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1・2号機共通の排気筒につながる1号機からの配管で毎時10シーベルトの空間線量が計測されたという発表に続き、1号機の原子炉建屋2階を通っている非常用ガス処理系配管近くで毎時5シーベルトの空間線量が計測されたと発表された。
一昨日(8月1日)、排気筒に通じる1号機からの配管近くで毎時10シーベルトの空間線量が計測されたというニュースを聞いたとき、すぐに、「12日にドライベントした結果なんだろう」と思った。
ベント問題はいつかまとめて投稿しよう考えているが、今回は、恐縮だが、ほとんどを頭に残っていることをベースに書かせていただく。
そこまでバタバタで書くのは、この投稿がきっかけになって、ベントや水素爆発の問題を考察してくれるひとが増えることを願ってのことである。
3号機についてはドライベントの実施予定が公表されたが、1号機と2号機については、ウェットベントもしくはベントという表現が使われただけで、ドライベントに関する話はまったく出ていない。
1号機のベントは、3月12日10:17にウェットベントを実施したが、弁の開放がなかなかうまくいかなかったようで14:30過ぎにようやく成功したと説明されている。
しかし、福島第一の線量モニタリングの推移(急激な上昇)から、1号機では、12日15:30過ぎに“ドライベント”が実施された可能性が高いと思っている。
15:36の水素爆発の直前に“ドライベント”が実施され、そのベントが水素を建屋内に充満させ爆発を引き起こす原因になったと考えている。
その“ドライベント”は、圧力抑制室プール経由どころか格納容器経由でもなく、原子炉内の気体を原子炉の頂部に取り付けられた配管を利用して直接排出するものだったと推測している。
(昨年(たぶん)、福島第一の1号機は、原子炉頂部から直接ベントが出来るように配管工事を行っている)
12日にそのようなベントを行ったのは、原子炉内に充満している大量の水素を排出するためである。
水素はとても軽い気体だから原子炉上部に集まっている。
逃がし安全弁の操作で原子炉の気体を圧力抑制室に排出しても、逃がし安全弁の配管は頂部に取り付けられているわけではないのでそれほど排出できなかったと推察している。
結論的に言えば、原子炉圧力容器や格納容器で水素爆発が起きる危険を回避するために、建屋に水素を逃がしたということだ。
この“ドライベント”で、高い圧力の開放で固形の放射性物質までが非常用ガス処理系配管のなかを飛び散り、排気筒に通じる排気管の合流地点から配管底部(上図の屈折部分)にも“落下”したことが、今回の“高線量測定”につながったと思っている。
いつものことだが、東電&政府(保安院と安全委員会)は、12日に実施した“ドライベント”で高線量放射性物質が配管などに残留している可能性がわかっていたと思う。
事故対応作業を急ぐためなのか、“ドライベント”を疑われないようにするためなのかはわからないが、わかっていながら、これまで隠してきたのではないかと疑っている。
図は、6月4日の朝日新聞サイト記事から引用した。
その記事は、次のような内容だが、「格納容器の損傷を防ぐ目的で行われたベント(排気)で建屋外に出したはずの水素ガスが、別の排気管を通じて建屋内に逆流したことから起きた疑いが強い」という部分を、“原子炉と格納容器の損傷を防ぐために、排出した水素ガスが建屋にも流れ込んだために起きた疑いが強い”に変えると説明になるのかなあと思っている。
バタバタと書いた投稿で申し訳ないが、ベント問題をできるだけ早くまとめて、もっと明瞭なかたちで説明できればと考えているのでご容赦いただきたい。
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1号機爆発、排気水素の逆流原因か 東電「設計に不備」[朝日新聞]
2011年6月4日3時2分
東京電力福島第一原発の事故をめぐり、3月12日に1号機の原子炉建屋を壊した水素爆発は、格納容器の損傷を防ぐ目的で行われたベント(排気)で建屋外に出したはずの水素ガスが、別の排気管を通じて建屋内に逆流したことから起きた疑いが強いことが分かった。長時間にわたる電源喪失で、逆流を防ぐ別の排気管の弁を操作できない状態だった。東電幹部は「水素爆発の事態を招いたことを考えれば、排気に関する設計に不備があったといえる」と話している。
福島第一原発では運転中だった1〜3号機が3月11日の地震で自動停止。その後に全電源が喪失し、原子炉が冷却できなくなった。1号機では12日午後3時半すぎ、3号機では14日午前11時ごろに水素爆発を起こし、原子炉建屋の上部が吹き飛んだ。1、3号機では爆発前、圧力が高まった格納容器のベントに向けた作業が実施されていた。
東電の内部資料などによると、1号機には、(1)原子炉建屋内のガスをフィルターを通じて外に出すための「非常用ガス処理系(SGTS)」(2)格納容器内のガスを外に出すための「耐圧ベント配管」――という、二つの非常用排気管が備えられていた。これらの排気管は合流して一つの管となり、建屋外の排気筒につながっている構造だ。
http://www.asahi.com/national/update/0603/TKY201106030574.html
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