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「悔しい」苦しむ農家 浅川・白河
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/07/20110716t63020.htm
2011年07月16日土曜日 河北新報
福島県浅川町の畜産農家が白河市の農家グループから購入した稲わらや、出荷先で処理された一部牛肉から基準を超える放射性セシウムが検出された問題で、福島県の畜産関係者には15日、困惑と不安が広がった。福島第1原発事故から4カ月を経て次々に明らかになる新たな汚染実態。「このままでは福島の農業が崩壊してしまう」と、国や県に一刻も早い対応を求める声が上がった。
「放射能汚染が分かっていたら、牛にやるはずがない」。福島県浅川町の畜産業の男性(54)が15日取材に応じ、餌で与えた稲わらから、基準を超えるセシウムが検出されたことに、やるせない気持ちを募らせた。
男性は牛舎で約170頭を飼育。3月28日〜4月4日にかけて数回、白河市の農家らでつくる団体から稲わらを仕入れ、餌として与えていた。
「自分だって稲わら農家だって汚染されているとは思っていなかった」
男性は南相馬市の肉牛からセシウムが検出されたニュースを知って不安になり、自ら県に連絡した。不安は的中した。
「BSE(牛海綿状脳症)、口蹄(こうてい)疫、そして原発。何一ついいことがない」
30年ほど前に牛5頭で生産を始め、最盛期は約460頭まで拡大した。しかし、近年は経営努力で解決できない外的要因に苦しんでいる。
男性は「当事者として、被害者とばかりは言っていられない。健康被害が出ないことを祈っている。ただ悔しいの一言」と、声を振り絞った。
稲わらを供給したのは白河市の稲作農家7人からなる有機農業研究会。稲わらの扱いをめぐり、国や県の注意や指導は全く届いていなかった。
研究会の男性(55)は「自分たちも被ばくしただろう。本業の稲作にも影響しなければいいが」と不安を口にした。
◎風評果樹へ拡大懸念
福島牛ブランド普及を担う全農福島県本部の遠藤和明畜産部次長は力を込めた。
「とにかく国や県の対応を急いでもらわなければ始まらない」
福島第1原発から遠く離れた白河市や浅川町での問題発覚は想像もしなかった展開。郡山市の事務所には小売店などの問い合わせが殺到し、状況把握に追われた。
南相馬市から出荷された肉牛の汚染が発覚した後、県や国には県産牛の全頭検査を強く求めてきた。遠藤次長は「何よりもまず、安全な肉の流通態勢が必要。消費者に安心してもらえるかは、その次の話」と、険しい表情で今後を見通した。
福島牛販売促進協議会に加盟する福島市の飲食店関係者は「在庫はあるが、何かあったら店の名が傷つくので積極的にはメニューに入れていない」と打ち明けた。
農業関係者が心配するのは、果樹や野菜など他の農産物への風評被害拡大だ。福島市や伊達市など県北地方は間もなくモモの最盛期を迎える。新ふくしま農協(福島市)の吾妻雄二組合長は「消費者にとっては同じ福島産。大ごとにならなければいいが」と語った。
元県農協中央会会長の安田寿男さん(79)=二本松市=は「県内ならどこでも同じ問題が起こりうる。どんな放射性物質が飛散したのか全県をあらためて調査し直さないと、消費者の安心は得られない」と指摘した。
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