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弔辞 原発事故で滅んだ日本へ
この度は滅亡をお悔やみ申し上げます。原発事故が、御国の滅亡の引き金を引いたわけを考えてみます。
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まず、東日本の土地が放射能汚染されたため、「土地資本主義」が終わった。護送船団方式で保護してきた金融システムが破綻した。担保として確保していた土地が高濃度のセシウムで汚染され、除染しても森林から再度セシウムが流れ出してしまう以上、膨大な範囲の除染は不可能だ。国民は1945年の敗戦後、働いて得たカネを土地に吸わせて注ぎ込まされてきたが、その仕組みが破綻した。ついに、土地に価値がなく、建物に価値がある時代となったのだ。しかし、土建国家を続けてきたため、国民のために宮殿のような公営住宅を整備するカネはもう残っていない。国債の発行に赤信号がついている今、地方自治体にカネをばら撒いて公民館や美術館などのハコモノを作ってきたその維持費用すら払えないのが現状だ―いずれこれらのハコモノは放置され、廃墟になる。また、コンクリートを流し込む土木工事で国土を徹底的に破壊することで、美しい景観がなくなってしまった。国土交通省の役人達は、景観に対する環境破壊を何十年も行った結果、身の回りの醜い環境が多くの人々にとって当たり前になってしまった。ケバケバしいネオンと広告看板から構成される視覚公害および音響公害に溢れた街並みは、世界で最も醜い景観となってしまった(日本の汚い街並みは何の脈絡もなく、精神分裂病のようであり、百鬼夜行のように突然、得体の知れないものが出現する。漫画の世界のようだ。)。このような醜い景観を見るために、外国人が観光旅行に来ることはありえない―言い換えれば、観光産業の育成に失敗した。そして、醜い景観を見て育った国民は、美しいものをデザインすることができない。21世紀は美の時代であり、美しい景観・インテリアなどが付加価値の源泉である。しかし、美しいものを評価できないという無教養の田舎者は、くつろげる音響環境や視覚公害のない眺め、センスある照明の仕方などから構成される美的空間の設計能力がないし、日本の伝統美を評価したりもできない。要するに日本で子どもを育てれば、目(審美眼)が腐ってしまう。国民全体が、自分で物事を判断できない痴呆症に罹っている以上、労働生産性はあまりにも低い。教養や人間らしく働く権利よりもカネ儲けを優先させてきたツケがすべて廻ってきた(人間らしく美的に暮らすための都市計画など存在しない)。カネ儲けを全てに対して優先させた結果、何も中身のない国になってしまったのだ。いまや、映像コンテンツの制作能力も韓国とは雲泥の差だ。かくして、日本の若者は、海外に出て行くべきなのだ。日本の大学など進学しても無意味だ(英語で論文を書いている教授など文系では皆無だ)。建築家なら、ミラノに行かないとこれからは活躍できない。外に出て競争してゆく人間だけが、没落しないのだが、日本に留まったものは年収数百万以上稼ぐことはないだろう。
真の権力者である官僚は暴走し、自らの権益のために日本を壊した。文部省は、国民を白痴化するため無内容なことを反復的に刷り込み、国民の精神を去勢した―大学では、死んだ魚の眼をした死体のような学生しかいない。国土交通省は、生活環境を破壊し、コンクリしかない醜い街並みを実現した―国土の破壊しかしなかった。環境省は、有害物質を規制せずに野放しにして、田舎の産業廃棄処分場に埋めることで地下水汚染を進行させた。厚生労働省は、国民の年金の運用に失敗し、掏ってしまった―年金はもうない。財務省は、金融機関を保護すべく地価を無理やり吊り上げてきたが結局原発事故で地価は暴落した。最後に、経済産業省は、原発を作って大事故を起こし、東日本を人の住めないエリアにした(また、これから何万年も管理しなければならない高濃度の放射性廃棄物を猛烈に沢山産出してしまった)。この原発事故で、日本は世界から相手にされなくなってしまった。ドイツは成田への直行便を止め、芸術交流もままならない。もともと醜い景観と物価が異常に高いという倒錯した国だったわけだが、原発事故でトドメを刺されたのだ。もう、官僚による実態を隠蔽する情報操作は無意味になってしまった。何も残っていないということがバレた以上、隠しても意味がない。
日本に辛うじて残っているノウハウは、高性能な部品を安価にかつ効率的に作るという工業のインフラだ。しかし、このインフラを賃金の安い国へと移転し、海外でもの作りをしないといけない―というのも、国内は放射能汚染されているので国内で物作りをすれば部品に放射能がついてしまう。なお、海外に出たところで、マニアックな部品しか作れず、デザインができない以上、最終生産物は作らせてはもらえない。かくして、産業は空洞化し、若者の働き口は国内には僅少だ。少子高齢化と財政破綻の後に残るのは、醜い街並みだった。国民を幸せにするための住宅インフラという富を形成できなかった―高度成長などは存在しなかったといえる。かくして、戦後の焼け野原に戻ったわけだ(原発事故によって最後の審判が下されたといえる)。日本は、近代化に失敗したのだ。価値のないものを信奉し、価値あるものを切り捨ててきた(例えば、本来社会の中でリーダーとなるべき、全共闘の指導者たちなどは徹底的に弾圧し、知性あるものを排除してきた)。倒錯し、転倒した、不自然な状態は、いつかは滅ぶ。倒錯した心性は、気持ち悪いだけであって、幼児っぽい病的なコミュニケーションにいちいち付き合っていられないというのが外国メディアの意見だ。
日本は、近代化に失敗した国である(もう二度と高度成長が起こらない以上、国富を整備しなかったのは致命的なミスだ)。留学であろうと観光であろうとこんな国に来る意味はない(放射能汚染されたスラム街にわざわざカネ払っていくわけがない。来れば発ガン率が上昇する)。東南アジアの官僚達は、日本のようにならないよう日本を反面教師として、豊かな社会を作って欲しい。そして、拝金主義が芽生えたら、また日本のことを思い出して他山の石として欲しい―かつて、清潔・安全・安心をモットーとする美の国があったということを。
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