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<参照動画>
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http://www.kahoku.co.jp/news/2011/08/20110820t65006.htm
福島・肉牛出荷停止解除延期 希望一転 落胆、怒り
出荷への希望が一転して、落胆に変わった。放射性セシウムに汚染された稲わらを食べていないとみられる福島県産の牛の肉からも19日、放射性物質が検出され、出荷停止解除も見送られた。先行きが見通せず、我慢を強いられ続ける福島の畜産農家は、怒りと不安に包まれている。
「対策を小出しにするからこんなことになる。原発が爆発した時点で、人間も牛も被ばくしたんだ」。南相馬市の畜産業小倉敏孝さん(59)が言い放つ。原発事故直後から政府に全頭検査と買い上げを要望していた。
小倉さんは「稲わらが駄目で出荷停止になり、次にまた別に駄目なものが見つかって出荷停止になるのでは、いつまでも前に進めない。どこの生産者も、いつ倒産してもおかしくない状態だ」と声を荒らげる。
出荷停止期間が長引けば、牛は死んだり病気になったりするリスクが高まる。肉牛は出荷時期に合わせて極限まで太らされ、高血圧、高コレステロール状態になっているからだ。
棚倉町の沼野裕一郎さん(30)方では、飼育する和牛200頭のうち20頭が出荷停止中に適齢期を過ぎた。20頭のうち1頭は病気で倒れ、売り物にならなくなった。太った牛の体調管理は難しく、沼野さんも餌の制限やビタミン剤の調整に努めたが、病気を防げなかった。
沼野さんは「牛は取り置きできる商品ではない。原発事故の影響が何年続くのか…。商売としてやっていけるのか考え直さないといけない」と話す。会津坂下町の畜産農家佐瀬雄一さん(74)も「出荷時期が見えず、さらに牛の飼育を続けるのが難しくなった」と不安を募らせる。
県は17日、停止期間中に出荷時期を迎えた牛の買い取り額を決めた。対象を約1500頭と見積もり、予算は10億円。だが出荷停止が長引くことは想定されていない。
白河市の畜産業深沢敏美さん(62)は19日、県の買い取りと出荷停止解除の見通しが立ったため、北海道に子牛の買い付けに行った。解除の延期を知り「残念。いつ売買を再開できるかどうか分からず、将来が不安だ」と話した。
2011年08月20日土曜日
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