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保守とは、新しく出てきた政治思想や科学技術が共同体や人々を脅かすものではないかと疑い、そのようなものであれば、排除するために戦うという立場であるはず。
もちろん、他の要件との関わりで、万やむを得ず、リスクがあるものでも選択することがある。
たとえば、植民地になることを悪と考え、それを避けるため、近代化や軍備増強を計ること。
週刊ポストの編集者が“保守派”と考えている人たちから原発に対する考え方を聞いたものだそうだが、共通しているのは、福島第一の事故で8万人近くの人が住まいなど生活基盤から追われ、数千万人のひとが放射能被害の脅威に晒され戦いている現実にまったく言及していないことである。
阿修羅でもそのような書き込みが散見されるが、原発推進も“立派な”考え方の一つであるが、そのときは、事故リスクゼロはありえないのだから、8万人近くの人が住まいなど生活基盤から追われ、数千万人のひとが放射能被害の脅威に晒され戦くようになるリスクは受け容れるべしときちんと語って欲しい。
「現実に起きているリスクを考慮しても原発の存続は意義がある」と言わない原発推進派の言説は無効である。
「無条件継続派」
● 高山正之(ジャーナリスト)
「低濃縮プルサーマル、トリウムを使った新型原発のいずれでも日本人なら正しく制御でき、化石エネルギーに代わるエネルギー供給源になる。化石エネルギーを巡って支那と争う愚も避けられる」
[コメント]
「低濃縮プルサーマル」は、日本人が、福島第一で正しく制御できずに炉心溶融・水素爆発・放射能漏出をすでに起こしている。
原子力が「化石エネルギーに代わるエネルギー供給源」であることは衆知であり、リスクとの兼ね合いで言えば、今回のような事故被害のみならず、ウランの枯渇という問題もある。それを考慮して、プルサーマルやトリウムをとりあげているのだろうが。
● 田母神俊雄(元航空幕僚長)
「反原発は我が国の核武装を封じようとする反核運動でもある。“原発は危険”という認識は“第2の(誤った)歴史認識”だ」
[コメント]
それを国策として認めるかどうか(憲法改正)はともかく、発電用の核施設を数多く持たなくても核兵器は開発・製造できる。
福島第一過酷事故後に、「“原発は危険”という認識は“第2の(誤った)歴史認識”」という倒錯した認識を語るのは、この人の知性と言うより人間性をよく示している。
●藤岡信勝(拓殖大学客員教授)
「千年に一度の大震災でも住民に一人の死者も出ていない。安全性を根拠に廃炉を主張するのは論理的ではない。原発を維持して電力エネルギー源の多角化を図ることは、特定の国に支配されないための基本条件。原発を停止すれば、多くの企業が海外に生産拠点を移し、大量の失業者が発生し、国力弱体化につながる」
[コメント]
「千年に一度の大震災でも住民に一人の死者も出ていない」は、「千年に一度の大震災で起きた原発事故だが、住民に一人の死者も出ていない」と言いたかったのだろう。
この種の主張は、あの石川さんも「朝生」でも語っている。
これも、8万人近くの人が住まいなど生活基盤から追われ、数千万人のひとが放射能被害の脅威に晒され戦いている現実を軽んじた恥ずべき理屈だ。
ここでは、今後、被曝でどの程度の人が疾患や死に追いやられることになるかという問題には触れない。
「条件付き継続派」
●遠藤浩一(拓殖大学大学院教授)
「今回、電力供給のベストミックスが死活的に重要なことが証明された。今回は原発停止分を火力など他のエネルギーで補っているが、海外からの資源供給に事故があった場合は原子力で補うべき」
[コメント]
原子力を加えて「ベストミックス」と考えそれを死活問題とするのなら、数十万、数百万が今回の事故で死活問題に投げ込まれた現実をどう評価するかを語らなければならない。
●金美齢(評論家)
「原発は現時点では最もクリーンなエネルギー。今回の事故を教訓にして細心の安全装置を研究開発し、原発を存続させる」
[コメント]
多くの人が住まいを追われ被曝に戦いているのは原発がクリーンではない最強の証であるにもかかわらず、このような言動をする彼女の思考回路はゆがんでいるとしか思えない。
細心の安全装置を研究開発しても、過酷事故リスクはゼロにはならない。
●櫻井よしこ(ジャーナリスト)
「世界一安全な原発に改善し、日本への信頼性を再確立すべき。脱原発論には、コスト、産業への影響、安全保障の弱体化(原発放棄は核武装の可能性放棄)をどうするかという全体像が欠落している」
[コメント]
原発の安さはプロパガンダしかないし、産業への影響は、原発プラントメーカーにはあるが、一般産業における電力需給及びコストという面ではごく短期を除いてない。
「安全保障の弱体化(原発放棄は核武装の可能性放棄)」は、前述したように、原発の存続と直接関わるものではない。
プルトニウムを手に入れるためだけはもったいないから、発電もいうのが元々の原発である。
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保守派論客が語る「原子力発電は無条件で継続すべし」の理由[週刊ポスト]
2011.08.07 16:00
福島第一原発の事故は今後のエネルギー政策のみならず、根本的な国家戦略、科学技術とのスタンスの取り方はどうあるべきなのかをも問い掛けている。世論が「脱原発」「反原発」に傾く中、この問題をどう考えるべきなのか。
本誌が保守派言論人26人に緊急アンケートを行なったところ、「無条件継続」が4名、「条件付き継続」が17名、「将来的に廃炉」が1名、「議論待ち、どちらでもない、など」が4名となった。
「無条件継続派」4名のうち、3名の論客がその根拠を語る。
● 高山正之(ジャーナリスト)
「低濃縮プルサーマル、トリウムを使った新型原発のいずれでも日本人なら正しく制御でき、化石エネルギーに代わるエネルギー供給源になる。化石エネルギーを巡って支那と争う愚も避けられる」
● 田母神俊雄(元航空幕僚長)
「反原発は我が国の核武装を封じようとする反核運動でもある。“原発は危険”という認識は“第2の(誤った)歴史認識”だ」
●藤岡信勝(拓殖大学客員教授)
「千年に一度の大震災でも住民に一人の死者も出ていない。安全性を根拠に廃炉を主張するのは論理的ではない。原発を維持して電力エネルギー源の多角化を図ることは、特定の国に支配されないための基本条件。原発を停止すれば、多くの企業が海外に生産拠点を移し、大量の失業者が発生し、国力弱体化につながる」
※SAPIO2011年8月17日・24日号
http://www.news-postseven.com/archives/20110807_27631.html
櫻井よしこ氏 脱原発論には日本の安全保障への全体像が欠如[週刊ポスト
2011年8月8日(月)7時0分配信
福島第一原発の事故は今後のエネルギー政策のみならず、根本的な国家戦略、科学技術とのスタンスの取り方はどうあるべきなのかをも問い掛けている。世論が「脱原発」「反原発」に傾く中、この問題をどう考えるべきなのか。
本誌が保守派言論人26人に緊急アンケートを行なったところ、「無条件継続」が4名、「条件付き継続」が17名、「将来的に廃炉」が1名、「議論待ち、どちらでもない、など」が4名となった。
「条件付き継続派」17名のうち、3名の論客がその根拠を語る。
●遠藤浩一(拓殖大学大学院教授)
「今回、電力供給のベストミックスが死活的に重要なことが証明された。今回は原発停止分を火力など他のエネルギーで補っているが、海外からの資源供給に事故があった場合は原子力で補うべき」
●金美齢(評論家)
「原発は現時点では最もクリーンなエネルギー。今回の事故を教訓にして細心の安全装置を研究開発し、原発を存続させる」
●櫻井よしこ(ジャーナリスト)
「世界一安全な原発に改善し、日本への信頼性を再確立すべき。脱原発論には、コスト、産業への影響、安全保障の弱体化(原発放棄は核武装の可能性放棄)をどうするかという全体像が欠落している」
※SAPIO2011年8月17日・24日号
http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/postseven-20110808-27633/1.htm
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