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暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜
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「除染」という名の大いなる”幻想” 〜莫大なコストは? 保管場所は?〜
2011年10月11日
(転載開始)
◆除染の基本方針案まとまる
10月10日 21時6分 NHKニュース
原発事故で広がった放射性物質を取り除く除染について、環境省は、国が財政措置をして行う場所を、年間の被ばく線量が1ミリシーベルト以上の地域とし、このうち20ミリシーベルト以上の所は該当する地域を段階的に縮小するほか、20ミリシーベルト未満の所は、2年後までに住宅街などでの被ばく線量をおおむね半減させるなどとする方針案をまとめました。
これは、10日に開かれた専門家による検討会で環境省が明らかにしたものです。
除染を巡って環境省は、先月、面的な除染が必要な場所として、被ばく線量が年間5ミリシーベルト以上の地域とする方針を示しましたが、5ミリシーベルト未満の地域がある福島県内の市町村からは反発が出ていました。
これを受けて環境省は、当初の方針を見直し、国が財政措置をして除染を行う場所をより広く設定し、被ばく線量が年間1ミリシーベルト以上の地域としました。
そのうえで、放射線量が高い警戒区域や計画的避難区域は国が除染を行い、そのほかの地域は市町村が計画を立てて実施するとしています。
また、今後の目標としては、年間の被ばく線量が20ミリシーベルト以上の所は該当する地域を段階的かつ迅速に縮小するほか、警戒区域や計画的避難区域の中でも比較的線量が低い所については、3年後の平成26年3月末までに住宅や道路などの除染を行い、汚染土壌を仮置き場に運ぶことを目指すとしています。
また、20ミリシーベルト未満の所は、2年後の平成25年8月末までに、住宅街などでの被ばく線量をことし8月末と比べておおむね半減させ、学校や公園など子どもが生活する場所での被ばく線量をおよそ60%減らすことを目指すとしています。
さらに、除染で出た土などを一時的に保管する中間貯蔵施設については、放射性物質に汚染された土や廃棄物が相当量発生する都道府県では、国の責任で土地を確保し、建設まで行うとしています。
この方針案は、政府内での調整を経て、来月上旬にも国の基本方針として閣議決定される見通しです。
国が示した除染の方針について、局所的に放射線量の高い地域を抱える福島県伊達市の仁志田昇司市長は、「除染についての具体的な方針が示されたことは心強く、『5ミリシーベルト以下の地域の除染については国は財政支援をしない』などの表現がないことも評価できる。ただ、2年間で達成するという目標は具体的だが、現実的には、相当一生懸命やらないと達成は難しいと考えられるので、全力で進めていきたい」と話しています。
国が除染方針案を示したことについて、周辺より放射線量が高い福島市の渡利地区の住民からは早急な対応を求める声が聞かれました。
66歳の男性は、
「除染で取り除いた土などの処分や保管の方法を先に決めないと除染が進まないのではないか」
と話していました。
31歳の男性は、
「一定の前進だと思うが、原発事故から半年以上がたち、みんな不安を感じながら生活しているので、行政はすぐにでも計画を示して一刻も早く実行に移してほしい」
と話していました。
小学6年生の孫がいる77歳の女性は、
「子どもたちはマスクをして外出している。そういう姿を見なくて済むように早く対応してほしい」
と話していました。
65歳の女性は、
「国の方針が決まらなければ除染が進まないので、方針ができたことはいいことだと思う」
と話していました。
小学2年生の孫がいる81歳の男性は、
「国の方針が示されたのは喜ばしいが、早く実行に移してほしい。このままでは、孫を福島から疎開させなければいけないのではないのかと、心配している」
と話していました。
44歳の女性は、
「5歳の子どもがいて、早く除染を行いたいが、行政からどのような支援が受けられるのか分からず、除染が進められないでいる。支援の具体的な内容を早く決めてほしい」
と、話していました。
◆除染地区拡大で天文学的数字の費用 国の負担「100兆円」超える恐れも
2011年10月04日19時21分 J-CASTニュース
東京電力福島第1原発の事故で拡散した放射性物質の除染について、政府は年間追加被ばく線量が1ミリシーベルト以上、5ミリシーベルト未満の地域も国の責任で行うとした。
当初、政府は1ミリ以上5ミリシーベルト未満の場所は線量の高い場所をスポット的に除染することを念頭にしていたが、対象地域が大幅に広がることになる。福島、栃木、群馬の3県をまるごと覆いそうな面積で、財政支援が想定外の膨大な金額に上る恐れが現実的になってきた。
○毎時0.1マイクロシーベルト以下は会津の一部しかない
1〜5ミリシーベルトの地域の除染は、細野豪志環境相兼原発事故担当相が2011年10月2日、福島県の佐藤雄平知事に「国の責任でやる」と財政支援を約束したものだ。その数日前、環境省は2012年度予算の概算要求に、除染や放射能汚染の廃棄物処理として4500億円以上の金額を盛り込んだ。だが1〜5ミリシーベルト地域が全面的に加われば、負担額の拡大は免れない。
福島県内で、年間1ミリシーベルト以上に該当する地域はどれほどあるのか。県の環境回復チームに尋ねると、例えば同じ学校内でも校庭と側溝、草木のある場所では線量が違うことから、「現在精査している最中」だという。
そこで、文部科学省が9月12日に公表した航空モニタリングの測定結果を目安とした。地表面から1メートルの高さの空間線量率のデータを見ると、毎時の放射線量が示されている。毎時0.114マイクロシーベルトを浴び続けると年間1ミリシーベルトに達する計算になるが、地図上で毎時0.1マイクロシーベルト以下の地域は、主に会津地方の一部に見られるに過ぎない。ただし文科省に聞いても、面積の具体的な数字までは算出していないという。
航空モニタリングはこれまで東北と関東の計8県で実施されているが、栃木県北部や群馬県北部、埼玉県西部、茨城県南部、千葉県北部でいずれも毎時0.1マイクロシーベルトを超えている地域が多く見られる。大まかな目算だが、該当地域をすべて合わせると福島、栃木、群馬の3県をまるごと覆いそうな面積に見える。細野環境・原発相は10月4日、福島県以外でも年間1ミリシーベルト以上であれば除染の際の支援をすると表明した。3県の面積の合計は約2万5700平方キロメートル。これだけの土地を除染するとなれば、費用も年月も相当かかることは間違いない。
○福島の「年5ミリシーベルト以上地域」だけで118兆円?
経済学者の池田信夫氏はブログで、福島県内で「年間5ミリシーベルト以上」に該当する地域が県全体の17.5%に当たるとした。計算すると約2412平方キロメートルだ。さらに池田氏は、かつて公害病のひとつ「イタイイタイ病」で問題となったカドミウムの除染で投じられた金額を適用した。政府が負担したのは、1500〜1600ヘクタールで8000億円と言われている。これを当てはめると、除染費用は118兆円になるという。
これが「年間1ミリシーベルト以上」となれば膨大な金額に上る。文科省の航空機モニタリングで、確実に年間1ミリシーベルトに達する「毎時0.2マイクロシーベルト」以上に色分けされた地域を見ると、福島県1県分に相当しそうだ。県の総面積は1万3782平方キロメートル。これにカドミウム除染の費用をかけると、約689兆円となった。さらに「毎時0.1マイクロシーベルト」なら、該当面積は先述の通り福島、栃木、群馬3県分にも達し、その額は実に1285兆円。
○「0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しい」
もちろん、人の住んでいない山間部まで除染するのかどうかも不明だし、カドミウム除染の費用がそのまま今回の原発事故に伴う除染の金額と一致するわけでもない。航空モニタリングによる線量マップも参考値に過ぎない。それでも費用が天文学的数字になるのは確実で、池田氏がブログで「年間5ミリシーベルトの除染は財政的に不可能であり、1ミリシーベルト以上は空想の世界」と表現したのもうなずける。
一口に除染と言っても、地面の表土を削り取るだけではない。建物であれば壁や屋根の洗浄と拭きとり、道路や公園なら側溝にたまった泥や枯葉の除去、森林の場合は樹木の枝切りや伐採と作業は多岐にわたる。東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授は、2011年7月27日に開かれた衆院厚生労働委員会でこの点を指摘し、自身の手による除染の実体験を基に「(毎時)0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しい」と話した。
児玉教授はさらに、除染に民間の技術を結集して「除染研究センター」を設置しないと、「何十兆円という国費がかかるのを、利権がらみの公共事業になりかねない」と、怒気を含んだ口調で話した。だがそれ以前に、今のままでは「何十兆円」で済まない事態にすら陥りかねない。
(転載終了)
ここ最近、「除染」という言葉が被災地の人々の”希望の光”のように報じられている。
「除染さえすれば、住み慣れた場所で暮らし続けられる」
「除染さえすれば、再び住み慣れたあの場所に帰れる」
思うに、かなり多くの被災地の人々がそのように思いを馳せ、”希望の光”を見出していることであろう。
それだけに、今起きている「除染ブーム」「除染神話」は余計に残酷である。
上記記事にてコメントされているように、「除染」には天文学的数字のコストが掛かると共に、そもそも論として、取り除いた汚染土などの処分や保管をどうするのかについて何ら見通しが立っていないというのが現実である。
ハッキリ言わせてもらえば、福島第1原発事故が依然として収束しない中で、安全と言える水準まで「除染」を遂行することなど不可能である。
細野”モナ”豪志環境相兼原発事故担当相が、”原発マフィア”佐藤雄平・福島県知事の「1〜5ミリシーベルトの地域の除染はどうなるのか?」という、”お約束”と推測される質問に対し、これを「すべて国の責任でやる」と公言したことがそもそも事の発端である。
1〜5ミリシーベルトの場所まで全て「除染」するとなれば、それに掛かる費用は冗談抜きに1000兆円規模になっても不思議ない話であり、その数字を聞いただけでとてもじゃないが実現不可能であることは誰の目にも明らかであろう。
小生が最も信頼できない”御用(経済)学者”の一人である池田信夫の試算額の是非については、正直、よくわからないが、「年間5ミリシーベルトの除染は財政的に不可能であり、1ミリシーベルト以上は空想の世界」という指摘は正しいであろう。
(嫌いな人物の発言であっても、同意できる部分は同意すべきであろう)
そしてここで一点、指摘しておかなければならないのが、「除染」に掛かる費用を掠め取ろうと、虎視眈々とこれを狙う輩どもの存在である。
”原発マフィア”佐藤雄平は、福島県民のために「5ミリシーベルト以下の地域の除染」を求めたのではなく、これに掛かる費用を国庫から引き出すために、比較的低線量の汚染で済んでいる場所の除染までをも”もっともらしい顔”で要求しているのである。
トコトン腐り切った下衆野郎とは、こやつのためにある言葉であろう。
そしてもう1つの大きな問題が、「除染」で取り除いた土などの処分・保管をどうするのか?ということである。
除染で発生する莫大な量の汚染土などを、政府は一体どこで、どうやって保管するつもりなのであろうか?
今の状況のまま「除染」を進めても、トランプの”ババ抜き”の如く、汚染土の”押し付け合い””無限ループ”を引き起こすだけのことである。
このように考えていくと、「除染」という言葉がいかに”デタラメ””その場しのぎ”の言葉であり、被災地に人々に叶わぬ”希望の光”を感じさせる分だけ、余計に残酷であるかがわかるであろう。
”国家権力”による「除染」という名の大いなる”幻想”に騙されてはならない。
暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜
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