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原発再稼働に向けたストレステストの問題点
福島第一原発事故の収束は全く目途がたっていない。野田首相が今年中の冷温停止を国連の会合で言われた様子だが、核燃料が炉心になく、格納容器内にあるかどうかさえ確認できない状況で、何を冷温停止というのか、非常にあいまいだ。つまり、実態がはっきりしないまま、原発再稼働に向けた動きが加速しつつある。何が問題なのか、それを指摘しているある資料の紹介を中心に、問題を今できる範囲でまとめてみた。
原子力安全保安院のストレステストに関する資料が http://www.meti.go.jp/press/2011/07/20110722010/20110722010.html
にある。
日本のストレステストの原型になったEUのストレステストに関する柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会からの資料が http://www.kk-heisa.com/data/2011-09-05_stresstest.pdf
にある。
9月15日に衆議院第二議員会館で開かれたストレステストに関する院内学習会の2時間ビデオが http://www.ustream.tv/channel/cnic-news
で見れる。こちらは院内学習会だがあまり国会議員は出席していない様子。内容はかなり充実している。
「『ストレステスト』は国際的な監視の下で行うべし」という社会科学者の方のブログが http://kazutosuzuki.blogspot.com/2011/07/blog-post.html にあります。ピアレビューについて述べていてこの指摘は非常に的確だと思います。
このブログで触れられているEUのストレステストの英文資料が http://ec.europa.eu/energy/nuclear/safety/doc/20110525_eu_stress_tests_specifications.pdf にある。長くて読む気がしない。
ストレステストはコンピュータでやるシュミレーションだ。一定の条件を設定して結果を予測するものなので、どんなプログラムを組むか、どんな入力値を使うかで幾らでも結果は変わってしまう。いわばお手盛りができるわけで、それに対する歯止めとして考えられたのがEUのピアレビューということらしい。EUは国家の連合体だから一国の評価に対してそこで事故が起こった場合に被害を被る隣国の立場でチェックを行うということ。ところが、日本版ストレステストはこのビアレビューが全くない様子だ。例えば、立地自治体によるチェックはできるだろうし、交付金を受け取らずしかも事故時の被害は被る周辺自治体によるチェックはまさしくピアレビューになり得ると思うが、技術者がいるかどうかなどの問題点もあるのだろう。また、そうなったらほとんど再開の可能性が無くなると予測されて、事前に検討対象から消されてしまっているのかもしれない。
今回のストレステストの意味は原発事故が津波によって起こされたとし、地震の揺れによる被害を隠ぺいしてしまうことにあると言う危惧がいろいろな方によってされている。
9月末には幾つかの電力会社からストレステストの結果についての報告書が出されると言う。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<731>>
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