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シネマトゥデイ 7月27日(水)15時1分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110727-00000012-flix-movi
27日、急きょ公開が決まった映画『チェルノブイリ・ハート』の上映会が衆議院第一議員会館であり、社民党の福島みずほ党首ら政治家17名と多くの観客が映画を鑑賞し、チェルノブイリにおける事故の被害を日本の福島原発事故に照らし合わせ思いをはせていた。
クールビズのかりゆしウェアで現れた福島氏。「本作は被曝(ひばく)者を描いたドキュメンタリー。福島を経験したわたしたちはチェルノブイリに目を向けなければならない」と涼しげな服装とは裏腹に厳しい表情で訴えた。生まれる前の原発事故によってさまざまな病気に苦しむ子どもたちを見て「言葉もでない。被曝(ひばく)が子どもたちに影響し大変な目にあっている。被害がこんなにも大きく長期に及んでいることに打ちのめされ、原発はだめだと思いました。経済産業相が技術のためには原発を残さないといけないと言ってますが、そんなことはない。いったん事故が起こったらだれも責任がとれない」と感想を述べた。
原発をどうすべきかについては「社民党は脱原発です。この映画を観たら核と子どもたちは共存できないと思ってくれる人は多いと思う」と語気を強めた。また「チェルノブイリと福島は一緒じゃないが知る必要がある。原発とは被曝(ひばく)とは何だろうという素朴なところからこの映画を観てもらいたい」と映画をアピールした。
上映会には17名の国会議員や議員秘書をはじめ、多くの観客が参加した。共産党参議院議員の井上哲士氏は「被害はひどくなっていて撮影時の16年後も進行中ということに衝撃を受けた。ひとたび事故が起こればまったく違う事態になってしまう。まだ未熟な技術しかない人類とは共存できない」。民主党衆議院議員の橋本勉(べん)氏は「今、党としては消えた年金問題に取り組んでいてこれは権利の問題で重要なことですが、それ以上に原発問題は人の命にかかわる問題だから制約はできない。民主党としても優劣をつけずに政策を実行していきたい」と力を込めていた。また「原発のおそろしさを知らない政治家は多いのでぜひ勧めたい」とも語った。
本作は、旧ソビエト連邦(現ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所の爆発事故を題材にしたドキュメンタリー映画。爆発から16年後に事故現場にほど近いベラルーシで撮影が行われ、放射能をあびた新生児の85パーセントが何らかの障害をもって産まれることなど、原発で人生を台無しにされた人々の悲劇を描いている。2003年の米国アカデミー賞でドキュメンタリー短編賞を受賞。
(取材・池田敬輔)
映画『チェルノブイリ・ハート』は8月13日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開
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