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【必見】小出裕章「1,2,3号機あわせれば広島原爆4000発分相当の核分裂生成物」
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65756772.html
2011年08月10日06:00 ざまあみやがれい!
20110809 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=NMYxmumXW_Q&feature=player_embedded
2011年8月9日、小出裕章氏がたね蒔きジャーナルに出演されました。内容は、原爆と原発メカニズムの説明でした。その内容を文字に書き起こしました。
※初稿です。これから誤字などを訂正していきます。
(書き起こし)
水野「小出さんこんばんわ」
小出「こんばんわ」
平野「こんばんわ、よろしくお願いします」
小出「よろしくお願いします」
水野「今日は長崎で66回目の原爆の日を迎えております。え、広島長崎でも今年はですね、特に原爆と原発を放射能の被害をうけるという意味において 共通すると、いうことで。ま、原子力発電所に対するこの問題に対して言葉を発するかたも多いようです。そこで今日はですね、1つお願いがありまして。 えー、原爆と原発の事故というのはそもそも科学的にいうとどう違うのかと、いうメカニズムを教えていただきたいと思うんです」
小出「はい」
水野「いかがでしょうか」
小出「はい。えー、原爆というのは、えー、むき出しの原子炉だと思っていただければいいですけれども。核分裂をしたときに強烈な放射線が飛び出して きますし。えーその時に核分裂生成物という放射性物質ができます。えー原爆の場合には、核分裂をしたときの強烈な放射線がまず降り注ぎますし、えー、その 時にできた核分裂生成物という放射性物質があとあとまでも影響を及ぼすという形になります。原子力発電所の場合には、えー核分裂自身は原子炉の中で起きて いる、わけで、強烈な放射線はほとんどはエネルギーという形に変換されて電気になる、あるいは海を温めるという形になっている、わけです。んで、ただでき た放射性物質、まあ核分裂生成物という放射性物質自身は、原爆でできるものと同じ物で。それが今回の事故のようなことになると、大量に吹き出してきて環境 を汚すということになります。」
水野「ふーん。今おっしゃった、核分裂してできる放射性物質というのは、じゃあ、原爆、核兵器としての原爆の時には死の灰という言葉がありますが。それのことですか?」
小出「それのことです。ただし、えー原爆の場合には核分裂した直後に全てが、その場から放出されるのですね」
水野「つまり一瞬のうちにこの死の灰を含めて全部外に放出されるんですね」
小出「そうです。ですから短い寿命の放射性物質も、全てがその場で放出されてくると。ただし原子力発電の場合には、核分裂してできた放射性物質、核 分裂生成物のうち短い寿命の放射性物質は原子炉の中にある間にある程度なくなってくれているわけ、ですね。ですからある程度寿命の長い放射性物質だけが事 故の時に吹き出してくるという形になります。」
水野「はあー。ということは確か寿命の短いヨウ素というようなものは、原発では、ま、いくらか一部しか出ないけれども、核兵器の原爆の時は全部一瞬にして出てしまうということでよろしいですか?」
小出「そのとおりです。はあー」
平野「それであの」
小出「はい」
平野「原子力工学というまあ意味から言うと、今のお話しだとですね」
小出「はい」
平野「強烈なエネルギーを1箇所の原子炉の中に閉じ込めるという、技術がですね、原爆よりはなんか、一見難しく思われるんですけども。それはどのようにそれは技術的には」
小出「もちろん難しいのです」
平野「難しいですね」
小出「はい。えー、ただそのー、強烈な放射線と私は、(※咳)、言葉にしましたけれども。アルファー線、ベーター線、ガンマー線、あるいは中性子線 という形でそれが吹き出してくるわけですが。えーそれが、原子炉の炉心と呼ばれてる部分で、え、アルファー線やベーター線は簡単にエネルギーに変換され、 ますし。えーベーター線のかなりの部分はエネルギーに変換され、中性子線は、ま、それもまあそれなりに変換されながら周辺のものを放射化させるという形に なってしまうのです。でそれらを全てまあ制御しながらやりたいというのが原子力発電、という技術です。」
水野「すいません。エネルギーに転換ていうのは何が何になることなんですか(笑)。すいませんねえわからず(笑)」
小出「えー、放射線というものはですね、エネルギーの塊と思っていただければいい、と私は思います」
水野「エネルギーの塊っちゅうのは見えないもののことを云うてはるんですか」
小出「はい。本来はですね、例えばアルファー線というのはヘリウムの原子核、ですし、ベーター線は電子ですから、えー、言ってみれば物なんですね」
水野「はあー、見えないけどモノなんですか」
小出「はい。あの、そうです。電子というのはいわゆる、でん、私たちが電気製品を使うときの電流として流れてるものであって、えー、決してその、無 色透明とかですね、えー、何も形のないものではないのですけれども。それはこの世界にある限り簡単にあのエネルギーに姿が変わってしまうというそういうも のなん、です」
水野「はい」
小出「で、それが原爆の場合には、爆発したときに噴き出してくるわけですけれども」
水野「それは例えば、原爆の被害に合われた人にとっては、熱線という言葉を聞きますよね。」
小出「そうです」
水野「凄まじい熱線が来たと。この熱線が今おっしゃったエネルギーに変換されたもの…ですか」
小出「そうです。熱線と爆風にほとんどのものは変換されています。」
水野「はあー」
小出「はい」
水野「熱線と爆風になってエネルギーが放出されると」
小出「そうです」
水野「いうことですね」
小出「はい」
水野「じゃ、原発の場合は発電所の場合は」
小出「えーその発生した熱を使って、水を沸騰させて、出てきた蒸気でタービンを回すというのが原子力発電です。」
水野「それで電気が起こるんですか」
小出「はい。タービンにあの発電機がつながっていて、まあ、ター、いや、タービンが動くとですね、発電機が動いて電気が起きるというそういう仕組みになっています」
水野「はぁー。だからそれを原子炉の中で制御してやっていれば、エネルギーの良い使い方ができるという考え方なんですね」
小出「基本的にはそうです」
水野「なるほど。じゃ、エネルギーの大きさは核兵器の原爆と比べてどうなんでしょうか。」
小出「えー広島の原爆の場合には、えーウランが800グラム、燃えました。はい。んで」
水野「800グラム」
小出「はい。えー大量の放射線と熱線と爆風がまずは起きて。で核分裂生成物という放射性物質が周辺を汚染して、また人々を被ばくさせ、ました。原子力発電所の場合には、えー、今日だったら100万キロワットと、いうのが標準になっていますけれども。えーその場合には1年間(※)に3キログラムのウランを核分裂させます。」(※「1日に」の言い間違いか?)
水野「はあ」
小出「つまり広島原爆約4発分のウランを毎日毎日核分裂させながら電気を起こして海を温めて、そしてできた死の灰は原子炉の中に溜まっていくという、そういう機械が原子力発電所です。」
水野「じゃ原発の方がエネルギーはもっともっとでっかいわけですか。」
小出「はるかにおおきいです。はい」
平野「今回ですね。あのー福島の事故でよく使われてる比較があって。広島型原爆の20発分とか、あのー先生は当初もっと大きい単位のことをおっしゃられた気がするんですけど」
小出「はい」
平野「これは今あの、ま、今までわかってるデーターでは例えば何発分という言い方が近いんですかね」
小出「えー多分100発を超えてると思います」
水野「え? すいませんもう一度、言うてください。広島の、広島に落とされた原爆のエネルギーの100発分のエネルギーと言うんですか死の灰といいますか?」
小出「そうではありません。はい。えー広島原爆がばらまいた、核分裂生成物。その中の代表的な核分裂生成物はセシウム137という核分裂生成物です けれども。その広島原爆がばらまいたセシウム137、の100発分を越えるセシウム137を福島第一原子力発電所の事故ですでに環境にばらまいたということです」
水野「えー100発分のセシウムがもうすでにばらまかれたんですか。中にまだ格納容器の中にあるんではないんですか?」
小出「違います。大気中にばらまかれました。そして今12万トンの汚染水として、多分それを越えるものが汚染水の中に存在しています。」
水野「そん なに。あの。多い量なんですか?」
小出「もちろんです。えー、福島第一原子力発電所は46万キロワット、第2第3は78万キロワット、ですので3基合わせ ると200万キロワット分ある、んですね。」
水野「はい」
小出「んで、100万キロワットの原子力発電所はさきほど聞いていただきましたように、1日3キログラムのウランを燃やします。つまり1年間に約1トンのウランを燃やしている、んですね。」
水野「1年間に1トンですね」
小出「はい。で広島原爆は800グラムですから、ゆうに1000発分を超えます。」
2人「ふーん」「はい」
小出「はい。そしたら200万キロワット分あるわけですから1年間に2000発分を超える核分裂生成物を生み出しています。えーそして原子炉という のは1度動き出しますと、約3年経たないと燃料を取り出しませんので、えー平均すれば、約2年分くらいは原子炉の中にたまってるはずです。」
2人「はあー」
小出「ですから、1号機2号機3号機を合わせれば広島原爆4000発分に相当するぐらいの核分裂生成物が、あのー、炉心の中にあった、のです。その うちわずか100発とか200発あるいは300発と私は言っているわけですから、えーまだまだ大量の放射能は、閉じ込められた形で残って、います。」
水野「4000発のうちの100発というような大雑把な言い方をするとそういう事ですね」
小出「はい。多分そうだろうと私は思って」
水野「多分外に出ただろう。」
小出「はいそうです」
水野「これが100発の単位がもっと上がっていって、全部」
小出「出れば、あと10倍あるわけです」
水野「10杯あるってことですよね」
小出「はい」
水野「それが出ていく恐れっていうのはあるんですか?」
小出「はい。わたしはまだ、それが、もちろんそれがないことを願っていますけれども。完全にそれが無いというふうに断言できない状態に私はいます。 えー東京電力も今現在炉心を冷やそうと作業員の方々が大量の被曝をしながら作業してるということは、その破局的な被害を防ごうとしているからです」
水野「完全に無いと言えるにはどうしたらいいんですか?」
小出「えー原子炉をこれ以上溶かさないことです。」
水野「はあー。これ以上原子炉が溶けたら、これから10倍ものものが出てくるというおそれが無いとは言えないということですね」
小出「はい。私自身はそう思っていますので、なんとか作業員のかたに頑張って欲しいと願いますし。多分東京電力もそうしようと思っていると思います。」
水野「はい。またいろんなお話を聞かせてください。」
小出「はい」
水野「どうもありがとうございました。」
平野「ありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺いました」
(書き起こし、ここまで)
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