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福島県:18歳以下の甲状腺、生涯にわたり検査
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110725k0000m040057000c.html
毎日新聞 2011年7月24日 21時04分(最終更新 7月24日 23時46分)
福島県は24日、東京電力福島第1原発事故で拡散した放射性物質の影響による甲状腺がんの早期発見のため、18歳以下の全県民約36万人を対象に、継続的な甲状腺検査を行うことを決めた。10月から開始し、20歳までは2年ごと、その後も5年ごとに生涯にわたり検査する。世界的に例がない取り組みという。
◇対象36万人
旧ソ連で86年に起きたチェルノブイリ原発事故では、周辺住民が放射性物質を含む牛乳などを摂取して内部被ばくし、事故発生から4〜5年後に小児の甲状腺がんの増加が確認された。甲状腺がんは早期手術で大部分が治癒するとされ、県は継続的な検査が必要と判断した。検査は無料。
対象は92年4月2日〜今年4月1日に生まれた事故当時の県内居住者で、事故後に県外に避難した人も含む。当面は福島県立医大で受け付け、後に民間医療機関の協力も得て、公民館や学校などでの集団検査を実施する。14年3月までに対象者全員の1度目の検査を終える予定。
県は全県民約200万人を対象に、聞き取りで事故後の行動を確認し、地域・時期ごとの線量と照合して個人の被ばく量を推定する方針を決めている。8月から問診票の配布を本格的に始めるほか、避難区域の住民を中心に、事故の精神的影響も調査する。この全県民健康調査の財源は、政府が1000億円規模の基金の創設を検討しており、同調査の一環として行われる18歳以下の甲状腺検査も、それで賄われる見通し。【関雄輔】
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