http://www.asyura2.com/11/genpatu16/msg/532.html
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古い記事だが、既出ではないようなので、貼り付ける。
私は、以下の件、全く知らなかった。驚くべきことであるが、既出なら削除してください。
福島原発事故で放出された放射性物質の総量は77万テラベクレルだったと経済産業省原子力安全・保安院は発表している(毎日jp)。
当初、37万テラベクレルと発表していたが、6月6日に上方修正した。
国際原子力事象評価尺度(INES)では、数万テラベクレル相当の放出がある場合、「レベル7」とされている。
チェルノブイリ原発事故は520万テラベクレルと推計されている。
ところで、77万テラベクレルというのは77京ベクレルということになる。
私が小学生・中学生の頃は「兆」の単位までしか学校では習わなかった。今は「京」の単位まで習っているようだが、とにかく大きな数値である。
その数値の大きさに国民の多くが驚き、福島原発事故の深刻さを改めて思い知らされた。
さて、みなさんはご存知だろうか???
実はこの日本の中で年間33京ベクレルまでの放射性物質の放出が認められているところがあるということを・・・。
恐らくご存知の方は少ないのではないだろうか?
私も先日のエネルギーシフト勉強会のネット中継で、公明党加藤修一参議院議員が「下北の六ヶ所村では年間出してもよいという(放射性物質の濃度は)管理目標値は33京ベクレルだ。33京ベクレルまで出してよいことになっている。」と話をされるまではまったく知らなかった。
ニュースにはならない、知る人ぞ知る、問題意識を持った人しか知らない・・・こういう事実が既にあるのだ。
私は耳を疑った。33京ベクレルと言ったら77京ベクレルの半分よりちょっと少ないくらいの値だ。
77京ベクレルで日本国家が揺るぎかねないほどの重大事になっているのに、33京ベクレルの方はほとんどニュースにも出てこない。
ごくごく普通に何事もないようにサラリと流されている。
福島第一原発事故では、大気中にも海水中にも放射性物質が流れ出た。
青森県六ヶ所村の再処理工場からも、実は大気中にも、海水中にも放射性物質が放出されているのである。
福島原発から排出される放射性物質は危険だが、六ヶ所村の再処理工場から排出される放射性物質は安全だなどと言うことはまったくない。
放射性物質に変わりないのだ。
六ヶ所村の再処理工場の放射性物質の排出実績を調べてみようと思った。
一番の問題は、調べるにしてもパッとデータが出てこないことだ。
放射性物質の放出量は、日本原燃(株)のHP(今年度の分だけ)。
過去の放射性物資の放出量データは、同じく日本原燃(株)のHP内にはあるが、どこのリンクからたどればここにたどり着くのかわからない・・・。
たまたま教えてくれた方がいたので、わかったのだが・・・。とにかくわかりづらい。
更に放射線量になると、過去2週間分しか出ておらず、また皆さんご存知のμSv/hの単位ではなく、nGy/hという単位である。もっと過去のデータはないかと探してみたら月毎の最大値と最小値は出て来るが、毎日のデータは見当たらないという状況だ(もしかしたらどこかにあるのかもしれないが、今のところ見つかっていない)
不思議だなと思うのは、福島第一原発事故では放射線量が通常よりも高くなっているが、六ヶ所村の再処理工場では大気中に放射性物質を放出しても、放射線量にあまり変化がないようなのだ・・・(月毎の範囲しかわからないので、放出したときに上昇しているのかもわからないのだが)。
なんで???
なんで???
なんでなんだろう???
前置きが長くなったが、排出実績を見てみると、・・・下表の通りだ。
【放射性気体廃棄物の放射性物質の放出量】(NDは検出限界以下)
年間放
出管理
目標値 年度(単位:Bq) 単位:Bq
H19 H20 H21 H22 H23.4
クリプトン85 33京Bq 1.7京 4.6京 1.8京 ND ND
トリチウム3 1900兆Bq 6.0兆 9.8兆 3.7兆 0.34兆 810億
炭素14 52兆Bq 0.91兆 2.1兆 1.4兆 ND ND
ヨウ素129 110億Bq 2.2億 3.3億 2.0億 0.018億 ND
ヨウ素131 170億Bq 0.0032億 0.11億 0.058億 ND 210万
その他α線を放出する核種 3.3億Bq ND ND ND ND ND
その他α線を放出しない核種 940億Bq ND ND 0.0026億 ND ND
【放射性液体廃棄物の放射性物質の放出量】(NDは検出限界以下)
年間放
出管理
目標値 年度(単位:Bq) 単位:Bq
H19 H20 H21 H22 H23.4
トリチウム3 1.8京Bq 0.049京 0.13京 0.036京 0.00041京 120億
ヨウ素129 430億Bq 0.94億 2.4億 2.1億 0.12億 72万
ヨウ素131 1700億Bq 0.031億 0.046億 0.49億 ND ND
その他α線を
放出する核種 38億Bq ND ND ND ND ND
その他α線を
放出しない核種 2100億Bq ND ND ND ND ND
わからない・・・。放射性物質濃度が「京」の位まで達しているというのに、なんで六ヶ所村の再処理工場近辺では問題にならないのだろうか・・・。
福島第一原発事故では大騒ぎになっているというのに。
なんで???
なんで???
ここに日本原燃(株)が公表している放出状況のグラフがある。是非リンクをクリックしてグラフを見て頂きたい(表がまず出て来ると思うが、少しスクロールするとグラフが出て来る)。
いかがだろうか? これはあまりにひどくないだろうか???
グラフの縦軸の桁数のとり方が、例えば放射性気体廃棄物のトリチウム(1番上の右側の図)であれば、管理目標値の1900兆Bqつまり1.9×1015Bqの1015の桁だけしか表されていない。1015以外の桁はなんと「0」!!!
平成23年4月の排出量は810億Bqだが、グラフ上は「0」!!!
1015の桁になって初めてグラフに出て来る仕組み・・・。
あまりに乱暴すぎないか???
桁数が大きすぎて書ききれないのであれば、波線を入れて省略形にするか、いやいや、省略形にしなくたって、きちんと表示できるでしょうに・・・。
何でこういうトリックを使うのだろう・・・。
これをトリックと言わずに何というのだろう。
小学校2年生か3年生でグラフの描き方を算数の時間に習う。。。描ききれないときは省略の印(波線)をつけて描くんだということを習う。
なぜ、そのように描かない???
これはもういよいよ怪しくなってきた。
ちなみに、このトリチウムの海への年間放出管理目標値は一般人の年摂取限度3億2400万人分に相当すると京都大学原子炉実験所助教小出裕章氏が仰っている。
六ヶ所村の再処理工場は、注目していかねばならない施設である。
追伸、「年間管理目標値」はあくまで目標値。この点も注意!!!
【参考】
•日本原燃(株):放出状況
•日本原燃(株):安全協定に基づく定期報告書
•青森県環境生活部原子力安全対策課:青森県の原子力安全対策
http://office-aoba01.seesaa.net/article/210572296.html
以下にも凄いことが堂々と書いてある。
興味のある方は、どうぞ。
国に提出されている再処理事業指定申請書には、放射性廃棄物の環境への推定年間放出量が記載されている[5]。この値にもとづいて周辺住民などの年間実効線量当量が推算されている。また、保安規定として、同じ量を放出管理目標値に設定している。
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