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「福島の核燃料、仏が引き取り打診」 菅前首相に聞く
http://www.asahi.com/politics/update/0905/TKY201109050628.html
2011年9月6日4時1分 朝日新聞
菅直人前首相は5日、東京電力福島第一原発事故について朝日新聞の単独インタビューに応じ、フランス政府から事故後、同原発の使用済み核燃料の引き取りを打診されたことを明らかにした。
菅氏が5月に仏ドービルでのサミットに参加した際、フィヨン仏首相から提案を受けたという。菅氏は「フランスは使用済み核燃料を持って帰ってもいいよと言った。ある種のビジネスかもしれないが当然、経産省の現場には伝えた」と語った。
日本政府が福島第一原発の事故で使用済み核燃料の処理に窮するなかで、原発大国のフランス政府がトップセールスで再処理を売り込んできた格好だ。応じれば日本の核燃料サイクル政策が根底から崩れかねないとして経済産業省内には反対論が強く、政府内で協議を続けているという。
当時、東電の調査で、福島第一原発1〜4号機のプールは原子炉内の燃料と違い、比較的損傷が少ないことが判明。プール内には3108体の核燃料があり、うち使用済み核燃料は2724体。フランスの提案は、再処理技術の先進国として原発事故が起きた日本の使用済み核燃料を処理することで、技術力を世界にアピールする狙いがあったとみられる。
日本は使用済み核燃料について、2012年に完成予定の青森県六ケ所村の再処理工場でプルトニウムを抜き出す核燃料サイクルを進める予定。フランスへの再処理委託は終わっている。経産省内には「改めてフランスに引き取らせると再処理をあきらめることにつながる」と慎重論が強かったため、フランス政府には返答しておらず、政府の「エネルギー・環境会議」で取り扱いを議論しているという。
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