原発事故避難勧告めぐる日米の舞台裏判明　官邸、米の「退避勧告」に難色
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111002/amr11100200590000-n1.htm
2011.10.2 00:53 　産経新聞

　【ワシントン＝佐々木類】東日本大震災で米政府が、放射能漏れ事故を起こした東京電力福島第１原子力発電所から半径５０マイル（約８０キロ）にいる米国民に退避勧告を出す際、日本政府が日米同盟への悪影響を理由に勧告を出さないよう要請していたことが分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。退避勧告をめぐる日米交渉の具体的な舞台裏が判明したのは初めて。米軍による“トモダチ作戦”が遂行される一方、日米双方がぎりぎりのやりとりを行っていたことが浮き彫りになった。

　日米関係筋によると、米政府は原発が水素爆発や火災を起こしていた３月１６日、米国民の保護が急務との判断から、在ワシントン日本大使館の藤崎一郎大使を国務省に呼び、キャンベル国務次官補が福島第１原発から半径５０マイルにいる米国民に退避勧告を出す方針を伝えた。

　この際、日本側は、「放射能汚染に関する確たる情報がなく、米政府の事前通告を聞き入れるしかなかった」（関係筋）という。

　だが、別の関係者によると、藤崎大使の打電内容を伝え聞いた首相官邸側が在京米大使館側に接触、「米政府が退避勧告を出せば米国への不信感が増大して同盟関係に悪影響が出る」などとして、退避勧告の見送りを要請したという。

　これに対し、米側は「政治的影響を議論している悠長な場合ではない。自国民保護は最重要だ。日本国民の理解を得られると確信している」と伝えたという。

　米政府は１６日午後（日本時間１７日未明）、福島第１原発の半径５０マイルにいる米国民に退避勧告を出すとともに、日本に滞在中の米政府職員と家族に日本国外への自主的な退避を呼びかける勧告を出した。

　日本政府は表向き「自国民保護の観点だろう」（当時の枝野幸男官房長官）と理解を示していたが、日本政府として半径２０キロ圏内の退避、２０〜３０キロの屋内退避指示を出しており、米政府の退避勧告が同盟関係に悪影響を与えることを強く懸念していたという。

　米政府は退避勧告を出す直前、原子力規制委員会（ＮＲＣ）など関係省庁の担当者６０人による電話会議を行い、「東京在住の米国民９万人全員の避難」も検討したが、このときは逆に「東京からの退避勧告は時期尚早。（刺激が強く）日米関係が揺らぐ」として、見送った経緯がある。

コメント
01. 2011年10月02日 01:46:30: HYHUspnQ6g >米側は「政治的影響を議論している悠長な場合ではない。自国民保護は最重要だ。日本国民の理解を得られると確信している」 これは正しい判断。日本政府がアホなだけ。 >東京在住の米国民９万人全員の避難」も検討したが、このときは逆に「東京からの退避勧告は時期尚早。（刺激が強く）日米関係が揺らぐ」として、見送った これは間違った判断。東京からも避難させていれば、3月21日〜22日の放射能の雲で被爆せずに済んだ。フランス政府の方が迅速かつ判断力がある。
02. 2011年10月02日 02:35:10: vsXOorX3zQ 被災地で救援活動を行っていた民間団体「フメディカ」の救援チーム５人は３月１４日、急きょ帰国した。同機関の広報担当者シュテフェン・リヒター氏は地元メディアに対し、「日本政府は事実を隠蔽し、過小評価している。チェルノブイリ（原発事故）を思い出させる」と早期帰国の理由を語った。 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110316-OYT1T00654.htm?from=navr
03. 2011年10月02日 08:01:51: wt6WHDKqEA 官邸は「自国民保護の観点」すら持ち合わせていなかった。冷酷無比。 その官房長官が経産大臣なんだから、何をかいわんや。
04. Chick 2011年10月02日 08:08:27: MTL9HdVknmH.A : BFesSOBHsQ 自国民を守ろうとする米国 時刻にんを見殺しにする日本 もう一度、国家というものの意味をよく考えてみよう
05. 2011年10月02日 10:30:59: aakvlBAPYg もしこれが事実ならば、日本政府そして時の官房長官であった枝野幸男がどういう人物か端的にあらわしている。 誰かに頼ることを「政治」と呼ぶことはもうやめにしたい。
06. 2011年10月02日 10:50:10: tatzuItQYY その時の枝野の答弁、私が同じ立場だったら自国民保護の観点から当然安全サイドにたって同じ判断をしただろう。 やな文体だ、悪文、与太もの日本語。 枝野の嘘のつき方がわかる。 民主は権力を握ってポルポト化。
07. 2011年10月02日 12:28:37: rYQKIzHqWs 日本政府が日本人を保護しないのは、以前からのことです。 例えば、どこかで政変や戦争、自然災害が始まったら、どの大使館も自国民を脱出させるために全力を尽くします。でも、日本大使館は、自分達だけ逃げます。 皆さんも外国旅行するのもいいですが、 こうしたリスクも考えてくださいね。
08. 恵也 2011年10月02日 13:17:16: cdRlA.6W79UEw : 2LbiPae1BU >>01　これは間違った判断。東京からも避難させていれば、3月21日〜22日の放射能の雲 俺もそう思う。 三郷市や松戸市などの方も、この時期だけでも西日本に避難してたら被曝量は ずいぶん違ったろうにとおもう。 原発爆発の第一報を聞いて、即逃げ出した方たちはずいぶん違ったと思う。 元福島原発の技師が、4日目に鼻水ドロドロで福島県から高知県まで逃げ出し てるけど、持っておられる線量計では２０ｍＳｖ被曝されたという。 フランス政府はその点、対応が正確で民間援助団体まで即行で逃げ出した。 ７０％を原発で賄ってる国家だけはあるが、日本政府が逆の立場だったら相手 政府の言うがままの対応しか出来ないかもね。
09. 2011年10月02日 15:16:22: i0B3yYThTU 放射能汚染に関する確たる情報がなく…などとよく言えたものだ。 その頭脳が幼児並みでないならば、まさに悪魔である。
10. 2011年10月02日 15:21:59: S2l3raS7AQ 「米国民の保護が急務」と言うアメリカ。 「パニックを恐れなどの言い逃れをし、補償金額の増大を恐れた」として福島の住民を見殺し同様にした日本政府！！！ 国家とか政府などというものは必要悪などというものではなく存在悪そのものなのだろう。

11. 2011年10月02日 21:50:22: k0ihWhRjrI 福島の被害者の苦しみを分かち合い 農産物も畜産物も水産物も放射能の高いものまで全国の国民が応分の負担をして食べなければいけない。 放射能汚染物質も分かち合い全自治体がその処理について負担しなければならない。 税金も国民みんなで負担し合うのが当然だ。 ひどい政府だ。責任逃れも度が過ぎている。 戦時中の一億総玉砕と同じだ！ いつの間に日本は北朝鮮になったのだ！ 野田も菅も鳩山も小沢もみな信用できない！
12. 2011年10月02日 23:44:19: B3FrSkvLWQ アメリカが「自国民の保護が急務」というのは、事故の責任の所在が米政府にないからであって、米政府にあれば日本と同じ対応をした可能性が大。 国家というものはそういうものなのだ。 国家に対する幻想を捨てる必要がある。 それにしても、政府はなぜこうまで白々しい嘘をつき続けるのかが分からなかったが、多分もう巧妙な嘘がつけなくなっているからだと分かった。 国民を騙せるほどの巧妙な嘘をつける余裕がなくなっているのだ。 原発にしろ、経済にしろ、多分終わりが近い。 支配層は白々しい嘘をつきながら、自分たちは逃げる準備をしているに違いない。 ある日突然「終わりました」という宣告がされるだろう。
13. 2011年10月03日 08:16:14: t5gzmyyhXY 日本政府はこう考えて、米政府の避難勧告に反対したのですね。 ↓↓↓ 「米国が退避勧告を出せば、米国への不信感が増大して同盟関係に悪影響が出る」 私はこう思います。 ↓↓↓ 「米国が退避勧告を出せば、米国への信頼感が増大して同盟関係に影響が出ない」 米政府の態度は、米国民を守る意思が少なくとも見られるから。 当事国の日本は、一般人に自己責任をゴリ押し状態だから、その差は明確。

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