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原発 きしむ共闘 原水禁・連合・核禁会議 長崎大会開幕 異なる立場 議論なく(西日本新聞)
2011年8月8日 00:29
原水爆禁止日本国民会議(原水禁)系の原水爆禁止世界大会長崎大会が7日、長崎市で開幕した。初日は2005年以来、原水禁と連合、核兵器禁止平和建設国民会議(核禁会議)が共催しているが、福島第1原発事故後、3団体の原発への立場の違いが際立っている。7日も原発問題での実質的な議論はなく、今後の共催に大きな課題を残した。
「原発はどうしたんだ」。原子力の平和利用を推進している核禁会議の大山耕輔副議長の開会あいさつが、原発問題に触れずに終わると、会場からは大きなやじが飛んだ。電力総連も加盟し、原発へのスタンスを凍結している連合の古賀伸明会長は、続くあいさつで「原発の信頼は失墜し、エネルギー政策のあり方が根本から問われている」と述べるにとどめた。
3団体は共催実現以来、核兵器廃絶と被爆者援護充実に絞って議論してきた。事故を受け、原水禁が原発問題を議題に盛り込むよう働き掛けたが、調整は失敗した。
原水禁の川野浩一議長は7日のあいさつで「(平和団体が)原発問題を避けて通ることは許されない。今大会で議論できなかったのは残念だが、早急に各団体が方向性を明確にし、3団体としての結論を出したい」と苦悩をにじませた。
結局、原水禁はこの日、単独で脱原発の集会とデモ行進を実施。長崎核禁会議も別の集会を開き「原子力の平和利用を推進する団体として(事故の)徹底的原因究明と、さらなる安全対策が講じられるよう求める」とするアピールを採択した。
来年以降の共催について古賀会長は「これからの議論だが、3団体でやってきた取り組みを壊したくない」としている。
原水爆禁止日本協議会(原水協)系の長崎大会も7日、長崎市で始まった。
=2011/08/08付 西日本新聞朝刊=
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