肺癌までの範囲に及ぶ。ホットパーティクル、言い換えればチェルノブイリダスト(埃)は、溶けた核燃料・金属・土壌等を含むもので、肺(管)に長期間にわたって残留する―というのもウラン酸化物は(水に)溶けにくいので。破局的事故後の数日間は、呼吸の問題は、ガス―エアロゾル状になった核種と基本的には結びつけられるが、(その後は)ホットパーティクルと外部被爆によって呼吸システムへのダメージが引き起こされ、そういったダメージはまた免疫およびホルモン系における変化の帰結でもある。5ミクロンメートルまでの最も小さなホットパーティクルは、肺の最も深いところへ容易に到達する一方で、より大きなパーティクルは、上部呼吸管で把捉される。…チェルノブイリのダスト(埃)は、掃除人(リクビダートル)の気管支・細気管支・肺胞で長期にわたって見受けられた。“上部呼吸システムにおける吸入機能の急激な低下”症候群は、鼻炎・のどのイガイガ・乾いた咳・呼吸困難の組み合わせとして現れる。
5.5.1 Belarus(抜粋)
(3)1才までの掃除人の幼児の19%に呼吸疾患が見られ、そういった幼児のうちの10%は滲出性ムコイド(粘液)疾患にかかっていた。もっと年齢の高い子どもの60%は呼吸疾患にかかっていた。
(5)避難した2335人のティーンネイジャーの内、呼吸(システム)の疾病は、破局の10年後で、全疾病中第3位を占めるものであった:1000件中286症例。
(8)Luninetskエリア・Brest州の子供達の間における呼吸疾病率は、72.9%(1986-1988年で)・54.1%(1989-1991年で)・39.4%(1992-1994年で)であった。最もよく見られる病気は、エイズ関連レトロウィルス(ARV)感染・気管支炎・扁桃炎であった。
(9)避難民達の間では、1995年の呼吸疾病率は、全国平均の1万人中1660人に比べて、2566人であった。
5.5.2 Ukraine
(2)1986-1987年で、胎内で被爆した新生児345人の内、半数が仮死状態であった。
(4)1994年に、汚染エリアから来た子どもにおいて、呼吸システムの疾患率は61.6%であり、大人とティーンネイジャーは35.6%であった。
(10)掃除人の間では、慢性気管支炎と喘息が、罹病・機能不全・死亡の主要な二つの原因であった。汚染エリアに滞在し、続いて乾いた咳で苦しんだ大半の掃除人は、痛みの伴う呼吸で悪化した。…結果として、慢性の閉塞性の肺疾患の症状が観測される:閉塞・拘束性の、そしてそれらの混ぜ合わさった換気異常を伴う咳・痰・呼吸困難。
5.5.3 Russia
(4)気管支喘息と慢性気管支炎として表現されるような、慢性の気管支肺疾患と急性肺炎が汚染エリアで著しく増加した。破局の翌年は、気管支肺疾患が緩慢な免疫学上の変化と潜在的な機能不全に伴われていた。10年から15年後には、肺炎と肺の瘢痕組織が見られた。
(5)子どもの全体的な呼吸疾患は、破局後9-12年後に、Bryansk州のひどく汚染された区域においてとても多かった―他の区域と比べて(大人はそうでもない)。
(8)モスクワの呼吸器センターで慢性の気管支肺疾患を持つ440人の掃除人が検査された。破局後6-10年経って、これら掃除人の呼吸システムで核種が見つかった。外部被爆と吸入された核種の(合成)効果が、新しいタイプの慢性的な閉塞性の呼吸疾患症候群として表される。
(9)掃除人の気管支上皮における癌に関連した分子異常の出現が、放射性のパーティクルの長期にわたる存続と結び付けられる。
6.4 他の癌
6.4.1 Belarus(抜粋)
(3)32000人の避難民の内、肺癌率は全国平均の4倍に上った。
(4)1987-1999年で、被爆による悪性腫瘍(含む白血病)の症例約26000件が記録されており、その内訳は、皮膚癌18.7%・肺癌10.5%・胃癌9.5%であった。およそ11000人が死んだがその内訳は、肺癌20.3%・胃癌18.4%であった。
(6)1986-1999年の間、全国で乳癌が有意に増加した(1745から2322件へ)。1982年と比べて、2002年までに45-49歳の助成の乳癌率は全国で2.6倍に増加した。汚染のひどいモギリョフ(mogilev)州では、1989-1992年と比べて1993-1996年の乳癌は4倍に増加した。
(7)ゴメル(Gomel)州では、腸・結腸・乳・膀胱・腎臓・肺の癌が著しく増加した(発生は汚染度合いと相関)。
(8) 破局後の1年目から5年目と比べて、破局後の5年後から10年後の膵臓癌は、10倍に増えた。
(12)1993年から2003年にかけて、掃除人男女の結腸・呼吸器・泌尿管の悪性腫瘍による疾病率の有意な上昇があった。
6.4.2 Ukraine(抜粋)
(6)前立腺癌は、ウクライナ全土で1.3倍、汚染エリアで2.2倍に増えた。
(7)キエフのInterdepartmental expert委員会が報告するところによると、掃除人において、消化システムの腫瘍は最もよく見られる癌(33.7%)であり、続いて、呼吸システムの腫瘍(25.3%)、そし泌尿管の腫瘍(13.1%)と続く。最も急速に現れる癌病理の増大は、泌尿管におけるもので、それはほとんど3倍に達した(11.2%から39.5%へ)―1993年から1996年に観察された。
6.4.3 Russia(抜粋)
(1)最も汚染されたKaluga州の女性に、呼吸管腫瘍の著しい増大があった。
(2)5キュリー以上汚染された南西エリアにおいて、1995年以来、胃・肺・乳・結腸・直腸の癌が有意に増大した。
(3)Tula州の子供において、口腔癌・咽頭癌・副腎癌が2倍に増えた(table 6.18)−1979-1985年と比べて1986-1997年の期間に。
(7)2004年までに腎臓と膀胱癌は、掃除人の内で最も頻繁に見られるものであり、全国平均の7.5%の2倍の17.6%であった。脳腫瘍および咽頭腫瘍も広範に見られた。
所感:
これは、地獄です。首都圏が地獄になります。大人も子供も早く逃げましょう。
今、鼻血を出したり、喉がチクチクしている人は、前癌状態なのであって、いずれ喉や肺の癌になります。広島・長崎の例では、肺癌は約20年後に発症し始めます。現在の首都圏は、赤ちゃんにタバコを吸わせている状態です。自分がならなくても、次の世代へと呼吸器疾患は遺伝します。また、訳してはいませんが、赤血球の数が減ったり、白血球の数が増えたり、再生不良性貧血といった症状もチェルノブイリでは広範に見られました。これは、前白血病状態を意味しています。ちなみに、心電図異常などの心疾患などは当然起きるでしょう。首都圏は、出張に来るところであって、居住するところではありません。
(注1)関東全域で健康被害広がる―500件の異変報告から
ttp://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1171
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