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毎日新聞 8月13日(土)2時35分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110813-00000004-mai-soci
東京電力福島第1原発事故で、福島県内の多くの学校が放射性物質に汚染されたプールの水を排水できずに困っている。農業用水路などに流れ込む場合、文部科学省は学校が自ら農家側の了解を得るよう指導しただけで、県教委が求める放射性物質の排水基準(濃度)作りを進めていない。地元任せの対応に批判が強まっている。
【竹島一登、山田泰蔵】
県教委によると、県内の公立幼稚園と小中高校にあるプール735カ所中、排水できない状態が続いているのは原発に近い県東部(浜通り)や県央部(中通り)の約600カ所の大半。下水道に流せるのは約3分の1にとどまり、残る3分の2は農業用水路や河川に直接流れ込んでしまうことが影響している。
文科省学校健康教育課によると、プールの排水基準を定めた法律はなく、文科省は、河川や農業用水に流す場合は農業団体などの了解を取るよう県教委を指導した。県教委は5月、学校に通知したが、汚染を心配する農家側は受け入れにくいのが実情。下水道に流せる学校でも、地域住民への配慮から排水していないケースが多い。
福島市立福島第一小のプールは放射性物質を含んだほこりで底が黒ずみ、水は藻で緑色に変色。福井一明校長は「衛生上の問題も心配なため早く排水したい。しかし水や汚泥の汚染度合いも分からず学校周辺の人々に迷惑はかけられない」と話す。伊達市と南相馬市の一部で放射性物質を吸着する鉱物ゼオライトなどを利用して除染したが、通常一つのプール当たり数百万円の費用がかかるという。
県教委は5月以降、文科省に排水の基準や方法を示すよう求めたが「関係省庁と協議する」というだけで、現在も回答していない。文科省学校健康教育課は「基準作りは難しく、各学校と関係者の間で合意してもらうしかない」と話す。
経済産業省原子力安全・保安院は「プールのみに特別な対応は考えていない」、下水道を所管する国土交通省は「下水道への排水は問題ないが、地元との調整は管轄外」と答えた。
新藤宗幸・元千葉大教授(行政学)は「所管が分かれているなら内閣の明確な指示の下に濃度を測定し、除染の手法を示すべきだ。政府の決断と実行力が欠けていることを示す象徴的な出来事だ」と話している。
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