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全ての環境生態系は生物学的リスクに晒される(オリーブ)
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/752.html
投稿者 判官びいき 日時 2011 年 8 月 23 日 09:12:30: wiJQFJOyM8OJo
 

東京電力が福島第一原発複合事故を起し、東日本全域に天文学的な量の放射性物質をばら撒いたことは事実である。我々国民は、そのばら撒いた放射性物質を除去し、元の住環境に原状回復することを要求する。なぜなら、放射性物質はその降下した全域を放射能で汚染し、その環境生態系に生物学的影響を与えるからである。

汚染されるものは、牛だけではない。そこにある全ての種が、微生物に至るまで広範な影響を受ける。その除去基準は以前の1ミリシーベルトであろう。現在も法的に立入りが禁止されている放射線管理区域の基準は3月1.3mSvであり、年間で約5ミリシーベルトである。しかしながらこの基準は、放射線管理の専門資格を有する者が扱う前提であり、一般公衆の者はあくまで当該区域に立ち入り禁止であることは云うまでもない。

即ち、そこに放射性物質(放射性同位元素)があり、それが年5ミリを超えるならば、その地域は立ち入り禁止である。立入り禁止の場所なのに、子供が入って遊ばせて安心などと云っては、政府の矛盾は計り知れないものとなる。そこに放射性物質があるのだから、東京電力は自らの費用負担と作業に於いて、それを撤去する義務がある。

我々国民は、それを以前の1ミリシーベルトまで全ての環境領域に於いてそれを要求する。全ての問題は、東京電力が原子炉事故を引き起こし、放射性物質をばら撒いたことに起因するものであり、他に無い。東京電力は、全ての居住区域、田畑、山林、河川に降下した放射性物質を除去し、自ら処分する義務がある。対し現状のように放置されれば、全ての環境生態系は生物学的リスクに晒される。

そのリスクは既に権威あるNY科学学会に於いて「ヤブロコフ・ネステレンコ報告」として出版されているし、既にここでもICRPに対するECRR勧告の論文、そしてネステレンコ氏論文で公開している。東日本の広域汚染地域に居住する住民も、またこれから流通するであろう全国への汚染食品に関し、日本国民は、この重大な事故を自ら正視しなければならない。

事故原因も1号機に於いては、地震そのものによる損傷が厳しく指摘されている。更に、依然として複合事故を起こした原子炉からは今も放射性物質が放出されているし、炉心の状況も定かではない。ECRR勧告2010には、放射線感受性について記されている。その中で、人口の約6%はDNA損傷を識別し修復を可能にする機構が無効になった遺伝子ATMの異型接合体であるとされている。

すなわちヒトは全て同一の放射線感受性を有するわけではない。チェルノブイリ原発事故は、必ずしもウクライナとベラルーシのみに放射性物質を降下させたのではなく、北西方向のスカンジナビア半島や東方のロシア地域、西方のオーストリア周辺、そしてイングランドにまで広域に及んだ。その事故報告が前述の「ヤブロコフ・ネステレンコ報告」である。

しかしながら普通に考えれば、全ての種が影響を受けることは容易に窺い知れる。従って、居住地域、田畑、山林、河川全てに於いて、そこに生けるもの全てに影響がある。我々国民は、要求する。東京電力は、自らがばら撒いた放射性物質を除去し、自然環境を事故以前の状態に現状回復せよ。皆さんのご意見もお待ちする。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=112974
 

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コメント
 
01. 2011年8月23日 10:58:59: br1tnubUos
現在のところは、人間とその食料である家畜や農産物に関わる問題ばかりが取りざたされているが、放射能汚染の生態系全体に及ぼす影響は深刻です。たとえば、新潟大学農学部応用生物化学科 土壌学研究室のブログに、チェルノブイリ事故当時のロシアの土壌研究について、書かれてありました。

「週刊 新大土壌研」(現在、更新はなし)より 以下引用
http://blog.goo.ne.jp/soil_niigata/e/341ccff1e410aff4c051d6c3b9fbcfc3
----------------------------------------------------------------------------------------------
「放射能汚染が土壌動物に与える影響 ロシア科学アカデミー生態・進化研究所 Andrey Zaytsev博士」
 2011-06-04 | MN(野中)

ロシアでは4月の事故から2ヶ月後の6月から土壌動物の調査が始まりました。(野中コメント)

(大変だったと思います。)

(シンポジュウムで横浜国大・金子教授が翻訳された内容です。)

土壌動物は一般に放射能汚染に対して感受性が高い指標である。

(事実、チェルノブイリでは直後、周辺ではほとんどが死滅したようです。)

ミミズ、等脚類、ヤスデ、ササラダニは初期汚染の適した指標動物である。

落葉や土壌表層に住む動物は影響を受けやすい。

腐食性動物は捕食性動物と比べて移動性が小さいので、影響を受けやすい。

(落葉を分解する土壌動物が激減?)

1.個体数の回復に3年。

2.多様性の回復に25〜40年。

3.食物構造の回復に100年かかるかもしれない。

(現在、あまり注目されていない森林や里山では放射性核種が葉や樹皮、枝に沈着・吸収されています。今後、これらから流れたり、落葉で土壌表層に蓄積した時、土壌動物が激減する可能性と動物に蓄積しないことから系外に流れると思います。要注意です。)

(里山の循環農業復興のためにどうすればよいか?皆さんで協力しましょう。)

(また、これからは人間以外の土壌微生物や土壌生態系がどのように変化するか、注目する必要があります。私の専門の植物の根と共生関係を持つ菌根菌は樹木・植物・作物への移行を高めているようです。)

(福島でも田んぼや畑の生き物調査。いつか始めないと)


02. 2011年8月23日 11:16:18: br1tnubUos
01です。一部引用のつもりが、面倒なので全部転載してしまいました。(^_^;)
おそらく、土壌研の方たちは現在、調査研究にお忙しいのでしょう。(それで更新がないのかと・・・)ともかく結果に注目したいです。

03. 2011年8月23日 19:02:32: EAXdt2zA3A
そこに放射性物質(放射性同位元素)があり、それが年5ミリを超えるならば、その地域は立ち入り禁止である。


これ重要ですね。


04. 2011年8月24日 03:22:22: O9Y6i7RFmQ
原発事故がなくっても
生き物は年々目に見えて減ってはきていたけれど
先日那須へ帰ったら
蝉が鳴いて、カマキリ、ナナフシ、トノサマバッタ、オニヤンマetc
目にすることができたけど
問題は来年から始まる?



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