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福島第1原発、汚染水浄化の稼働率低迷 目標下げても「未達」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110726/dst11072621030021-n1.htm
2011.7.26 21:01 産経新聞
福島第1原発の汚染水浄化システムの稼働率が低迷している。6月17日の本格運用開始から1カ月以上たつが、これまで一度も目標の稼働率を達成できずにいる。浄化処理が間に合わず、真水を加えながら原子炉冷却を行っており、汚染水を増やさずに原子炉を冷却できるはずの「循環注水冷却」も看板倒れ。稼働率の低迷が続けば、工程表の目標である「原子炉の冷温停止」にも影響が出てくる。(原子力取材班)
■相次ぐトラブル
「(目標の)70%達成はかなり難しくなってきた」
ブレーカーの設定ミスから、3、4号機で停電が発生した22日の記者会見。汚染水浄化システムが約8時間にわたってストップし、東電の松本純一原子力・立地本部長代理の表情は暗澹としていた。
前日の21日にも電源工事で16時間以上停止したばかりで、下方修正した目標の達成を“ギブアップ”せざるを得なかった。
浄化システムは、漏水などのトラブルに見舞われては停止・再稼働を繰り返してきた。最も順調だった5日までの1週間でも稼働率は76%。当初の目標だった80%に届かなかった。
■処理量も低下
こうした状況から、東電は今月13日、「7月中に稼働率80%達成」という目標を、70%に下方修正。しかし、その後も稼働率は悪化し、達成できていない。8月以降の目標を90%とするものの、このまま稼働率が改善されなければ「年内に20万トン処理」という目標の達成も厳しくなる。
トラブル以外にも、稼働率が低迷する要因がある。水の処理量が予定の毎時50トンに届かず、毎時37〜39トン程度に落ち込んでいるのだ。
原因として考えられているのが、配管に付着した不純物の影響。東電によると、汚染水浄化に使う接着剤などが不純物として付着し、水の流れを悪くしている可能性があるという。
対策として、ポンプで水の勢いを一時的に強めたり、薬品で溶かして除去することや、配管を簡易なホースにして、交換しながら運用することなどを検討している。
■冷却にも影響
問題となるのは作業の遅れだけではない。汚染水を浄化して原子炉に戻す循環注水冷却は、浄化処理と冷却が一体の仕組み。浄化が遅れれば原子炉に入れる水が不足し、原子炉冷却にも悪影響を及ぼす。
実際、これまでも汚染水の浄化が追いつかず、3度にわたりダムの真水計約1600トンを原子炉に注水している。真水を入れるため、汚染水の全体量は増えてしまう。
原子炉への注水量を増やせれば冷却も進むため、東電としては注水量を増やしたいが、汚染水の処理が思うように進まず、それも実現できずにいる状況だ。
北海道大の小崎完准教授(放射性廃棄物管理)は、「不純物は配管内の水の流れが遅い部分で沈着しやすくなる。配管のサイズやポンプの能力を変えて流れを速くするか、配管の手前にタンクを置いて不純物を沈殿させることで、稼働率を上げることができるのではないか。時間との戦いで、素早い対応が必要だ」と指摘している。
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