http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/190.html
Tweet |
人間をだます動物の代表選手といえば、まずキツネを思い浮かべる人が多いのではなかろうか▼真っ暗闇の山野にあやしくともる「狐火(きつねび)」。花嫁に憑(つ)いて、嫁ぎ先で繁殖するという「尾崎狐(おさききつね)」。極め付きは、9本もの尾を持つ「玉藻前(たまものまえ)」か。中国や天竺(てんじく)で国家転覆を謀った末、日本に渡来して宮中を揺るがしたという▼江戸の化け物総覧に基づく作家京極夏彦さんの「妖怪画本 狂歌百物語」(国書刊行会)をめくるとキツネの妖怪が続々登場する。たわいもないものも含め「キツネにだまされた」という逸話はかつては各地で語られていた▼ところが、哲学者内山節(たかし)さんによると、1965年を境にキツネに化かされた体験談はふっと途絶えてしまうという。経済成長や科学技術の進展など理由は幾つも挙げられよう。が、内山さんは私たちが「キツネにだまされる能力を失った」とみる(「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」講談社現代新書)▼身体で受け継ぐ技。自然から里へと降りてくる生命の流れを感じる力。それら知性だけでは捉えきれないものを喪失した暮らしからは、キツネに惑わされる物語は紡ぎ得ない▼国内初の商業用原発の稼働は66年からだ。いま次々に判明する経産省、電力会社ぐるみの「やらせ」に暗たんたる思いがする。それはキツネに代わって、何者にだまされてきたかを教えている。2011・10・4
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/322766.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素17掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。