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自民党の石破政調会長は16日のテレビ朝日の報道ステーションで、原発の必要性について述べ、原発は核武装のために必要だと力説しました。
石破氏はおおむね次のように述べました(一回聞いただけの記憶ですが)。
将来的な脱原発という方向については、私は異議をは唱えるものではありません。
私も将来的にはそうすべきだと思います。
しかしひとつ重要な点を考慮する必要があります。それは核の問題です。
日本は核武装せずに原発を推進している世界で唯一の国です。こんな国は他にはありません。しかし、いつでも核武装できます。おそらく、その気になれば原発でできる原料を用いて1年以内に原爆を持つことができるでしょう。
日本の周りには中国、北朝鮮、ロシア、そして同盟を抜きにして考えればアメリカ、と核保有国が取り巻いています。そういう力に対して抑止力を持つことが必要で、日本が原発を持っていることは、いつでも核武装できるという意味で抑止力になっています。
ですから、原発をやめることは核保有国に囲まれている現状で、自ら抑止力を放棄することを意味します。
日本人はものごとを突き詰めて考えるのが下手ですが、核保有国に囲まれているという現状を突き詰めて考えた上で、どうするかという判断をする必要があります。
おおよそ、このような主張でした。
確かに、1950年代の日本の原子力のスタート時の魂胆は、日本を核大国にして世界で発言権を持ちたい、持つべきだという考えでした。しかし、いまの世界情勢で日本が核武装しても、平和を攪乱する以外のどんな効果もありません。
地球はかろうじて宇宙の放射線から守られている生命の楽園ですが、その生命圏もせいぜい地上10キロ海中10キロの20キロの範囲です。それは地球の直径12000キロの600分の1で、人類を含む地球の生物が、薄皮まんじゅうの薄い薄い皮の中で、太陽の力でやっと生かされているというのが「宇宙の現実」です。
その中で原爆を持ち原発を推進することは、薄皮まんじゅうの薄い薄い皮の中に宇宙の混沌のエネルギーである放射能を持ち込むことです。それは全ての生命にとって迷惑でしかありません。
これが現実です。宇宙の現実です。
私たちは現実を直視しなければなりません。
日本の周囲の国が核を保有していることは確かに現実です。
石破氏は、だから日本は抑止力を持つべきだと言います。
そのために原発を維持すべきだと言います。
しかし、核の抑止力とは何か。
それは相手に、核の先制攻撃をしようという気持ちを思いとどまらせる力です。思いとどまらせるには、先制攻撃をしたら自分の国が危ないと思わせる必要があります。つまり核弾頭(実弾)を装備し、常にミサイルの照準を相手の中枢に合わせるということです。そうなって初めて抑止力です。
実弾が1年後にできれば抑止力だ、などと思うのは石破氏の夢想に過ぎません。
核の抑止力だ、そのためには原発だ、と言って原発を推進(原発を抑止力だと考える人は原発の安全性に関心がありません。核の原料ができればいいからです)して来て、まさにそのために福島という広大な国土を失って、もしかしたら東日本全部を失って、それでもなお原発を推進したいという石破氏は、自民党は、いったい日本の何を守りたいのでしょうか。
こざかしく「現実論」を言う者ほど、非現実の夢想の中にいるようです。
スライドショウ「脱原発の道」
http://www.minusionwater.com/slideshow1.htm
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