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農水省の無策で セシウム米騒動が迫っている
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2011/7/29 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
すでに昨年産コメが高騰!
汚染牛の拡大が止まらない。きのう(28日)、政府は新たに宮城県全域の肉牛の出荷停止を指示したが、放射性物質の汚染が怖いのは肉牛だけではない。日本の「主食」にも危機が迫っている。
「肉牛のセシウム汚染は、水田に置いてあった稲わらをエサに与えたのが原因です。ならば、水田の土壌は大丈夫なのか。福島をはじめ、東北のコメ農家は戦々恐々となっています」(農業ジャーナリスト)
農水省は、土壌中の汚染濃度の上限(1キロ当たり5000ベクレル)を超えた地域の稲の作付けを制限している。しかし、汚染牛の“前例”を見れば、作付け制限がきちんと守られているかは疑わしいし、放射線量が局地的に高い「ホットスポット」の水田が見逃されているケースもあるだろう。
となれば、消費者が「安全なコメ」を求めるのは自然な流れだ。市場調査会社の米穀データバンク(東京)によると、「新潟コシヒカリ」や「北海道きらら397」といった主なブランド米(10年産)は大震災前と今では相場が3〜5割も高騰。仮に今秋に収穫される新米に「セシウム」が検出されれば、新米と古米の価格が逆転する可能性もある。「安全なコメ」を求める消費者の「米騒動」にも発展しかねない。
「セシウム米」が収穫されたら、国や農家はどう対応するのか。古米とブレンドされて市場に出回る恐れはないのか。農水省の反応は「現在、対応策を検討している」(消費流通課)と、あまりにも鈍い。
「欧州ではこうした(原発)事故が起きた場合、現場から距離が近い農産物は出荷を全て停止したり、離れていても安全と確認されたものだけを流通させるように準備している。しかし、日本はそうではない。水田も全ての土壌を調査したわけではないでしょう。(セシウム米が検出される前に)今からやれることはやっておくべきです」(グリーンピース・ジャパンの花岡和住男氏)
本来は、田植え前に表層部分を削ったり、表層部と深層部の土を入れ替えたりする手段だって考えられた。しかし、国はチンタラして何の対応もしてこなかった。「セシウム米」騒動が起こらないことを祈るばかりだ。
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