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食品安全委員会が示す生涯100ミリシーベルトの「怪しさ」
http://gendai.net/articles/view/syakai/131730
2011年7月27日 掲載 日刊ゲンダイ
本当に大丈夫か!? 幼児や小学生も当てはまるのか
何か“怪しい”思惑を感じてしまう。内閣府の食品安全委員会が26日、放射性物質が人体に与える影響について「生涯の累積で100ミリシーベルト以上」としたことだ。安全委は国際放射線防護委員会(ICRP)の発がんリスクなどを参考に数値を決めたとみられるが、安全委の見解には「曖昧」な部分が少なくないのである。
「よく分からないのは累積期間を『生涯』としたことです。これでは、一時的に大量被曝しても『死ぬまでに100ミリを超えなければOK』と受け取られかねない。累積線量には外部被曝、内部被曝も含まれるというが、外部被曝の実態さえもよく分からず、まして内部被曝の線量をどうやって測るのか。暫定基準をスルーした汚染牛が流通した現状をみれば、今回の見解で健康被害を防げるとは到底、思えません」(消費者団体関係者)
86年のチェルノブイリ事故では、被曝の割合は外部被曝が2割だったのに対し、8割は内部被曝だったという。放射性物質は少量でも体内に入ると健康被害をもたらす。放射性ヨウ素による子どもの甲状腺がんのほか、プルトニウムは肺や肝臓、ストロンチウムは骨、セシウムは筋肉などに影響を与えるのだ。ICRPが定める一般公衆の年間被曝限度は1ミリシーベルト。「食の安全」を求めるなら、より厳格さを求めるのは当然だ。安全委はなぜ、今回のような曖昧な基準をまとめたのか。環境ジャーナリストの天笠啓祐氏はこう言う。
「そもそも、今の国の食品の暫定基準についても『人体への影響を考えて安全』というのではなく、『流通させても大丈夫』という経済的な視点で作っている。今回の100ミリシーベルトも、とてつもなく高い数値ですが、根底にあるのは『将来の政府補償を抑えよう』という考え方です。しかも数値基準を設定するなら、子どもは大人の10分の1、妊婦は100分の1とより厳しくするべきなのに、それも示されていない。非常にいいかげんだと思います」
福島原発事故でバラまかれた放射性物質の影響で、汚染された食品は野菜、魚、肉……とキリがない。感受性の強い子どもはICRP基準に沿ったら、たちまちオーバーするのは目に見えている。だから、安全委の“本音”が今の「暫定基準」を維持する狙いではないかとしか思えないのだ。
既に流通している食品の汚染状況も不明のまま、曖昧な基準だけが示されれば、消費者の混乱は広がるばかりである。
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