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政府の除染原案は本当に実現できるのか
http://news.livedoor.com/article/detail/5777054/
2011年8月8日掲載 日刊ゲンダイ
<地域内の正確な汚染実態の把握さえ疑問>
原発事故で避難した住民の帰還に向けて、放射性物質を取り除く政府の“工程表”の存在が6日明らかになった。原子力災害対策本部が除染の基本方針を近く正式決定、公表するという。
政府は、被曝(ひばく)線量を年間1ミリシーベルトに抑えることを長期目標とし、20ミリシーベルトを超える恐れがある地域の範囲を13年の3月までに半減するというのだが、広大なエリアの除染がそんなに簡単にいくものなのか。福島第1原発の事故収束に向けた工程表と同じく不安だらけである。
原案には、除染は年間20ミリシーベルトを超える地域、1〜20ミリシーベルトの地域、1ミリシーベルト以下の地域の3区分に分けて対応するとしている。20ミリシーベルトを超える恐れのある地域は国が主体的に除染を行う。
本当にうまくいくのか。
「体験したことのないことでもあり、そんなに簡単にいかないでしょう」と話すのは、放射能に関わる無機・放射化学を専門とする元立教大学理学部教授の佐々木研一氏。
「まず前提として、20ミリシーベルトを超える場所の面積をきちんと出せるのかが問題です。行政区画で測るのか、100メートルメッシュ、1キロメッシュなのか、測定の仕方で大きく異なります。また、汚染は均一ではないため、測るポイントで違う。行政のこれまでのやり方を見ていると、その地域で代表ポイントを選んで測っている。除染しやすい場所、数値が低めに出る場所に限っているように思います。測った業者の結果を評価する別の機関が必要です」
本格的なスタートラインに立つまでに、かなり時間も金もかかりそうだ。
「住宅周りの舗装されたコンクリートやアスファルトの放射性物質は、水で流せば下水や川に流れます。ただ、例えば庭なら土表1〜2センチ、畑のような耕した土地は10〜20センチとわりと奥深くまで放射性物質が入り込んでいます。山林も考えると、これらを洗って流すのは難しい。雨が降ったらまた山から水が流れてきますしね。まずは、汚染レベルが高く農地や住宅地が入り組む複雑なところの中で、特定のモデル地区を決めて、やってみる。最低1年は見て、雨が降ったらどうかなど四季を経て評価すべきです。その結果を踏まえ具体策を示し、面積を選定するという工程を経ていく方がいいでしょう。政府にはその都度、途中経過を発表してもらいたい」
菅首相は記者会見で「しっかりモニタリングをし、徹底した除染を行いたい」と話したが、事故収束の工程表と同じで、今回もまず「解決時期ありき」ではないのか。絵に描いたモチで終わらなければいいが。
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