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10月10日 小出氏:環境省の除染に関する基本方針、各自治体での放射性廃棄物の受け入れと使い道@たねまき
http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3083858.html
2011年10月11日07:47 ぼちぼちいこか。。。
ちょうど除染について、考えていたところでした。
どうぞご視聴ください。
20111010 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=_uJpozSaSkY&feature=player_embedded
【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】
今日はまず、除染についてのニュース、これについて伺いたいと思います。
環境省が基本方針を出したんですが、年間20mSv未満の被ばく線量の地域については、2年後2013年8月末までに、この被曝線量を半減させるという方針だというんです。
これって、実現可能なんですか?2年で?
(小出氏)半減させることは、いわゆる居住区に関してはできないことではないと私は思いますが、でも、いったい何を?いわゆる国ですね、ようする国の行政機関が言っているのだろうな?と私は思います。なぜかというと、国というのは、日本に住む人たちには1年間に1mSv以上の被曝をさせてはいけない、させないと言ってきた国だったはずなんです。
それが、20mSv、仮に半減したとしても10mSv。自分たちが決めた10倍ものものを、いったいどうやって人々に被曝を許すというのでしょうか?
しかしながら、この10mSvになれば、例えば20mSvが10mSvになれば、これで除染はできたっていうことにするということが、国の方針なのではないでしょうか?
(小出氏)はい。ですから、私はおかしなことだと思います。
半分になるといううちの効果のほとんどは、セシウム134という放射性核種が半減期2年ですので、2年経てば半分に減ってくれる、ただそれだけのことです。
じゃあ、2年というのはそこから来ているんですか?
(小出氏)そうです。
ほっといても半減期、2年で半分に・・・
(小出氏)はい。134の分は当然半分になる。137のほうが減らないけれども、その分をなんとか頑張って、全体として半分にしようと言っているだけのことなのであって、極々限られた生活空間だけのことを言えば、できないことはないかもしれないと、私は思います。
でも、実際には、生活空間というのは、人々の自宅とか、或いは道路とかだけではなくて、山もあれば、田畑もあるわけですから、実際上はそんなことはできないと私は思います。
全体としては、できないということですね?
では、これはいかがでしょうか?
子供については、つまり、学校や公園など、子供たちが多く活動する地域、ということを優先的にやるということで、おおよそ子供については、60%被曝線量を減少させるということなんです。これも2年後に。
(小出氏)20mSvを60%減少させたところで、8mSvですね。なんで子供に対して今回の福島第一原子力発電所の事故を引き起こしたことに関して、何の責任もない子供に対して、今まで許してきた被曝の8倍ものものを2年後になってもまだ許すと、この国は言うのですね。
そして、さらに、年間1mSv以下にするべきだということですが、それは長期的には目指しましょうと言うんですよ。
(小出氏)<苦笑>皆さん、考えてください。
もう本当にふざけた国だと私は思います。
(解説員)先生、言葉だけの実績作りで、しかもこれ環境省の政務官がこういうことを言ってるんですけど、環境省そのものが、そんなに除染について専門的な知識を持った役所じゃないんですよね。
(小出氏)そうです。
(解説員)全く専門家はほとんど居ない、放射能汚染に関しては、居ない役所ですよね。
でも、環境省が言うというイメージとして、
「あ、環境のことに厳しいお役所が言うのやったら、大丈夫か」
というイメージがありませんか?
(小出氏)ありますよね。それに利用されたんだと思います。環境省が。
国の責任で、中間貯蔵施設を確保しなきゃいけない、つまり除染した後の汚染された土などをどこに持っていくかという話ですね。
それはどこか場所は決めなきゃいけないといいながら、具体案が示されないんですよ。どうしましょう?この除染されたもの。
(小出氏)困りますね。
これについてなんですがね、全国の自治体で受け入れてくれという、国がお願いしているという話がありますよね?
昨日、日曜日に小出先生は、滋賀県の大津市で講演会を持たれたと聞いておりますが、多くの方がお集まりだったようで、私どもの番組の記者もその席におりました。
ある京都から来ていらっしゃった方が、質問に立たれたときいております。
「汚染された土やがれきの処理について、自分の住んでいる京都市が受け入れる方針だということなんだけど、私としてはとてもそれについて、不安。いやだ。小出先生、どう思われますか?」
と聞かれたんですって。
小出さん、どうお答えになったんですか?
(小出氏)はい。この場でまた答えると、皆さんに怒られることに…。
「皆さんから怒られること」って、昨日も怒られたんですか?
(小出氏)そうです。
あら、なんてお答えになったんでしょう?
(小出氏)私は今、福島第一原発事故が起きて、膨大ながれきが生じてしまった現実を目の前にすると、福島県だけでそれを処理する、できるとは思えないのです。
福島県にももちろん子供も住んでいるのです。
何としても私はこの番組で言ってきましたけれども、子供の被曝を減らしたいと思ってきたわけですし、福島県だけでがれきの始末ができない、子供を含めて被曝をさせざるを得ないというのであれば、やはり、全国で引き受けるしかないと私は思います。
全国で、汚染されたものを引き受けるしかない・・・
ただですね、この質問なさった方は、京都市の方だそうですけれども、京都市にも子供は大勢住んでいますよね。京都市で処理すれば、いわゆる焼却センターで処理するという方針だそうですけれども、京都市の子供は守れないじゃないですか?
(小出氏)はい。ですから私は、現在の焼却施設をそのままで燃やしていいとは思っていないのです。放射性物質を含んだものを、多分現在の焼却施設で燃やすと、放射性物質が排気の中に出てきてしまうと思いますので、排気系に高性能のフィルタを取り付けるなどして、空気中に放射性物質が飛散しないようにするということを、まず大前提にしなければいけないと思いますし、それをやった上で、やはり全国が分担するしかないと私は思います。
そのフィルタのお金は、誰が出すのかとか、誰が取り外して、また新しいフィルタを、どうせすぐまた汚れるでしょ?
(小出氏)東京電力に払わせてください。
(解説員)夏以降例えば、たいまつとか花火の話があって、自治体同士の不幸な話になってきてるんですけれども、私自身もこれは今度の除染の政府の基本方針の中に、原発事業者が一義的な責任を持って処理するという除染なんですけれども、中間貯蔵施設も原発の事業者が、東電が、東電の敷地にやらせるというのが、一番私は自治体がお互いに不幸な思いをしなくて済むような気がするんですが、先生がよく言う「東電の食堂に汚染された食料を持ち込みなさい」というようなことをおっしゃるんですが、それと同じように私は、東電はかなりのことをやるべきじゃないかと思うんですね。
(小出氏)できると思います。
まずは、福島第一原発の敷地、かなりの敷地があるわけですし、現在、事故の収束のために、大変苦労しているわけですから、その敷地の全部が使えるというわけではないと思いますけれども、でもその敷地の中に持ち込むということは、当然必要だと思いますし、福祉あm第2原子力発電所というのがあるんですね。そこは、今回の事故は、かろうじてあまり悲惨なことにはならなかったわけですけれども、でももう二度と使えないと思いますし、あの敷地を核の墓場にすればいいと思います。
うーん。ただそうすると、福島第二原発の周辺の方にとったら、
「なんとか今回大きな事故はまぬかれたのに、私らが核のゴミの場所ですまなきゃいけないのか?」
ということになりますよね?
(小出氏)そうですね。たいへん難しい問題だと思いますけれども、放射線というものは、何百メートル、何千メートルと飛ぶものではありませんので、それなりの手立てをすれば、周辺の人が福島第二原発に入れた放射能のごみから被曝をするという可能性は、かなり少なくできると私は思います。
なるほど。
そうした適切な処置を東電の力と東電のお金で、まずやるべき?
(小出氏)東電は倒産して当然だと私は思っているのですけれども、倒産するまでとにかく、全ての力を出し尽くさせるべきだと思います。
(解説員)そうですね。
私、例えば思うんですけど、ごみ焼却センターで全国でいろんなとこで処理しますとね?ごみ焼却センターの周りの方たちは、じゃあどうするのか?或いは、ごみ焼却センターの作業員の方たちは被曝しないのか?この辺りだってまだ何にも・・・
(小出氏)被曝します。
被曝なさいますよね?
(小出氏)もちろんします。ですからそれなりの注意を全てしなければいけません。作業員の方が被曝をしないように、これまでは全く無防備だったわけですけれども、福島県内の放射能で汚れたがれきを搬入するというのであれば、作業員の方々が被曝をしないような、それなりの防御策をこうじなければいけませんし、さっき聞いていただいたように、周辺い放射性物質が飛び散らないように、フィルター等を新たに設置するということも必要だと思いますし、更には、燃やそうとなんだろうと、放射能は消えるわけではありませんので、灰の中に残ってきた放射能をどうするか?という課題が残ってしまいます。
灰をどうしたらいいんですか?
(小出氏)わかりませんが、今私が考えているのは、福島第一原発にこれから石棺を作る必要があります。それから地下にバリアを作る必要があります。膨大なコンクリートが必要になります。そのコンクリートの母材に使うのがいいと思います。
灰をコンクリートの部材にしていく・・・
でもそうしたら、最初、その汚染された土やがれきを各自治体にまずは運ぶ時に、もう周辺、道路でずっと被曝するでしょう?それで、また灰を戻す時にもまた被曝するでしょう?
日本列島そこらじゅう被曝ですよ?
(小出氏)それはもうすでに、放射能は日本列島中に降り注いでいる、或いは世界中に降り注いでいるわけですし、これから食物という形で、何をいってもどうせ日本中汚れるのです。このがれきの問題だけを取り上げて「これが大変だ」というのは、あたらないと思います。
ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】
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