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子ども救う 選択肢を、 高線量地区あちこち 福島市
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2011年10月10日21:59 Nuclear F.C : 原発のウソ
東電の補償逃れ心配
東京新聞10月10日「こちら特報部」25面
母親たちは、子どもや妊婦がいる世帯に配慮がないことに失望した。「だれが子どもに二〇ミリシーベルトを浴びさせていいと決めたのか」と憤るのは、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク代表で、渡利地区在住の中手聖一さん。
「国に出て行けと言われたくはない。私たちには住む権利がある。一方で、子どもが小さいので避難させてくれ、という家族もいる。どっちが先ではなく、両方を後押ししてほしい。
実情に合わない制度に固執しないで、住民のための選択的避難区域を作ってほしい」と訴えた。
なぜ福島市内に「避難区域」が認められないのか。参加していた男性は.「都市部から子育て世帯がいなくなったら産業が立ちゆかず、税収も落ち込む。住民の安全よりも経済活動を優先しているせいだ」と憤る。「被ばくデータを集める人体実験をしている」とまで言い切る父母も少なくない。
事前に賠償申請の資料を取り寄せていた住民男性(四〇)は、十月上旬に東電から「渡利地区は特定避難勧奨地点にならないので、申請資料は破棄してください」と言われた例を披歴した。
三人の子どもたちは、外出時には今も長袖にマスク、帽子を欠かせない。自宅近くの阿武隈川の遊歩道は最近、台風で上流からの泥水をかぶったせいか、線量が跳ね上がり、毎時八〜九マイクロシーベルトになっているという。
子どもたちは、ますます外遊びができなくなり、連休のたびに遠くに避難させている費用もかさむ。男性は「指定がないと補償しないということか」と憤る。
一方で、最優先という除染計画も、汚染廃棄物の中間処理施設が決まっておらず、国も市も着手の時期さえ示せない。
市側は「国に早く決めてほしいと強く訴えている」と述べ、「多くの業者に頼むことになり、全戸の除染終了までに早くても数カ月間かかる」と語した。
避難すべきか、とどまるべきか。悩み続ける住民たちに、国と市が五時間がかりで言い続けたのは「待て」のみだった。
会社員真鍋幸男さん(六四)は「小さい子どもがいないから避難は考えていないが、子どものいる家庭のことはちゃんと考えてほしい。住民目線に立っていない行政を見てると泣きたくなりますよ」と話した。
会社員中村英幸さん(四二)は「出口が見つからなくて、いらいらして家族とはケンカばかり。仕事を捨て、何の補償もなく避難は難しい。『逃げてもいい』という選択肢があると気が楽。個人に任せないでほしい」と漏らす。
一緒に参加した妻(四一)も「高校生の娘達の将来が心配で、気がヘンになるくらい悩んだ。福島出身というだけで結婚が破談になった話も聞く。地域では危ない場所は子どもさえ分かっていて近づかない。無責任な対応はもうやめてほしい」と訴えた。
汚染進行しているところも
福島市内では早くから「年間二○シーベルト」を超える被ばくリスクが指摘されていた。
文部科学省が四月に示した「子どもに二○シーベルト」を認める甘い規準でも、当初、県内の学校・保育園の十三校で屋外活動が制限されたが、このうち十校は福島市内。渡利地区の中学校も含まれた。
その後、福島市では、全小中学校で除染を行ったが、線量の低減は三割ほど。市民団体が九月に行った渡利地区の土壌汚染調査では、放射性物質が蓄積し、汚染が進行している地点もあった。
福島市は先月末に除染計画を策定し「市内全域で二年後に毎時一マイクロシーベルト以下」の目標を掲げるが、神戸大大学院の山内知也教授は「現在の空間線量の四分の三は、半減期が二年のセシウム134によるもの。ほとんど何もしないという数値」と批判する。
「より現実的な計画が必要だし、少なくともホヨリなどが舞う除染作業中は子どもや妊婦は絶対に避難させるべきだ」と警告した。
【デスクメモ】
「マイクロさん」。
そんな呼び名が福島にあると聞いた。町を愛し、住み続けたい人々には、線量計を片手に危険を叫ぶ「マイクロさん」がうとましい。だが子を持つ親は必死なのだ。どちらも原発事故の被害者で、両方を救う義務を国は負う。万が一にも国や東電の補償の都合などを考えてはならない。(充)
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