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(Fukushima disaster reveals darker side to TEPCO success story: DW-WORLD.DE English)
http://www.dw-world.de/dw/article/0,,6611373,00.html
大災害|2011年9月5日
福島の大災害が、東電のサクセスストーリーの闇を暴露する
6カ月前、地震と津波が引き金となり、チェルノブイリ以来最悪の原発事故を世界は目にすることとなった。また、この事故によって、日本で最も強力な大手エネルギー企業の一つ・東京電力が、どれだけの隠蔽を続けてきたかも、明らかになった。
3月の破壊的な津波が日本を襲った3日後、菅直人首相は逆上した。同氏は東京電力(TEPCO)本社を突然訪問し、一体何が起きているのかと尋ねた。同氏は東電の清水正孝社長に、東電から流れる情報はあまり役に立たないと、不満をぶちあげた。同氏は福島第一の原子炉が爆発したとテレビで聞いたが、東電がそれを同氏に知らせたのは、何時間も後のことだった。菅氏は東電のオフィス内に危機対策室を立ち上げ、自分のスタッフを送り込んだ。清水氏は舞台裏に隠れ、そのまま5月、失意のうちに辞任した。
日本の首相が、東電のような大手エネルギー企業を公に攻撃したことは、かつて一度もなかった。この業界は、部分的に政府のコントロール外にある。日本の原子力業界は激怒した。5万2000人の従業員を擁する東電は、日本最大の企業の一つで、日本の原子力エネルギーの4分の1以上を供給している。同社は事実上、首都圏で唯一の電力供給事業者であり、4500万人以上の住民にサービスを行っている。
1950年代の日本経済の復活は、主として東電のおかげだ。かつての国営企業として、エネルギーが欠乏する国に安価な電力を供給したのだ。この島国には、自前の石炭もガスも石油もない。そのため、同社は1970年代、原子力エネルギーに大規模な投資を行い、現在では、17 基の原子炉を3カ所の発電所で運用している。現在損壊している福島第一発電所はその最初の原子炉で、1971年に送電網に接続された。
スキャンダル・失望・失敗
日本の一般国民が、東電のサクセスストーリーの闇に最初に遭遇したのは、2002年8月だった。それまで20年以上の間、同社は全ての不具合・事故・損傷に口をつぐみ続け、あらゆる疑惑に対し、偽装・隠蔽に最大限の努力を注いだ。安全報告書は改竄され、定期点検や補修作業は延期された。スキャンダルが発生したとき、国民に衝撃が走り、東電の経営陣は辞任を余儀なくされた。政府は17基の原子炉全ての運転停止を命じた。しかし、人々の大反対をよそに、東電は原子炉の運転を再開した。政府は新たな経営陣を信頼したが、失敗と隠蔽は続いた。
破壊的な津波のわずか10日前、日本の原子力安全・保安院(NISA)は、東電の検査と保守に関する重大な義務不履行を発見した。原子炉の冷却ポンプ、ディーゼル発電機、温度調整弁は程なく故障することになるのだが、恐らくそれらを含む、福島第一の諸設備が11年以上もの間、適切に検査されていなかったのだ。
福島の大事故の後、東電がこの大事故をコントロールし続けることがどれだけ難しいか、心配する日本の人々に的確な情報を与えることがどれだけ不可能か、全世界は目の当たりにした。数日間、青い作業服を着た東電職員が、情報不足のまま一般国民の前に立ち、この運営会社が実際にどれだけ無能かを晒していた。
財務危機
この大事故は財務面でも大惨事となった。東電は本年、総額75億ユーロ の損失が見込まれる。12億ユーロの修復費も支出を余儀なくされる。さらに、法律の条項により、東電は、原子炉の半径30km圏内に住み、一時的に、あるいは、永久にそこを離れることが必要となった、16万人の補償に応じなければならない。補償費用は4億ユーロに達すると、東電は見積もっている。
影響力ある原子力ロビー
この大事故があっても、影響力ある原子力ロビーは全然謙虚にならない。原発の安全性の監視に責任を持つ2つの政府機関が、東電による安全記録の改竄や、より高度な安全を求める規則への戦いに、関与してきたか、すくなくとも見て見ぬふりをしてきたことが、最近明らかになっている。原子力保安院は、原子力企業の従業員を聴聞会に参加させ、世論を原子力エネルギー容認に誘導することさえ行ってきた。
菅政権は最終的に、経産省・エネルギー庁・原子力保安院の3人の高官を更迭し、原発を監視する独立機関の設置を求めた。首相はまた、国内の再生エネルギーの利用拡大を求め、原子力ロビーに対して事実上の宣戦布告を行った。その数日後、菅氏は辞任を余儀なくされた。菅氏の後継者である野田氏は、原子力業界に対する攻撃的な姿勢を弱めている。
執筆:Alexander Freund / act
編集:Manasi Gopalakrishnan
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(投稿者より)
ドイチェ・ヴェレ(ドイツの国際放送)の英文サイトに掲載された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。
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