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反射鏡:誰が原発の天井に穴をあけるのか=論説委員・青野由利 (毎日新聞) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/744.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 7 月 26 日 01:09:15: igsppGRN/E9PQ
 

反射鏡:誰が原発の天井に穴をあけるのか=論説委員・青野由利
http://mainichi.jp/select/opinion/hansya/news/20110724ddm004070053000c.html
毎日新聞 2011年7月24日 東京朝刊

 3月12日の衝撃が忘れられない。この日、東京電力福島第1原発1号機の建屋が水素爆発で吹き飛んだ。テレビに映し出された「爆発前」と「爆発後」の映像に、「もうだめか」という言葉さえ頭をよぎった。

 そうした体験をしたためだろう。6月18日に原子力安全・保安院が示した「水素爆発防止策」の図に、思わず笑った。もちろん、楽しい笑いではない。当時の衝撃との落差に力が抜けた、といったところだろうか。

 「水素爆発防止策」は、福島の事故を踏まえ、保安院が電力各社に求めた「シビアアクシデント(過酷事故)対応」の一環である。原子炉の型によって異なるが、力が抜けたのは福島第1原発のような沸騰水型(BWR)の対策だ。

 原子炉建屋の天井に穴のあいた図が描かれ、「穴あけ作業の手順の整備」とある。その脇には電気ドリルで作業する男性の写真。保安院は「穴あけ作業に必要なドリル等を配備、または、手配済みであることを確認した」と述べている。

 つまり、今回のように炉心が溶融し、水素が原子炉建屋に漏れ出すような場合には、建屋の屋根に作業員が上って穴をあける。そのためのドリルは各原発に用意された、というのだ。

 これでだいじょうぶと言われ、納得する人がいるだろうか。

 公正を期していえば、保安院が指示した応急措置は他にもある。電源車や消防車の配備など電源喪失や冷却機能喪失に備えた「緊急対策」もとられている。「過酷事故対応」は、水素爆発防止以外に4項目ある。

 しかし、いずれも対症療法に過ぎない。なにより、これらの対策で、どれほど原発全体のリスクが軽減されたのか、さっぱりわからないのだ。

 原子力安全委員会は「全体に安全性がどう高まったのか、総合的に示してほしい」と保安院に要請していた。さすがに班目春樹委員長も「まさか、水素爆発対策として屋上に穴をあける、それだけで福島と決定的に違うと言っているんではないですよね、という点が大切なんです」と語っている。

 そこへ新たに出てきたのが「ストレステスト(安全評価)」である。設計上の想定を超える地震や津波などにどの程度耐えられるか。その余裕を確かめるものだが、手続きに不備があったこともあり、評判がよくない。評価を1次と2次にわけた点も非常にわかりにくい。

 ただ、「緊急対策」と「過酷事故対応」がすんだからと、経済産業相があっというまに「安全宣言」するよりずっとましだ。総合的なリスクがわからないまま、国が「安全」のお墨付きを与えるようでは、「福島以前」と何も変わらない。そんなお墨付きがあてにならないことを、私たちはいやというほど学んだはずだ。

 ストレステストをめぐる電力会社の対応にも納得できないところがある。保安院によれば、余裕を測る意義は「原発の弱点を探り、対策を講じる」ことだ。そうであれば、今回の過酷事故発生後に、国に言われるまでもなく、電力各社が自主的に行っていなくてはおかしい。

 国から言われて行い、国の指示を満たしていれば「合格」。それ以上のことはしないというのでは、電力会社もまた、「福島以前」と「福島後」で何も変わっていないことになる。

 地元自治体も同様だ。国の「合格」でよしとせず、住民に説明できるまで国や電力会社を追及する姿勢が、「福島後」には求められているのではないか。

 原子力やエネルギー・環境政策の専門家有志で作る「グループ311」は、「エネルギーフォーラム7月号」で、「目に見える形のストレステスト」を提案している。

 保安院のテストとは別に、地域特有の厳しい天候、作業員の少ない時間帯など不利な条件を設定し、住民の不安に即した訓練を事業者や自治体の共同作業で行う。これを地域や国民に公開し、それを再稼働の条件とするという考えだ。国にお任せするのではなく、こうしたさまざまな試みが出てくることも、「福島後」には必要だろう。

 それにしても、気になるのは、だれが原子炉建屋の天井に穴をあけにいくのかだ。原因は津波とは限らない。炉心が溶融し始めるような状況で、「多重防護」の壁のひとつでもある建屋の屋根に上り、ためらわずにドリルで穴をうがてるのか。

 そう考えると、過酷事故対策は通り一遍の訓練ではすまない。人間の心理まで考えなければ不十分である。
 

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コメント
 
01. 2011年7月26日 01:28:07: h6cbKB908I
保安院にだれか面白い冗談を言う人がいるね。

02. 2011年7月26日 01:36:34: CH8ZOvcDTU
朝日、毎日は原発批判を解禁したようだが、その後の見とうしはどうなのだろう。ガスを抜いておいてそろりと原発再稼働を狙う戦略か。

03. 2011年7月26日 02:05:09: oz33FCcPgo
電気ドリルは火花が飛ぶ。引火したらどうするのか?

驚くべきことに、建屋が水素爆発で吹き飛ぶことは誰も考えていなかった。
全く対策されていない。
天井部に水素が溜まらないようきちんとした換気装置をつける必要がある。

カネをかけたくないから、電気ドリル1台で済まそうとする。

こんな連中に原発を運転させていたら、また大事故が起きることは必至。


04. 2011年7月26日 02:26:50: EGaQ73B5yp
その電気ドリルとやらは、乾電池で動くのですか?(笑)

電源喪失で原子炉の制御さえできない建屋のなかで、
家庭用電源が使えるとは便利ですね。
どこの「オール電化」モデルハウスでしょうか?(笑)


05. 2011年7月26日 06:23:50: 6YaHKmG30A
対策には、家庭用非常用発電機も含まれています。そこは、抜かりはありません。

が、なにも考えていない、頭が悪い人間が対策を考えているのは、明らか。

それでも、立地県の首長・議員くらいは、おまんじゅうと一緒に説明すれば、納得しますよ。喜んで。


06. 2011年7月26日 07:24:38: M4UGFdedAQ
日本の原発事故用レスキューロボットを全破棄したのは、腐敗の極致と言われる小泉自民党政権だった
  防災ロボットの権威である東北大大学院の田所諭教授も、 「JOCの事故の後に作ったロボット(MHI MARS-i)を使ってちゃんと訓練していたら、 こんなひどい事態は避けられたでしょう。人が入ると危険な場所に、 もっと早くロボットを投入していれば、中の様子も分かったはずです」

原発レスキューロボット『MHI MARS-i』 開発から1年後の03年に、原発は安全、事故は絶対に起きないという小泉政権の方針により、すべて廃棄されたのだ。
  原発ロボットを仕分けたのは腐敗自民党の金にまみれの小泉政権だった。
  金権の極致であった小泉政権の負の遺産は留まる所を知らず、2011年の今尚国民を苦しめ続けている。
http://esashib.web.infoseek.co.jp/kenpo04.htm
  あの悪名高き原子力保安院 (原子力を監視する筈なのに推進している不思議な団体)も戦後最悪の腐敗政権であった小泉時代の産物である。

軍需経済という最も金に塗れた腐乱に育てられた小泉純一郎政権。
この戦後最大の腐敗政権は有事法推進により遂に中東への侵略強盗戦争で多くのイラク・アフガン家族を虐殺した共犯日本人を国内に生み出してしまった。

福島第1原発の広大な敷地約99万平方bの土地転売で濡れ手で粟のポロ儲けをしていたのが、自民党の大物議員であった堤康次郎。
福島原発はハナから自民党政治家の利権ありきでスタートしています。


07. 2011年7月26日 07:52:00: vYaTE3dzKU
ドリルで穴開けたら5重→4重の壁になってしまうぞ?(^-^)/
しかも放射性物質が何十年にも渡って染み着き放射化した建屋コンクリート壁に穴だって。もうこれ以上放射性物質ばら撒くなっての!

08. 2011年7月26日 08:56:28: tUmLmmqu0Y
水素爆発のための着火源(火花)まで用意して安全ですと。
馬鹿過ぎ

09. 2011年7月26日 10:21:35: FUviF2HWlS
ドリルの先端を当てて壁をくり抜くのは先端技術だ。

10. 2011年7月26日 15:13:22: oz33FCcPgo
手回しハンド・ドリルなら火花が飛ばず安全かも知れないな。

だが時間がかかって、グルグル回しているうちにドーーンと爆発するだろう。


11. 2011年7月26日 16:44:08: DNZTBAK9tY
技術大国日本だが

原子力関連の技術 特に安全技術/防災技術は皆無に近い

1970年から原子力は廉価、安全を看板に掲げてきたからね。

安全対策費/防災対策費は宣伝費(電通博報堂読売文芸春秋&NHK)へ流れた。
(注:NHKは宣伝費無料?NHk経営陣へのポケットマネー)

41年間 まともな安全対策/防災対策をしてこなかった保安院に何が出来る?
こんな簡単な話は小学生でも解っています。


12. 2011年7月26日 21:11:40: EszHBBNJY2

おやじギャグを飛ばしている場合でないだろう。
まったく危機感のない。
え? マジなの? 

13. 2011年7月27日 02:11:26: oz33FCcPgo
>>12
原子力安全・保安院に向かって言っているんでしょ?

電気ドリル1台で対策完了とはギャグ以外の何ものでもない。

牛の体表面をガイガーカウンタで測定したのもそうだが、
もう素人丸出しの発想で思わず笑ってしまう。

こいつら被害を隠そうとする以前に放射能に対する知識・常識が全くない。
さすが不安院だ。

本来なら、天井付近に溜まる水素を、放射能除去フィルターを通して
屋外に排出する装置をつけるのが常識だ。

安全対策を全く無視しているから原発の発電コストは安いわけで、
まじめに取り組んだら、とても採算が合わないのだ。

車だって、シートベルト、エアバッグ、側面衝突補強など安全対策を
取り払ったら相当安くできる。
それはまずいのでいろいろ規制があるわけだ。

原発の場合は、国がド素人だし電力会社とグルなので、そんな規制は一切なし。
あってもザルだ。

そのうちまた大地震が起きて、どこかの原発で建屋が吹き飛ぶだろう。

吹き飛ばされる電気ドリル作業担当者がかわいそうだ。


14. 2011年7月27日 10:18:50: DwXIys7xek
保安院に精神鑑定が必要! でなければ刑事裁判の対象になる。

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