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東日本大震災:牛肉から放射性セシウム 他の食品は大丈夫?
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110812ddm013040019000c.html
毎日新聞 2011年8月12日 東京朝刊
各地で飼育された牛肉から国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されている。えさの稲わらに高濃度のセシウムが含まれていたことが原因だ。牛肉が問題なら、豚肉や鶏肉、卵、牛乳は大丈夫なのだろうか。消費者が悩む問題をQ&Aでまとめた。【小島正美、小川節子】
Q 牛の全頭検査が多くの自治体で始まっています。そもそも食品に関する放射性物質の検査体制はどうなっているのですか?
◇野菜、水産物など14都県で検査実施
A 厚生労働省や原子力災害対策本部によると、現在、福島、宮城、群馬をはじめ14都県で自治体によるモニタリング検査が実施されており、対象は野菜、水産物、乳製品、肉類など広範囲に及びます。放射性物質が規制値を超えたら、出荷制限措置が取られ、市場に出回らないような仕組みになっています。この場合、14都県の近隣の県にも、モニタリング検査の実施や強化が指導されます。
Q 現在、どれだけの食品から規制値を超えた放射性物質が検出されていますか。
◇5%が規制値超過
A 厚労省の集計(8月4日時点)によると、これまで1万380件の食品が検査され、うち約5%に当たる531件で放射性ヨウ素とセシウムが規制値を超えました。内訳は福島が354件で約7割、茨城が61件、宮城が31件などです。規制値超えの大半は3〜5月に検査した野菜と水産物で、最近は牛肉が目立ちます。
Q 豚や鶏肉からも検出されていますか?
◇一部の豚、鶏肉にも
A これまで約1600件の肉類が山形、福島、宮城、茨城、栃木各県などで検査されましたが、規制値を超えたのは牛肉だけです。ただ、福島県広野町や浪江町で飼育・出荷された豚肉の一部からは、5月半ばに1キロ当たり260〜270ベクレルの放射性セシウムが検出されています。健康に影響するレベルではありませんが、福島県は「えさと一緒に与えた水が汚染されていた可能性がある」と話しています。
Q 豚や鶏のえさは大丈夫なの?
A 豚は牛と異なり、稲わらを食べません。「豚や鶏のえさはトウモロコシや大豆、ナタネかす、大麦など輸入配合飼料が中心で、屋外に置かれた飼料ではない」(日清丸紅飼料)ためです。福島や茨城県のごく一部の鶏肉から、検出限界ぎりぎりのセシウム(同約5〜12ベクレル)が出たこともありますが、これも「水が原因では」(福島県畜産課)と考えられています。国内で収穫された自家配合飼料をえさにして飼われている、小規模経営農家の鶏の実態がよく分からないなどの課題もあります。
Q 卵は?
◇卵からは未検出
A 生産者団体の日本養鶏協会によると、卵を産む鶏はトウモロコシや大豆など輸入飼料を食べています。これまで福島、茨城など9県で73件の卵が検査されましたが、放射性セシウム、ヨウ素とも検出されていません。
Q 牛乳は大丈夫?
◇福島、宮城、茨城では全酪農家の原乳検査
A 酪農家から集められた原乳は、どの地域でも大きなタンクを備えたクーラーステーションに集められ、メーカーに出荷されます。福島県は10カ所、茨城、宮城県は各3カ所のステーションがあり、全酪農家の原乳が検査されていますが、これまで規制値(1リットル当たり200ベクレル)を超えた例はありません。まれに検出されても4ベクレル程度で、全く問題ないレベルです。東京都世田谷区では学校給食に出る牛乳を検査しましたが、検出されませんでした。
◇被ばく量、70年代より低く
Q 福島原発の事故以来、私たちは食品からどれくらいの放射性物質(内部被ばくの影響)を取り込んだのでしょうか。
A 事故がなくても、私たちは食品から規制値以下とはいえ、微量の放射性物質を摂取しています。事故後の検査結果から分かったヨウ素とセシウムの平均ぐらいの数値と、各食品の平均的摂取量から計算すれば、放射性物質のおおよその体内摂取量が分かります。厚労省が7月上旬に出した試算によると、6月20日までに受けた内部被ばくの量は全年齢平均で0・034ミリシーベルト、小児(1〜6歳)は0・065ミリシーベルト。1年間に換算すると全年齢平均で0・111ミリシーベルト、小児で0・118ミリシーベルトという推定です。
Q それは大きい数値なの?
A 米や魚など通常の食品にも、放射線を出すカリウム40などが含まれています。一般の食品から年間約0・4ミリシーベルトの自然被ばくがあるので、約0・1ミリシーベルトは大きいとは言えないでしょう。日本食品分析センターがまとめた一般食品に含まれるセシウムの年次別推移を見ると、「核実験などの影響が強かった1970年代の方が今より高かった」(関澤純・元徳島大教授)そうです。
◇ベクレル×換算係数=シーベルト
食品から検出される放射性セシウムの量(ベクレル)を体への影響(シーベルト)に換算する計算法を知っていると便利だ。
放射性セシウムにはセシウム134(半減期は約2年)と137(同30年)がある。国際放射線防護委員会は、体内に入ったセシウムは大人で50年間、子どもで70年間、放射線を出し続けるという内部被ばくを考慮し、換算係数を設定。この係数を使い、「ベクレル×換算係数=シーベルト」と計算できる。
セシウム137の換算係数は年齢で異なり、2歳以下で0.000021、7歳以下で0.0000096、12歳以下で0.00001、13歳以上で0.000013。
たとえば、暫定規制値の2倍に当たる1キロ当たり1000ベクレルの牛肉を大人が1日1キロ食べた場合、1000ベクレル×0.000013(換算係数)=0.013ミリシーベルトとなる。食べる量が100グラムなら、100ベクレル×0.000013=0.0013ミリシーベルト。1キロを10日間食べれば、10倍の0.13ミリシーベルトだ。5歳が1キロ食べる場合は、1000ベクレル×0.0000096=0.0096ミリシーベルトとなる。
唐木英明・東大名誉教授は「暫定規制値の根拠となるセシウムの摂取上限値は年間5ミリシーベルト。仮に大人が規制値の2倍の牛肉を毎日1キロ、100日間食べ続けても1.3ミリシーベルトで上限値より少ない。規制値は水、野菜、肉、穀類などから同時に規制値いっぱいのセシウムを摂取したとしても、健康に影響がないよう設定されている」とし、特定の食品で規制値を超えてもすぐ危険というわけではないと指摘する。
◇
東日本大震災:放射性物質、千葉産早場米「検出されず」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110812ddm012040048000c.html
毎日新聞 2011年8月12日 東京朝刊
千葉県は11日、館山、鴨川、南房総の3市17カ所で収穫された早場米「ふさおとめ」などの玄米を測定した結果、放射性物質は検出されなかったと発表した。同日付で県内では初めて、3市内のコメ農家への出荷自粛要請は解除された。
同県によると、7日に収穫した玄米の放射性ヨウ素とセシウムを測定した結果、いずれも不検出だった。放射能が1キロ当たり20ベクレル以上なら検出できる測定器を使用した。【斎藤有香】
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