http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/735.html
Tweet |
http://www.colors-magazine.com/cblog/2011/07/surfers-against-nuclear-energy-movement.html
SANE MOVEMENTのSANEはSurfers Against Nuclear Energy
(反原発サーファーズ)の頭文字です。
saneは英語で正気の、まっとうな、良識のあるという意味です。
推進する側と反対する側、良識があるのがどちらかは明らかです。
サーファーが起こす脱原発ムーブメント。
各河口での水質調査を求め動いてきましたが、市に訴えれば県のせい、県に訴えれば国のせいにされるといった具合で、たらいまわしにされました。そのおかげで今回の動画は、市役所→県庁→河野太郎→海老根藤沢市長と、盛り沢山になりました。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
part2
Host: Kent Dam
Artwork: Keizo Okada
Data analysis: Tomohiro Tsuchiya
Camerawork&editor: Tamihito Yoshida
Editor in chief: Naoto Hozumi
Narration: Mr.T
神奈川県知事 黒岩 祐治殿
神奈川県には観光業、漁業、レジャー産業等、海に関わる業種が多数あり、税収面でも
長年に渡り海の恩恵を受けてきました。健康被害はもちろん、風評被害を避けるためにも
広域、かつ高い頻度での測定及び周知徹底が急務となっています。
県は県民の健康を守り、安心して暮らせる環境を作るために努める義務があるはずです。
にもかかわらず、震災後3ヶ月経った今なお放射性物質の測定は、頻度や測定場所の数が
十分に行われていないのが現状です。
原発事故以来、国民は「放射能」という目に見えない恐怖と戦う日々を過ごしています。
政府、マスメディアに対しても、情報が二転三転したり、隠蔽体質が露呈されたりで
疑心暗鬼になっています。そのような時期に具体的な数値の開示はおろか、その前の段階
の測定すら十分にしておらず、具体的な「安全宣言」の発表もない状態で県民は不安を
抱えながら生活をしています。特に海水の調査は、頻度も低い(各海水浴場は1月に1回)
上に、安全性を欠いた測定基準を用いて行われています。
我々は、今回福島第一原発から流出した汚染水が潮流に乗って相模湾まで来るとは
思いませんし、来ないと信じたいです。しかしそれはあくまでも机上の論理であって、
測定をしないことには安全だと断言できないはずです。我々が今もっとも心配している
のは、地表に降り積もった放射性物質が降雨によって川に流れ込み、最終的に海に流入
する事です。県内の各下水処理場において汚泥や焼却灰から高濃度の放射性物質が検出
されていますし、処分できないためにその量は日に日に増えています。この事実からも
河川が汚染されているのは容易に想像がつきます。藤沢市には日本一の利用者数
(年間400万人)を誇る江ノ島海水浴場がありますし、横須賀から小田原にかけては
サーフスポットが多数あり、通年サーファーで賑っています。
チェルノブイリの事故の4〜5年後に、子供の甲状腺がんがいくつかの地域で激増した
例があります。食品や水道水による内部被爆だけではなく、海水浴、川遊び等で水から
被爆した可能性もあるのかもしれません。過去に事例が少なく、その、数少ない事例に
対しても十分な調査が行われて来なかったのは事実です。つまり、放射性物質が人体に
与える影響は、我々にとってまだ未知数なわけです。5年後に、子供の甲状腺がんなどが
激増してから、「すみません」では遅いのです。
以前この件について藤沢市に問い合わせたところ、担当者の返答は「神奈川県の
ホームページを見てもらえれば載ってます」との事でした。これほどに海の恩恵を受けて
いる自治体が、権限があるにもかかわらず、自ら率先して調査を行わないというのは怠慢
と言わざるを得ません。また、その上に位置する神奈川県が広域、及び高い頻度での調査
を行い、結果の周知徹底をしていない事も理解できません。
先日(2011年5月下旬)行われた海水浴場の海水の調査(震災以来3ヶ月近く経って
始めて行われました。これからは各海水浴場において1ヵ月に1回だけ行い、9月以降の
調査の予定はないとの事)ではすべての海水浴場において「不検出」と記載されていました。
我々が「不検出」と聞くと「検出されなかった=ゼロ」と思いがちですが、欄外を見ると
・定量限界値= ヨウ素30Bq/l セシウム40Bq/lと記載されています。この値はWHO
の飲料水の安全基準の3倍です。本来安全だとするのであれば1ベクレル単位で正確に発表
するべきだと思います。政府の発表する情報ですら信用出来なくなったこの時期に、この
発表を見て「安心した」と言う人がどれだけいるでしょうか。「あえて、低い数値が出る
日と場所を選んで、甘い基準で調査を行ったのではないか」、「他の日や、場所で、採取
した水は数値が高かったから発表してないのではないか」と言った具合に、疑いの念を
持たれても仕方がありません。
本来、県民を安心させるためには、今の県民の最大関心事である環境中の放射性物質
(大気、食品、水道水、地表、海水、海底の砂)を毎日測定し、そのデータを周知徹底
するべきです。また、海水や砂のサンプルの採取は、雨が降った場合に広い範囲の地表
から放射性物質が流れ込み、そして海へと注ぐ河口付近で行うべきです。一番高い数値
が出ると推測される場所の数値が1ベクレル単位まで公表され、安全基準値以下で、
継続的に発表され続けて初めて県民は安心できるのではないでしょうか。
神奈川県のホームページ内にある神奈川県安全防災局危機管理対策課のページを見ると
以下のような記述があります。「通常の測定値は、10〜50nGy/h(ナノグレイ/毎時)程度で、
これは自然放射線のレベルです。なお、降雨などの影響により、一時的に値が上昇する事が
あります。」雨が降った後の河口付近で放射性物質の数値が高くなるというのは、この文章
からも推察できます。
県内の各河口において水質、海底の砂及び海藻類の調査を毎日行い、神奈川県のホーム
ページのトップページに掲載することによって、一人でも多くの人が安心して海を利用
出来るようにして下さい。同時に、この汚染は広域に亘るものなので、国や隣接する他の
都県にも同様の調査をするよう働きかけて下さい。
SANE MOVEMENT 代表 ケント・ダム
河野太朗殿
はじめまして。私は神奈川県藤沢市にてサーフショップを経営するケント・ダムと申します。
福島第一原発事故以来、湘南の海岸の水質調査を高い頻度で行い、公表するように藤沢市環境保全課、
神奈川県環境衛生課に電話及び、直訴も含め要請し続けてきました。
しかし「機械が足りない。」、「時間が足りない。」等の釈然としない理由で聞き入れてもらえません。
飲料水や食品等は直接口に入るものなので毎日調査、発表するのは当然ですし、幸い毎日公表されているので
我々消費者は安心して生活をしております。しかし、海水中の放射性物質の調査はこの3ヶ月近くで2回しか行われて
おりません。しかも、その調査結果を見ると、各海水浴場で採取されたサンプルの数値は「不検出」となっていますが、
枠外の但し書きには「定量限界値30ベクレル/Kg」と書かれております。これは30ベクレル以下(29.9まで)の場合は
不検出とする測定基準です。
ちなみに茅ヶ崎市柳島の下水処理場から海に流していいとされる値は1ベクレル以下との事です。つまり、下水処理場から流出させていいとされる水の値の30倍の値を安全だと言い、子ども達を泳がせるということです。
この30ベクレルという数字はWHOの定めた飲料水の安全基準(今年の3月17日までは日本もこの基準でした。)
である10ベクレルの3倍です。
海水のサンプルは大きな河川が流入していない場所で採取されています。本来ならば一番高い値が出るであろう
河口付近(広域の市街地全体に降り積もった放射性物質が、降雨などによって河川に流れ込み、海へと流れ出る事
から)で採取し、調査するべきです。
政府の発表にも、テレビの報道にも疑心暗鬼になっている我々からすると、あえて低い値が出る地点でサンプルを採取し、高い数値でも「不検出」と出る測定基準を用いる事によって、あたかもその水が安全であると思わせているように見えます。県民の先々の健康被害よりも、むしろ実際の数値を発表することにより減少する観光業、レジャー産業等からの税収の
方を心配しているのではないのか、と穿った見方をしてしまいます。
県民の健康を守るためにも、日々の放射能に対する不安を払拭
するためにも、コンマ1単位まで計測し、多かろうと
少なかろうと正確な数値を定期的に発表する義務が県にはあるはずです。
相模湾は年間何百万人という海水浴客やサーフィンを楽しむ人たちが利用する上に、漁業も盛んな海です。
海に直接入る人たちの健康被害や、漁業、観光業等における風評被害をさけるためにも、もっと多くの場所で、
高い頻度で海水の調査を行うべきです。何よりも大人の5倍、10倍も放射線の影響を受けるとされる子ども達の被曝が心配です。夏に海水浴に来る子ども達はもちろんのこと、通年毎日のように海に入っているキッズ・サーファーたちが被曝
しないように、調査、検証し、注意を喚起するのが重要なのではないでしょうか。
残念ながら我々は素人で、知見もなければ海水の放射性物質を測定する機器も持っていません。
一方、県には知見も設備もあります。しかし当の県の職員たちは驚くほど危機意識がなく、自主的に調査回数を増やす
ことも、調査ポイントを増やすこともしようとしていません。私のような一県民がいくら声高に訴えても限界があります。
まったく管轄外なのは重々承知しておりますが、河野先生の方から働きかけて頂けませんでしょうか。
先生も同じ神奈川県民であり、湘南の海の恩恵を受けて育ってこられた方として、ご理解をいただけるものと思います。
SANE MOVEMENT(Surfers Against Nuclear Energy)代表 ケント・ダム
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
http://savechild.net/archives/5754.html
【これは必読!】食材の放射線被曝における学校給食改善の為の提案書
2011.7.23 | ウサギ1号
給食の食材を心配する方が非常に多くなっていると思います。しかし、市に問い合わせてもなかなか産地を教えてくれなかったりします。これじゃあ「安全です」と言われても不安はつのるばかりです。安全と言われていた牛肉の汚染が発覚し、それが日本全国に流通していましたので、ますます不安になります。牛肉以外にも不安な食材が多数ありますよね。
そんな中、1人のお母さんが【食材の放射線被曝における学校給食改善の為の提案書】を作り、市役所に提出して、教育委員会(保健給食担当)の方と話し、2学期からの牛肉の使用は当分見合わせることをお聞きできたのです。
▶IdoAの本気 〜いどあのほんき〜(ブログ)
▶@idoa_t(ツイッターアカウント)
この提案書の内容が冷静で素晴らしいのです。(ぜひPDFをダウンロードしてご利用ください)皆さんもこの提案書を使って市に掛け合ってみてはいかがでしょうか?
▶食材の放射線被曝における学校給食改善の為の提案書[PDF 604KB]
[以下転載]
食材の放射線被曝における学校給食改善の為の提案書
■問題点
1)原子力安全・保安院が発表した放射性物質の放出量から、食品の安全性は確立しておらず、現在の環境では従来の食育の考えのまま学校給食を続けることに問題がある。
2)政府はストロンチウム90の検出や細部に亘る放射性核種の検出ができていない。
3)牛肉におけるセシウムの検出の遅れなどから、市場に出回って消費された後に検出される恐れが今後あることを否めない現状である。
■改善の提案
1)汚染された可能性がある地域で生産された食材を学校給食に使用しない。
2)学校の献立表に使用食材の産地を明記し、判断を児童または保護者に委ねる。
以下提出した資料です。
《内部被曝》
被曝には外部被曝と内部被曝の2種類があります。
内部被曝は、放射線源が体内に取り込まれた時に起こるものです。
体内への取り込みは、以下に分類できます。
@ 経口曝露 : 主に口から食べ物と入る
A 経気道曝露 : 口・鼻から吸い込む
B 経皮曝露 : 皮膚から入る
ただし皮膚からの取り込みは正常な粘膜からでも生じえるとは思いますが、皮膚粘膜が傷ついている場合に大きくなります。
経口曝露と経気道曝露は、通常の日常生活で起こります。経気道曝露は保護具を付けるとか部屋に出来るだけこもるとかの方法もありますが逃げないとなかなか防げません。しかし経口曝露は食品衛生法によりある程度守られ、情報が入れば口に入れないことも出来ます。
これだけ大量の放射性物質が放出されて、食物が汚染を免れることはありえない。と言うことについての検証です。
原子力安全・保安院の発表より
セシウム137 等を取り上げますと
地震発生後、15時間〜109時間の間に放出した放射性物質は、
セシウム137
15,000,000,000,000,000ベクレル
=(1京5000兆ベクレル)=<15000テラベクレル>
セシウム134
18,000,000,000,000,000ベクレル
=(1京8000兆ベクレル)=<18000テラベクレル>
《爆発後関東一帯にできた放射性雲(放射性プルーム)の主物質》
キセノン133
11,000,000,000,000,000,000ベクレル
=(1100京ベクレル)=<11000000テラベクレル>
ヨウ素131
160,000,000,000,000,000ベクレル
=(16京ベクレル)=<160000テラベクレル>
《人体に多大な影響を与える放射線核種》
ストロンチウム89
2,000,000,000,000,000ベクレル
=(2000兆ベクレル)=<2000テラベクレル>
ストロンチウム90
140,000,000,000,000ベクレル
=(140兆ベクレル)=<140テラベクレル>
《福島第一原発2号機の取水口スクリーン付近のコンクリート亀裂部からの流出量》
ヨウ素131⇒2,800,000,000,000,000 ベクレル
=(2800兆ベクレル)=<2800テラベクレル>
セシウム134⇒940,000,000,000,000 ベクレル
=(940兆ベクレル)=<940テラベクレル>
セシウム137⇒940,000,000,000,000 ベクレル
=(940兆ベクレル)=<940テラベクレル>
《放射性プルーム(放射性雲)による降下物が関東に打撃を与えたデータ》(文部科学省)
定時降下物(ヨウ素131)の調査結果の21日9時〜22日9時採取、22日9時〜23日9時採取、23日日9時〜24日9時採取のデータを見ていると、関東全体が桁違いに数値が跳ね上がっています。
この3日間は原発から北東よりの風、南や南西(関東)に向かって風が吹いていました。
<17日(自衛隊や警察の3号機への放水があった日)は北西よりの風で、福島の南東側太平洋に、午後1時ぐらいからは、南西よりの風で福島の北東側太平洋に降下。そして18日も北西よりの風で福島の南東側太平洋にむかって降下>
20日のデータは定時降下物の調査結果と気象庁によるデータ、風向きと天気の関係が顕著です。
20日は昼間、11時ぐらいから西へ向かう風が吹き午後2時ぐらいから西南西に向かっての風に変わり17時ぐらいから夜にかけては南南西に向かう風になりました。
定時降下物の調査結果の20日9時〜21日9時採取のデータの内容です。
山形県山形市
(19日)22,000,000 Bq/ku <2200万ベクレル>
(20日9時〜21日9時)58,000,000,000 Bq/ku <580億ベクレル>
<福島第一原発より南南西>茨城県ひたちなか市
(19日)490,000,000 Bq/ku <4億9000万ベクレル> から、
(20日9時〜21日9時)93,000,000,000 Bq/ku <930億ベクレル>
定時降下物の調査結果の21日9時〜22日9時採取データの内容です。
栃木県宇都宮市
(19日)540,000,000 Bq/ku <5億4000万ベクレル>
(21日9時〜22日9時)25,000,000,000 Bq/ku <250億ベクレル>
群馬県前橋市
(19日)190,000,000 Bq/ku <1億9000万ベクレル>
(21日9時〜22日9時)17,000,000,000 Bq/ku <170億ベクレル>
埼玉県さいたま市
(19日)66,000,000 Bq/ku <6600万ベクレル>
(21日9時〜22日9時)22,000,000,000 Bq/ku <220億ベクレル>
千葉県市原市
(19日)44,000,000 Bq/ku <4400万ベクレル>
(21日9時〜22日9時)14,000,000,000 Bq/ku <140億ベクレル>
東京都新宿区
(19日)40,000,000 Bq/ku <4000万ベクレル>
(21日9時〜22日9時)32,000,000,000 Bq/ku <320億ベクレル>
この急激な増加はキセノン133の半減期が5.2日、ヨウ素131の半減期が8日という事に由来します。1・2・3号機の爆発が起こってから順次これらの放射線核種がベータ崩壊を起こし、ガンマ線を放射しこの高い値を出しました。
そして22日は朝から関東は雨でした。雨がこれらの放射性核種を伴い、浄水場へ降り注いだため飲料水の汚染が起こりました。
<※この値は1平方キロメートルあたりのベクレル数ですから面積に対しての値です>
《セシウムについて》
セシウム137はバリウム137へとベータ崩壊するため、ガンマ線の強い発生源です。セシウム137はストロンチウム90と同様に主要な中寿命核分裂生成物となります。(30年と29.1年)これらは使用済み核燃料の放射能の原因となり、使用後、数年から最高で数百年間の冷却を必要とします。ご存知でしょうか?セシウム137とストロンチウム90は現在、チェルノブイリ原子力発電所事故の周囲の地域で発生している放射能の発生源の大部分を占めています。セシウム137は中性子の捕獲率が低いため、中性子捕獲によるセシウム137の処理ができず、自然に崩壊するのを待たねばなりません。
《セシウム134》
原子炉の運転では、核分裂生成物であるキセノン133のベータ崩壊で生じるセシウム133が中性子を捕獲して生成します。セシウム134が環境中に存在すれば、原子炉から放出されたか使用済み核燃料から出てきたものです。
電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、原子炉の種類と運転状況で変るが、5〜20京ベクレルが蓄積します。この時に核分裂で生じるセシウム137との放射能強度比(134Cs /137Cs比)は0.4〜1.5の範囲に入ります。
1986年4月26日に起こった旧ソ連のチェルノブイリ原発事故では、4京ベクレルが放出されました。名古屋で採取した大気試料では、134Cs /137Cs比は0.55でありました。
ほとんど全てのセシウムは、ヨウ素とキセノンのベータ崩壊を通じて生成します。ヨウ素やキセノンは揮発性であるため、核燃料や空気を通じて拡散し、放射性セシウムはしばしば初めに核分裂した場所から離れたところで生成する運命をたどります。
《体内被曝》
体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にベータ線とガンマ線を放射し、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積したのち、腎臓を経て体外に排出されます。(約10%)セシウム137は、体内に取り込まれてから体外に排出されるまでの100日から200日にわたってベータ線とガンマ線を放射し、体内被曝の原因となるため非常に危険です。セシウム137に汚染された空気や飲食物を摂取することで、体内に取り込まれます。1987年には、ブラジルのゴイアニアで廃病院からセシウム137が盗難に遭った上、光るセシウム137の塊に魔力を感じた住民が体に塗ったり飲んだりしたことで250人が被曝、4人が死亡する大規模な被曝事件が発生しています(ゴイアニア被曝事故)。
《生物濃縮》
植物(農作物)での移行係数 (TF) は、農作物中濃度 (Bq) ÷ 土壌中濃度 (Bq) で表されます。カリウム (K) と似た挙動を示すとされていますが、動物と植物での挙動は異なります。
《食肉》
現在の最高値690000 Bq/kg(69万ベクレル)の“稲藁”を食料として育てた牛の食肉に対する汚染が拡大しています。<※この値は1キログラムあたりのベクレル数ですから重さに対しての値となります。>セシウムが時間を追うごとに表面化していくのは、ヨウ素やキセノンのベータ崩壊を通じて生成されるという特徴を持つためです。今回は放射性核種が原発から毎日少しづつ出続けているため日々溜まりやすい特定の場所「ホットスポット」が現れています。
《植物》
植物の種類および核種により移行係数は異なります。イネ、ジャガイモ、キャベツを試料とした研究によれば、安定同位体のセシウム133と比較すると放射性のセシウム137は植物に移行しやすい。米では胚と糠層のセシウム濃度が高く、キャベツでは外縁部のセシウムおよびストロンチウムの濃度が高くなることが報告されています。
土壌の中での挙動は土質によって異なっていて、粘土質の土壌ではよく吸着されます。その場合は、植物には取り込まれにくいということになります。
《菌類》
降下した放射性物質が土壌の表層に多く存在するため、表層の物質を主な栄養源とする菌類の種では植物と比較すると、特異的に高い濃縮度を示すものがあり、野生のアンズタケ (Cantharellus cibarius) など一部のキノコでは、セシウム137の生物濃縮が行われ周囲の植物より高濃度に蓄積することが知られています。また、屋外で人工栽培されるシイタケやマイタケでも濃度が高くなる傾向があることが報告されています。
《魚類》
主に軟組織に広く取り込まれて分布し、生物濃縮により魚食性の高い魚種(カツオ、マグロ、タラ、スズキなど)での高い濃縮度を示すデータが得られていますが、底生生物を主な餌とする魚種(カレイ、ハタハタ、甲殻類、頭足類、貝類)では比較的濃縮度は低く、大型の魚種ほど、濃縮度が高くなることが示唆されています。若い魚や高水温域に生息する魚ほど、代謝が良く排出量が多くなるため蓄積量は少ないと考えられています。体内に取り込まれる経路は、餌がほとんどですが、鰓(えら)を通じて直接取り込まれる経路もあり、それぞれの経路の比率についてのデータは世界的に不足しているのが現状です。
水圏での挙動は単純ではありません。淡水には溶けにくく、湖底堆積物に含まれることが多くなりますし、海水には溶けて、魚などに摂取されやすくなります。
《ストロンチウムについて》
電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、100000テラベクレル(10京ベクレル)のストロンチウム90と2600000テラベクレル(260京ベクレル)のストロンチウム89が蓄積します、放射線強度比は約26ということです。
今回の資料、地震発生後15時間〜109時間の間に放出したストロンチウム90とストロンチウム89の値から考察すると放射線強度比は約14.3ということになります。
ストロンチウム90⇒140テラベクレル
ストロンチウム89⇒2000テラベクレル
実際に炉内の放射線強度比は約26に対して大気中に放出した放射線強度比は約14.3
ですので、ストロンチウム89のほうが炉内に残っている割合が高いということです。
今後30年以上にわたって放射能の発生源となる、地震発生後15時間〜109時間の間に大気中に放出したセシウム137とストロンチウム90の放射線強度比は約0.01です。
セシウム137⇒15000テラベクレル
ストロンチウム90⇒140テラベクレル
今回の資料、地震発生後15時間〜109時間の間大気中に放出したセシウム137とセシウム134の値から考察すると放射線強度比は約1.2ということになります。
セシウム137⇒15000テラベクレル
セシウム134⇒18000テラベクレル
今回の資料、地震発生後15時間〜109時間の間大気中に放出したセシウムとストロンチウムの値から考察すると放射線強度比は約0.065ということになります。
セシウム137+セシウム134=(15000+18000)テラベクレル
=33000テラベクレル
ストロンチウム90+ストロンチウム89=(140+2000)テラベクレル
=2140テラベクレル
これは何を計算したのかというと、現在セシウムしか計測されていない大気中の降下物により汚染された野菜、家畜用わら、牧草の中に含まれるストロンチウムの線量を予測するために計算しました。
例えば牛に食べさせる稲わらから690000ベクレルのセシウムが検出されましたが、セシウムとストロンチウムの大気中に放出した放射線強度比は約0.065ということから、ストロンチウムの線量を予測できます。4485ベクレルという値が算出できます。
690000ベクレル×0.065=4485ベクレル
《生体に対する影響》
《内部被曝》
10,000ベクレルのセシウム137を経口摂取した時の実効線量は、0.13ミリシーベルト (130マイクロシーベルト)になります。
10,000ベクレルのストロンチウム90を経口摂取した時の実効線量は0.28ミリシーベルト(280マイクロシーベルト)になります。
10,000ベクレルのストロンチウム89を経口摂取した時は0.026ミリシーベルト(26マイクロシーベルト)になります。
ストロンチウム90とストロンチウム89の場合で線量が約10倍違うのは、ベータ線エネルギーと半減期の差が原因です。
内部被曝では、外部被曝で騒がれるガンマ線よりベータ線エネルギーの方がダメージが大きくなります。ストロンチウム90は、ベータ崩壊してイットリウム90に壊変する時、高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出するため線量が高くなります。また、ベータ線の届く距離は水中で1cmほどです。これは、分散することなく、228万電子ボルトが狭い範囲の細胞を破壊するということです。(★ 放射線は線源より四方八方に直線上に放射されています。線源が微少で点線源とみなせるとすれば放射線の強度は、距離の2乗に反比例して弱まります)
《外部被曝》
外部被曝でも、ストロンチウム90が皮膚表面の1平方センチメートルに100万ベクレルが付着した時には、1日に100ミリシーベルト以上の被曝を受ける恐ろしい放射性物質です。
(セシウム137が1メートルの距離に100万ベクレルの線源があった場合、ガンマ線によって1日に1.9 マイクロシーベルトの外部被曝を受ける)
そして、一番問題なのは、体内摂取されると、骨の無機質部分に取り込まれ、長く残留するという事実です。
<ストロンチウム90はカルシウムと似た性質です。化合物は水に溶けやすいものが多く、普段カルシウム補給に適すると考えられる食物(小魚など“小あじ・ししゃも・小女子・しらす、など骨まで食べる魚”)は確実に汚染されています>
ストロンチウム90の物理的半減期は29.1年、生物学的半減期は50年、実効半減期は18年という長さ。
6歳の小学生が24歳になる頃やっと半分に減るものの、ひたすら骨細胞にダメージを与え続けるということです。
しかも、それは、たった一回口にした場合のことで、毎日毎日、何年間も食べ続けたら、ずっと蓄積され続け、結果、死ぬまで排出できないということになります。
骨の無機質部分に取り込まれたストロンチウム90によって造血機能を侵された症例があります。
1954年3月、ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験によって死の灰を浴びた第五福竜丸の船員は、東京大学医学部において「急性放射能症」と診断された。しかし患者の骨髄にストロンチウム90等の放射性同位体が沈着し、ベータ線を放出して造血細胞を破壊した事による造血機能の障害を認めた主治医の三好・熊取の両博士によって「急性汎骨髄癆(きゅうせいはんこつずいろう)」の病名が与えられました。
<セシウム137は確かに、物理的半減期は30年と同じように長いけど留まる所が筋肉だからストロンチウムよりも代謝が早くて100〜200日程度で排出されます。がしかし、これも、物理的半減期の30年間汚染は続いていますから、食べ続けていればストロンチウム90と同じことになります。>
ヨウ素131やセシウム137に比べてストロンチウム90を検出することはとても大変です。
ヨウ素131やセシウム137は、特有のエネルギーのピークを持ったγ線(電磁波)を放出しますから、そのγ線スペクトル分析で検出できます。(千切り状の検体と機械があれば即計れます。液体ならそのままの状態で計ればいいのです)
しかしストロンチウム90の場合、まずは検体をマイクロウェーブ高温灰化装置で完全に灰化して、イットリウム担体とストロンチウム担体と王水(濃塩酸:濃硝酸、3:1の混合液体)で分解し…etc。2週間〜1ヶ月位は掛かってしまうそうです。
ですから、『セシウムとストロンチウムの大気中に放出した放射線強度比が約0.065』という計算値を使ってストロンチウムの線量を出すことしかできません。
政府は健康被害が多大になるストロンチウム90とプルトニウムについてまだ対策をしていません。各自治体や、個人レベルで留まっています。
最後に、ご存知でしょうか?
テレビで放映されている汚染水処理システムは燃料貯蔵プールに対して行うシステムです。
《使用済み核燃料プール》
(米国フェアウィンズ社チーフ原子力エンジニア)アーノルド・ガンダーセン氏の警告
4号機の建屋は、M7以上の大きな余震などにより、崩落する危険性があります。これが起きたら最悪の事態です。使用済み核燃料プールにある燃料が全部、空気中にさらされることになる。これから補強工事をするということですが、もしも崩落が起きた場合、米国エネルギー省のブルックヘブン国立研究所によれば、18万6000人が死亡するというデータもあります。(4号機は炉心に燃料棒が入っていないため、一般報道ではノーマーク≠ナす)
《原子炉そのものに対して》
アーノルド・ガンダーセン氏の警告
3号機の温度が上がったり下がったりしている理由は、事故発生直後、冷却のため海水を大量に注いだからです。現在は水が蒸発して泥が残った状態で、新たに水を注いでも、泥に邪魔されて炉心にまで水が届かない。このため3号機は非常に危険な状態になっています。部分的な再臨界が起きているとも考えられ、再び水素が生じるほど高温化し、水素爆発が起きる可能性があります。
日本政府はこの水素爆発を恐れ、窒素注入を始めています。
《福井県の敦賀原発2号機は国際評価の「レベル5」の事故》
福島第一の危機的状況の裏では、5月8日に福井県の敦賀原発2号機で、41億ベクレルの放射性ガスが外部に流出するという事故が発生しました。41億ベクレルとはかなりの量に思えますが、敦賀原発を管理する日本原子力発電は、「年間規定値の40万分の1で、周囲に影響はない」と説明しました。
41億ベクレルを40万倍すると、1640兆ベクレル(1640テラベクレル)となります。
※国際評価尺度では、外部への放出量が数百テラベクレル以上(数百兆ベクレル)になった場合、「レベル5」の事故とされます。
おかしな話です。日本原子力発電の当社比≠ノよる年間規定値、<1640兆ベクレル=1640テラベクレル>は国際評価の「レベル5」の事故を超えているということになります。
また、菅直人首相の要請により、冷温停止に向け作業中だった静岡県・浜岡原発
5号機では、作業の途中に配管が破断し、海水400tが漏れ出す事故が発生しまし
た。そのうち約5tは原子炉内に流入したと見られ、一歩間違えれば、こちらも大
事故に繋がりかねなかったことが判明しています。
用語解説
放射性プルーム
気体状(ガス状あるいは粒子状)の放射性物質が大気とともに煙突からの煙のように流れる状態を放射性プルームという。
放射性プルームには放射性希ガス、放射性ヨウ素、ウラン、プルトニウムなどが含まれ、外部被ばく、内部被ばくの原因となる。放射性希ガスは、地面に沈着せず、呼吸により体内に取込まれても体内に留まることはないが、放射性プルームが上空を通過中に、この中の放射性物質から出される放射線を受ける(外部被ばく)。放射性ヨウ素などは、放射性プルームが通過する間に地表面などに沈着するため、通過後も沈着した放射性ヨウ素などからの外部被ばくがある。また、放射性プルームの通過中の放射性ヨウ素などを直接吸入すること及び放射性ヨウ素などの沈着により汚染した飲料水や食物を摂取することによっても放射性ヨウ素などを体内に取込むことになり、体内に取込んだ放射性物質から放射線を受ける(内部被ばく)。
メガベクレル
別名:MBq
英語:megabecquerel
放射能量(放射能の強さ)を示す単位(SI単位)。ベクレル(Bq)に100万倍を表すSI接頭辞「メガ」を付けて表すもので、例えば2メガベクレルは200万ベクレルに換算される。
1ベクレルは1秒間に1個の原子核崩壊を起こして放射線を発する性質(放射能)の強さを表す。1メガベクレルの強さは秒間100万本の放射線が発せられることを表す。
壊変(崩壊)
原子核が不安定な状態から、放射線を出して別の原子核または安定な状態の原子核に変わっていく現象を壊変または崩壊という。 放出する放射線によってα壊変、β壊変、γ放射という。
アルファ崩壊
アルファ線を放出する放射性崩壊。アルファ崩壊をした原子核は、その結果、原子番号が2、質量数が4だけ減少した別の原子核に変わる。
ベータ崩壊
質量数を変えることなく、陽子・中性子の変換が行われる反応の総称で、β-崩壊(陰電子崩壊)、β+崩壊(陽電子崩壊)、電子捕獲、二重ベータ崩壊、二重電子捕獲が含まれる。
ガンマ崩壊
それぞれの崩壊を終えた直後の原子核には過剰なエネルギーが残存するため、
電磁波(ガンマ線)を放つことにより安定化をしようとする反応である。
γ崩壊は、励起された原子核がガンマ線を放出して崩壊する放射性崩壊。ガンマ崩壊は、アルファ崩壊やベータ崩壊と違い、核種が変わらない、つまり、原子番号や質量数が変わらない崩壊である
参考文献
※ 岡山大学大学院 環境学研究科 津田敏秀 教授 : 放射線による内部被曝について
※ 文部科学省 データ
※ 気象庁 データ
※ 原子力安全・保安院 データ
現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/6318
以上[食材の放射線被曝における学校給食改善の為の提案書]より転載
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素14掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。