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◎ペトカウ効果
『慢性的な少量の放射線は、ICRPの基準より1000倍も危険である』
『放射線照射が長時間に及ぶ場合には(内部被曝の場合には)ごく低レベルの線量で細胞膜が破れる』
『0.01ミリシーベルト/分で長時間照射すると全量わずか7ミリシーベルトで細胞膜は破壊される』
『低レベルの長時間照射の場合(内部被曝の場合)、細胞膜を破壊するのに5000倍も小さい線量しか必要としない』
『ペトカウ効果の実験を何回くり返しても同じ結論に達する』
前回の投稿に引き続きグロイブ&スターングラス著『The Petkau Effect』の訳書より抜粋します。
(読みやすいように部分的にダイジェストしました)
以下グロイヴ氏へのインタビュー記事『ジェントルキラー(原発)との生涯をかけた闘い』より
40年以上原子力の危険性に対して警告を発し、不断の努力を重ねてきたグロイブ氏は、著書である『ペトカウ効果‐人間と環境に対する放射能の破壊的な影響』を通して国際的に知られている。
グロイブ氏
「この話題について、何をご存知かな?ペトカウ効果という言葉は知っているかな?」
(レポーターは、このインタビューの準備のために氏の著作や論文をいくつか読んでいると答える)
グロイブ氏
「では対数は分るのだろうね」
(紙にグラフの曲線を引きながらペトカウ効果について説明する)
グロイブ氏
「最小の線量でリスクの可能性があることを示すものなんだ。ところが国際放射線防護委員会(ICRP)は、今でも『線量が半分になれば影響も半分』というモデルを使っている。実際は、このグラフの左端にある最小の線量でも危険なのだよ。高線量を短期間浴びるよりも、長期的に(低線量を浴びる方が)より危険である可能性があるんだよ」
(同時にグロイブ氏は医療放射線の極小な線量が有益である場合もあるとし)
グロイブ氏
「(でも)私はラドン温泉には決して行かない」
グロイブ氏は現在86歳、化学者であった彼が40年以上原子力と闘ってきたのは、
1950年代アメリカとソ連の軍拡競争による放射性物質について、特にストロンチウム90の弊害について、アメリカのスターングラスたち放射線専門家たちが報告したことに端を発する。
グロイブ氏
「しかし、冷戦の影響で(ストロンチウム90の害の)報告は隠されてしまったんだ」
ヨーロッパの農地でも汚染が発生し、1963年ドイツ議会は黒パンの流通が禁止されそうになる。
グロイブ氏
「当時私は、汚染された黒パンを食べるか、栄養価が低い白パンを食べるかという選択を迫られ、身震いしてしまった」
以来、放射線の問題にのめり込んだグロイブ氏は、1972年初めてのベストセラー
『ジェントルキラー:仮面をはずした原子力発電所』を出版、いかに人類がエコロジーのルールを踏みにじっているか、原子力発電は通常の運転中であってもどのように危険であるかを詳細に説明する。
同年、スターングラスがカナダのマニトバにある原子力委員会の研究所の放射線専門家であるアブラハム・ペトカウによる研究を知る。ペトカウは『慢性的な少量の放射線は、以前考えられていたよりも1000倍も危険である』ことの証拠を見出している。
グロイブ氏はペトカウの研究を掘り下げ、1985年に『ペトカウ効果』を出版。第二番目のベストセラーとなった本書は、低レベル放射線が、遺伝障害、ガン、白血病、一般的健康障害、環境への悪影響の原因となり得ることに注意を喚起している。仏語、英語、オランダ語、ロシア語に翻訳されたが、本邦では2011年のこの訳書が初めての翻訳である。
グロイブ氏は13冊の本を出版し、議会、国際会議、パネルデイスカッション等で講演し、TVにも出演しているが、ICRPもメデイアも原子力ロビーとの無言の協約で『ペトカウ効果』などの知見を隠している。
例えば最近の例では2006年9月にフェルトキルヒ行われた、ロシアを含む多くの国の著名な専門家を交えた『チュエルノブイリと共に生きて20年‐未来のための経験と教訓』と題した国際会議をスイスのどの大手新聞も報じなかった。
グロイブ氏
「原子力に対する闘いで、自分ができる分はやった。私が本に載せた知見はいまだに否定されていない。そしてこれらの本は、私の人生で一番大事なものだ。お金は決して儲からなかったけどね」
(グロイブ氏は『ペトカウ効果』のロシア語版の編集を特に喜んでいる)
グロイブ氏
「本書のロシア語版は、ロシアの科学者エレナ・ブルラコーワ女史によって始められたこのだ。彼女の研究は50年代に既に上方に凸の効果を立証して、低レベル放射線の害について広めており、独自にペトカウの結果を確認しているのだよ」
エレナ・ブルラコーワによる重要な研究は、ソ連崩壊の前には西側諸国には知らされていなかった。グロイブ氏はブルラコーワに個人的に何度か会い、雑誌のインタビューもしている。
グロイブ氏はこれら全ての献身的な活動を通じて、世界生命保護協会からハンス・アダルバート・シュヴァイガート・メダルを受賞している。保護協会の創設者であるシュヴァイガートは、科学には二つの種類があるという。すなわち利害に依存している科学と独立した科学の二種類があることを認識していると。
グロイブ氏はスイスの人々が原発の新規建設に進んで反対しない事実に驚いていない。
グロイブ氏
「若い人は原子力の危険性をほとんど知らない。彼らはチェルノブイリの体験をしていない。多分、原発事故(またはテロ攻撃)が我々の近く、つまり人口密集地に起こらなければ無理なのだろう」
http://www.udeo.ch/html/graeub.htmlより抜粋
以上です。
日本では福島原発事故が起き、多大な犠牲を払っているのにもかかわらず、まだ無理のようです。
いったい何が起き、どんな犠牲を払ったら、無理ではなくなるのでしょうか?
『今の悲惨な現状から脱出する唯一の道は、あらゆる生命の問題を広く生態学的に再評価することだ。今日餓えに苦しむ人間や、危険に瀕している動植物の未来を考えて何の感情も抱かないものは、人間性の一部をすでに失ってしまっていると言えよう』
‐アーネスト・スターングラス
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