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(回答先: <シリーズ 原発の深層>第1部 原発マネーJ/政治献金の「御三家」(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2011 年 9 月 17 日 07:40:52)
<シリーズ 原発の深層>第1部 原発マネーK/促進費用は国民負担
「しんぶん赤旗」 2011.09.16 日刊紙 1面
政府や財界・産業界は、原子力発電所の建設を進めるため、巨額の資金を動かしてきました。その資金で、自治体の財政を交付金漬けにし、原発に縛りつけてきました。さらに、行政の腐敗も招きました。その原資を提供している電気料金の決め方は、“ブラックボックス”です。
海江田万里元経済産業相は8月3日、衆院経済産業委員会で、日本共産党の吉井英勝議員への答弁で、電気料金の決め方が不透明であることを認めました。電力会社が設定する電気料金は、人件費や燃料費などの費用に一定の利潤を抑えたものを「総括原価」と定義し、それに基づいて決めています。
戦前から存在
総括原価の中には、原発を促進するための費用も含まれています。その一つに、電源開発促進税があります。1974年に電源3法が成立し、そのうちの電源開発促進税法に基づいて設けられました。
電源開発促進税の多くは、原発立地自治体への交付金や原子力の研究開発費などに使われています。同税は、電力会社が政府に納める形になっていますが、実質的には電気料金として国民が負担しています。予算が執行されて金額が確定した決算でみると、2009年度には年間約3300億円にのぼり、74年度から09年度までの合計で約9兆円に達します。
総括原価方式の根拠となっている電気事業法は、65年に施行されました。ところが、この仕組みは、戦前から存在していたのです。
東京電力の社史『関東の電気事業と関東電力 電気事業の創始から東京電力50年への軌跡』には、「(33年7月、電気料金の認可基準では)原価主義を採用し、減価償却費、営業費、電気事業者の利得の合計を総括原価額と規定した」との記述があります。
コストに利潤を加えた総括原価を基準に、電気料金が決められていたのです。
戦後の51年5月1日、戦中に国家管理下にあった電力会社が民間会社として設立され、9電力体制ができました。電気供給を安定的に行うという名目で、総括原価方式や、地域で独占的に電気供給を行う事業が認められました。
工作は多岐に
電力会社の役員による政治家への献金、官僚の天下りの受け入れ、広告費でメディアの批判を封じるなど、電力会社側が行ってきた工作は多岐にわたります。
総括原価方式は、「電気事業の健全な発達を図る」との建前とは裏腹に、原発推進のために利用されてきたのです。 (第1部おわり)
(第1部は金子豊弘、清水渡、中川亮、藤沢忠明、松田繁郎が担当しました)
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