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プルサーマル計画 推進躍起だった
電力各社が提出した報告書を見ると、当時、国が計画どおり進まないプルサーマルを推進しようと躍起になっていたことが浮かび上がってきます。プルサーマルは、一般の商業用原発で使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを含む燃料(MOX=ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)を燃やすことです。
プルトニウムの利用を柱とする核燃料サイクル政策を掲げる国は、プルトニウムを燃料に使う高速増殖炉の計画が、1995年に起こった「もんじゅ」のナトリウム漏れ・火災事故でストップするなか、プルサーマルを打ち出しました。
しかし、一般の商業用原発は冷却材に水を使う軽水炉で、もともとプルトニウムを含む燃料を燃やすことを想定してつくられていません。プルサーマルには計画当初から、さまざまな問題点が指摘されました。
たとえば、MOX燃料はウラン燃料に比べ低い温度で溶けやすいため、東京電力福島第1原発のように原子炉の冷却機能を失うと、炉心溶融(メルトダウン)の危険性がいっそう高くなります。MOX燃料は、核分裂反応を制御する制御棒の利きが悪いため、緊急時に原子炉が暴走する危険性が増すことも指摘されています。
プルトニウムは、ウランよりはるかに高い放射能を持つため、作業員の被ばく量が増えることが懸念されているほか、事故で周辺に放出された場合、住民の健康に重大な影響を及ぼす恐れがあります。
このため、各原発でプルサーマル計画が明らかになると周辺住民をはじめ、多くの人々から反対の声があがり、次々中止に追い込まれました。経済産業省原子力安全・保安院が「プルサーマルシンポジウム」に介入した時期は、2010年度までに16〜18基でプルサーマルを実施するとしながら、見通しがまったくたたないでいる時期でした。
加えて、中部電力浜岡原発4号機でのプルサーマルシンポジウムが開かれたのは、2007年7月16日の新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が大きな被害を受けた直後でした。
浜岡原発は、マグニチュード(M)8級の巨大地震、東海地震の想定震源域の真上にあります。M6・8の中越沖地震でも原発に大きな被害が出るのを目の当たりにした人々は、浜岡原発の耐震安全性に不安を募らせていました。
保安院が、発言を組織してまで、プルサーマル実施を強引に進めようとしたなら、言語道断の行為です。さらに、保安院がこのようなことをしたのは、同院が「原子力規制機関」の名に値しないことをみずから認めたことにほかなりません。 (間宮利夫)
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【関連サイト】
#akahata 保安院 やらせ指示/動員・推進発言を工作・・・今日の赤旗一面〔(新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々〕
http://blog.goo.ne.jp/uo4/e/cd51af1a881d32890be791c171f834be
原子力の規制機関が推進機関になっていた!/保安院による「やらせ」質問要請が発覚(どこへ行く、日本。)
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10969559332.html
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