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8月17日の英インディペンデント紙は、福島原発事故を取り上げ「原発事故は日本政府が嘘をつく構造 」「近代日本の終焉」「チェルノブイリより遥かに酷い」と論評した。皆さんはご存じないが、既に欧州も、アジア諸国も、米国も福島県産食材のみならず広範な日本産食材を独自の国家基準で測定分析し、自国基準に適合しないものは受け入れないこととされている。
一方、日本政府は、何らの説得力ある基準値を国民に示せないまま「直ちに影響は無い」「安全だ」などと喧伝し、その放射能汚染された食材を流通させようとしている。福島1号機もここにきて、専門家の指摘に何ら回答できず、地震での損傷を認めざるを得ない状況に追い込まれている。更に原子力安全・保安院が解析した77万テラベクレルの放射性物質放出量やPu239等のα核種の飛散に対し、益々疑惑の目が注がれている。
政府は、細野原発相が福島県内の除染を云い出したが、児玉教授の国会内での参考人発言に無視できなくなったものと見ている。当初、この児玉教授の映像がYOUTUBEに流されたときなぜか削除された。しかしその後次々にアップ(当たり前であるが、元が衆議院の録画なので原本がある。)され、最終的には100万ビューを超えた。
政府が、神経質になったくだりは「広島原爆29個分、ウラン換算20個分」の部分であろう。そこでは、ウランが粒子となって飛散する可能性が述べられているのである。政府並びに東電の見解は、敷地内でPu239が検出されているが、敷地外は以前から存在する別物であるか極めて微量であるとの見解である。
しかしながら、では政府が積極的に汚染水の詳細核種分析を行い、敷地外土壌の詳細分析を行なったかと云えば全くそうではない。むしろ細野原発相の動きからは、とにかく除染を優先し、土壌分析(公表)を後回しにしたいとの目論見が透けて見える。
だが、小紙は前回も述べたが、緊急避難的な居住区の除染は出来るが付け焼刃に過ぎず、既に汚染された広大な田畑、森林、河川の除染はその手法と費用の面から困難を極めるものと見ている。それはチェルノブイリ事故のベラルーシの例を引けば、結論として、その自然環境全体が汚染されることの弊害がこれから何百年と続きその帰趨は不確実な生態系へのリスクとなって顕在化するからである。
原発事故の原因、その真実、放出された放射性物質の量と種類、その全てに於いて外国政府は日本政府を嘘つきであると見ていて、かつ、それは来日されたクリス・バズビー教授(英)の持ち帰ったサンプルデータとも同期しているであろう。少しの汚染区域の土壌と大気を分析するだけで、そこに何があり、また、どれくらいの放射性物質が放出されたか大枠が計算できるからである。
今や77万テラベクレルという放出量も、飛散した放射性物質の核種やその量も、またその事故原因さえも、外国政府は日本政府の公表を信用していないのである。勿論、日本国民である我々もまた信用していない。既にECRR2010勧告(日本語訳)やネステレンコ氏論文(日本語訳)に続き、昨日は「チェルノブイリ〜大惨事の環境と人々へのその後の影響」という本が権威あるNY科学学会より出版されたことも指摘した。
日本政府が根拠とするICRPモデルが内部被ばくについて、ECRRとの論争に耐えられないことなど、所謂、日本政府の知見が崩壊しようとしているのである。その犠牲は、他でもない我々日本人であり、その健康被害は始まったばかりであると指摘したい。
小紙は、詰まるところ広域の本質的除染は困難(手法、費用)であり、そこから人権に係る「避難選択権」を法的に設定せざるを得なくなるものと見ている。即ち、政府として居住区の緊急的除染は行なうものの、依然としてその地域に居住するかは、その「住民の選択」とされるものと考えている。
少なくとも、不法行為責任が東京電力にあることは事実であり、住民はそれが見えない代物にしろ、その放射性物質を除去し、生活環境を現状回復させる要求権利がある。しかしながら前述のように環境生態系に対する完全な除染は、技術的、かつ、費用的に困難であり、従って政府は「避難選択権」を設定することになると述べている。
即ち、除染は戦術であり、避難は戦略である。そこから小紙の次なる国家重要政策が導かれることになる。本政策は、民主党代表選挙後に公開する。皆さんのご意見もお待ちする。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=112926
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