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南相馬きょう2学期 除染膨大間に合わず
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011082502000033.html
2011年8月25日 東京新聞 朝刊
福島第一原発の北に位置し、市域のほとんどが警戒区域か計画的避難区域、緊急時避難準備区域となっている福島県南相馬市。市は八、九月の二カ月を除染の強化月間とし、教育施設中心に放射性物質を取り除く除染作業を急ピッチで進める。だが作業量は膨大で、二十五日から始まる小中学校の二学期には、間に合わなかった。 (早川昌幸)
緊急時避難準備区域に指定されている原町区。第一原発から二十五キロ離れた同区は商店や飲食店が並ぶ中心市街地だが、JR原ノ町駅から続く約百軒のうち、今も営業する店は二十軒に満たない。
街からは母親と子供の姿が消え、人通りもまばらになった。飲食店を営む井出百合子さん(48)は「震災後も営業してきたが、線量が下がらないと、いつまで続けられるか…」と将来の不安を語った。
周辺の屋内の放射線量は毎時およそ〇・〇〇〇二ミリシーベルトで、外は〇・〇〇〇四ミリシーベルト。屋内で十六時間、屋外で八時間過ごすと仮定すれば、年間二・三ミリシーベルトに達する。一般の年間被ばく限度の二倍以上の数字だ。
立ち入りができない二十キロ圏内の警戒区域の状況は、さらに厳しい。小高区の自宅から原町区に避難している自動車整備業佐藤哲也さん(26)は「警戒区域は除染に手が付けられず、帰れるめどが立たねえ」と嘆く。
市は、授業を続けている三十キロ圏外の鹿島区の小中学校周辺で市道と県道の除染を始めた。テスト作業では道路清掃車や散水車、人力による高圧洗浄により線量が半減。市土木課の末永秀男係長は「市内の将来の空間放射線量を年間一ミリシーベルト未満にしたい」とするが、実施が遅れたこともあり、年間一ミリシーベルト以下の達成は難しいという。
同区の鹿島中学校では、グラウンドの表土はぎが進む。重機で五センチほど削ると、毎時〇・〇〇〇五一ミリシーベルトの空間線量が、〇・〇〇〇一四ミリシーベルト(年間換算で一・二ミリシーベルト)に減った。
だが、はぎ取った汚染土の最終処分場は決まっていない。ひとまず校内の敷地隅に深さ一・五〜二メートルの穴を掘り、放射性セシウムを吸着する特殊シートで覆って埋めている。
市は、十月〜来年二月に学校や公園、住宅地、総延長二百キロの道路の除染をすべて終える方針。ただ、除染で生じる大量の汚染土や水をどう処理、保管するか、問題は残る。
原町区に住む高橋正則さん(62)は「除染しても、線量が高いホットスポットの森や林、ダムからの放射性物質で再び汚染される。継続した取り組みが必要では」と、長期戦を覚悟していた。
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