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【全国民必読!児玉龍彦東大教授「除染指導」密着ルポ】ジャーナリスト横田一/新連載(1)
http://gendai.net/articles/view/syakai/133162
2011年10月17日 掲載 日刊ゲンダイ
「表面の土を削れば子供を遊ばせてもいいのでしょうか?」
<東大スタッフが計測、報告>
東京都奥多摩町で高濃度汚染地区が見つかるなど関東圏にも放射能汚染が確認される中、住民の関心を集めているのが除染だ。
とにかく、放射能を取り除き、きちんと管理しなければならないのだが、原発爆発によって、広範にばらまかれた放射能を完全に除去するには凄まじい費用と年数がかかる。そのため、政府方針は二転三転。当初、環境省は「国が除染をするのは年間5ミリシーベルト以上の地域に限定」という方針を打ち出したが、地元が猛反発。結局、細野豪志・原発担当大臣が「年間1ミリシーベルト以上の地域も国が除染をする」と方針変更をした経緯がある。
ことほどさように国は信用できないのだが、その中で、頼りになるのが児玉龍彦東大教授(東大アイソトープ総合センター長)だ。毎週のように福島に除染指導に行き、住民の質問に丁寧に答え、同時に、対応が遅すぎる政府を舌鋒鋭く切り捨てている。児玉教授の言動を見ていると、放射能まみれになった日本列島の現状、汚染の問題点、国の犯罪的怠慢などが浮かび上がってくるのである。
さて、児玉教授の話を起こしてみよう。
「私は5月下旬からほぼ毎週末、(福島第1原発から25キロに位置する)南相馬市で除染指導を続けています。現地では10人ほどの東大のスタッフたちが放射線測定器を持って、保育園内の主要ポイントを手分けしながら測定する。その間に私は、不安を抱く母親たちの疑問に答えて除染指導をしています」
児玉氏はこんな説明をしながら、南相馬市内の保育園の職員や保護者と質疑応答をしていく。
――除染はどのように進めればいいのでしょうか。
「除染は1回やって、ぱっと終わるものではありません。まず最も緊急性が求められる保育園や幼稚園をきれいにしなければなりません。その後、きれいな地区を周囲に広げていく。お母さんやお父さんの家もきれいにしていこうという動きになる。だから私が訴える『子供と妊婦を守れ』というのは受動的なものではなくて、『子供と妊婦を軸にする。牽引車役にする。そうして地域全体を再生していく』という考え方なのです。それができれば、希望が出てきます」
――(保育園の職員)園児の被曝(ひばく)を抑えるにはどうすればいいのでしょうか。子供たちを園庭で遊ばせていいのでしょうか。
「まずは保育園の運動場の表土を削って、敷地の片隅に保管するのがいいでしょう。土はできるだけ屋内に入れないことです。測定値が高い泥(毎時45マイクロシーベルト以上)は、保管場所が決まっていないため、密閉性の高いドラム缶に入れて東京大学の研究室に持ち帰っています」
現地では教授の指導の下、地元の教育関係者らが除染作業を実体験。内部被曝を防ぐためにマスクとゴム手袋を着用、放射線量の高い雨どいや排水溝のゴミを取り除いた後、高圧洗浄機などで泥やコケなどを除していく。保育園の除染指導では同行した東大のスタッフが、除染を終えた保育園の室内外の放射線量を測定、園内の地図に値を書き込んでいく。結果は児玉氏に報告される。
「この保育園での除染作業は順調に進んでいます。雨どいの下では『10マイクロシーベルト(毎時)』を超えていますが、室内では『0.1マイクロシーベルト(毎時)』程度に収まっています。室内でこの値であれば、年間被曝量の目安である『1ミリシーベルト』以下となります。ここで子供たちが生活しても大丈夫でしょう。この部屋に赤ちゃんが戻ってきても問題ありません」
職員や保護者たちにやっと安堵の表情が戻った。(つづく)
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