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スポーツ報知 7月18日(月)8時3分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110718-00000010-sph-soci
東日本大震災による福島原発事故以降、放射能汚染の危険性を訴えている俳優の山本太郎(36)が17日、スポーツ報知の取材に応じ「将来の日本のために、どれだけ今が深刻な状況かを訴え続けていきたい」と、脱原発啓発運動の継続を宣言した。5月末に、原発関連の発言が原因で仕事を降板させられたとツイッター上でつぶやき、所属事務所を退社した山本は、「逆に自由になれた」と充実の表情。数多くのオファーが届き、以前より多忙となり、全国を飛び回っている。
やせて、一回りほっそりした体。心なしか頬はこけているように見えた。が、目つきは鋭さを増していた。
「将来の日本の、そして子どもたちのために、僕が動くことでリスクを訴え続けていかなければならないんです」
震災以降、山本を取り巻く環境はガラリと変わった。ツイッターでの発言に端を発した人気俳優の事務所退社は衝撃を呼んだ。
「迷惑はかけられないから。そりゃあ、国がちゃんと対策をしてくれたら僕は辞めなくてよかったけど」
スピード感がない現在の国政をチクリ。
「ただ、俳優としてやれることには限界がある。逆に今は軽くなって、自由に活動できてます」
サバサバした表情。自らの行動に悔いはない。
フリーになってから、暇になるどころか忙しさは増す一方。マネジメント業務も1人で行い、仕事の合間には脱原発の啓発運動に参加している。ツイッターのフォロワーは11万人を超えた。
11日には佐賀・玄海原発の廃炉を訴えるデモに参加。県庁前で熱弁をふるった。16日には北海道に一時避難している被災者を訪ねた。
報道に心を痛めたことも。「マジメにしゃべったつもりでも、面白おかしく書かれてしまう」と当初は抵抗があった。
「今は、ツイッターに興味がないもっと年齢が上の層にも、僕の声を広げていきたい。だから、取材はこれからも受けます」
俳優以外の活動に批判も出たが、覚悟を決めている。
この日は、東京・早稲田で行われた放射線リスク欧州委員会の委員であるクリス・バスビー博士の講演会に参加。約4時間、食物への汚染や内部被ばくの危険性などの講義に耳を傾け、合間にツイッターで実況中継。「欧州では(内部被ばくの危険性を示す)データで出ている。食べられないものが出てきて、病気の人も増えて労働力が下がっていくことを食い止めたい」と警鐘を鳴らした。
放射能汚染への国民の不安は根強い。日本の北から南まで駆け回り、生の声に耳を傾けている。
◆山本 太郎(やまもと・たろう)1974年11月24日、兵庫・宝塚市生まれ。36歳。高校在学中に日テレ系のバラエティー「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の「ダンス甲子園」に出演、「メロリンQ」のフレーズで人気を得たことをきっかけに芸能界入り。以後、主に俳優として活躍。2003年、映画「MOON CHILD」で第46回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。
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